Case Study

新規事業

グローバルアワード「YouFab」の仕組みを使い、生み出した 新規事業のアイデア創出/ライオン株式会社イノベーションラボ

2019/11/19(火)

エンタープライズ

主催:FabCafe 企画・運営:株式会社ロフトワーク
  

「今日を愛する。」がコーポレートスローガンのライオン株式会社。1918年の設立以来、120年以上にわたり、日々の生活を支えるプロダクトを製造しています。

長年暮らしに寄り添い、新たな商品を生み出してきたライオン株式会社は、2018年1月にライオンの研究開発本部内に製品開発をする研究所ではなく、新規事業を生み出す研究所としてイノベーションラボを設立しました。

ロフトワークとはイノベーションラボの設立当初から、コンセプトづくりやリサーチを通じたライオンの新しい機会領域の設定を行なっていました。そんな数々のプロジェクトを遂行するなかの一つとして行われたのがグローバルアワードYouFab2018とのコラボレーションです。

・プロジェクト期間:2018年6月〜2019年3月 (約10ヶ月間)

・受賞予定作品数/応募作品点数:2点/71点

主な成果

・ライオン賞1点

・アワードのプロセスを公開したFacebookのフォロー数:2,083ユーザー(2019年11月現在)

・2019年度のプロジェクトの開催決定(進行中)

プロジェクトページへ

https://www.youfab.info/2019/

受賞作品

作品は、世界22ヶ国、71点が集まりました。

タイトル:Hack the Natural Objects.
石や枝などの”自然物”にセンサーなどの機能を組み込み、傾きによって音量や明量などのアウトプットをコントロールするデバイス。自然物がテクノロジーとともに日常に溶け込む風景を模索する。

審査員

YouFabの中でのライオン賞という位置付けのため、審査員にはラインオンイノベーションラボのお二人と2018年のYouFab審査員二人への参加を依頼しました。

クライアントの課題と背景

100年以上前のイノベーションが今もビジネスのコアになっていることへの危機感と研究開発本部内の変革を推し進めるために設立されたライオン株式会社の「イノベーションラボ」。その目的は、研究開発の手法を変え、将来の生活をイメージし、これまで世の中に無かった新しい製品・サービスにより、未来のヘルスケアを実現することでした。

その一歩を踏み出す足がかりをつくるべく、イノベーションラボの設立当初から、領域の絞り込みやコンセプトづくりなどを行っていたロフトワークは、グローバルアワード「YouFab」への協賛を提案。アワードという仕組みを通じ、特別賞「ライオン賞」という企業賞を設けると同時に、関連イベントを通じたコンセプトのプロモーションや、バンコクでアーティストとの共同リサーチを実施し、世界中からライオンが取り組む新規事業における新しいアイデアのとの出会いを求めました。


なぜアワードを選択したのか

アワードは、価値観の多様化など変化の激しい時代において、イノベーションを促進しながらテーマの核心をかたちづくるエンジンとしてビジネスに取り入れられている手法として有効です。

ロフトワークが立ち上げた、ものづくりカフェFabCafeが主催するグローバルアワード「YouFab Global Creative Awards(You Fab)」は、「ものづくり」や「メーカーズムーブメント」といった文脈を内包しつつ、既存の製造業と個人の関係性といった初期の構造を超えて、「なぜ作るのか」、「どう、現状のオルタナティブを考え続けるのか」といった問いに挑戦するアワードであり、イノベーションラボが求めている領域にも親和性がありました。

そこで、YouFabで「ライオン賞」を設置し、ラオイン独自のテーマを設けプロダクトやサービス、アート、プロジェクトなどを募集しました。作品募集はロフトワークのアワード運営サービス「AWRD」を使用。プラットフォームを利用した、クイックでグローバルなアワード運営を行いました。


プロジェクトで行ったこと

ロフトワークでは、以下の2点を支援内容としてプロジェクトを推進していきました。

1,グローバルアワード「YouFab」の仕組みを使った新規事業創出・クリエイター共創プロジェクトの戦略づくり

2,FabCafeの国内・グローバル拠点を利用した現地アーティストとの共同リサーチの設計・実施

プロジェクトは2018年6月からスタートしました。「MERGE」というテーマから飛び出した言葉を翻訳して展開し、作品募集の際のメッセージ作りからスタート。同時に、審査基準の言語化や受賞者との将来的な共創についても見据えて準備を進めました。

  

キックオフイベントでは、YouFabの新旧審査委員長が登壇しYouFab2018が、いまの世にとうべき作についてハイコンテキストな議論が繰り広げられました。さらにアワード募集と並行して、グローバルに広がるFabCafeチームと連動して、クリエイターネットワークを巻き込んだリサーチも行っていきました。


プロセス

アワードをどう成功に導いたのか

イベントを通じたオープンなディスカッション

質の高い作品を数多く集めるためには、優秀なクリエイターにアワードを認知させ、彼らにYouFabのことを深く理解させ応募のモチベーションをつくる戦略と実行が必要です。

今回の試みでは、YouFabライオン賞に関連したトークイベントやワークショップを開催しました。ライオンが世に問う 「MERGE」についてオープンなディスカッションを通じて、少し先の未来のそれぞれの暮らしについて、様々な文脈を照らしながら考えを巡らせました。

FabCafeの海外拠点を活用したリサーチ

「MERGE」をキーワードとして広くアジアに目を向けたとき、日々人びとはどう暮らし、働いているのか。リサーチではバンコクに暮らし働く3人のペルソナに密着。そこにバンコクの現地のアーティストもチームにジョインし、2泊3日の合宿形式でプロダクトのアイデアを練りました。リサーチの目的は2つ。1つ目は、海外における「MERGE」を探ること、2つ目は、イノベーションラボにおける今後のアーティストとの共創プロジェクトに向けてのプレワーク。チームに分かれ、イノベーションラボメンバーとアーティストがタッグを組みリサーチを行いました。

AWRDの仕組みを活用

ライオン賞の作品募集では、募集告知や応募受付、作品管理、オンライン審査、結果発表までをひとつのオンラインシステムで完結することができるAWRDを活用。応募者や審査員が世界のどこにいても参加できる仕組みを実現することができました。


世界各国から集まった作品を通じた機会領域の模索

ライオンチームとYouFabチームで何度も打ち合わせを重ね、その審査基準や審査の方向性を議論。数々の作品と、そのバックグラウンドとして示される未来の暮らしをひとつずつ想像しながら、作品審査を行いました。ライオンチームも含めた審査員同士の本気の意見がぶつかり合い、喧々諤々のディスカッション。社内のディスカッションだけでは到達できなかった貴重な議論がいくつも巻き起こった瞬間でした。


You Fab Webサイトへ

https://www.youfab.info/2019/

お問い合わせ・ご相談

awrd@loftwork.com


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