愛し過ぎてハッカソン-鉄道編- 運行完了! 結果についてお知らせします
2021年10月30日-11月13日まで開催された、愛しすぎてハッカソン-鉄道編-
の結果を発表します。
全4組が参加し「鉄道愛、創造性、発展性、開発の精度」の4つの観点とTwitterでの投票を元に審査した結果、下記4チームに賞を授与いたしました。ぜひご覧ください。
受賞作品
1位
マルス券→作成機能
チーム名:KNSboy
【タイトル】
マルス券→作成機能
【作品概要】
切符というのは自分がどのような経路で旅をしたのか、どんな鉄道で旅をしたのかということが記録されている、眺めているだけで面白いものです。しかし近年ICカード、スマホ、スマートウォッチの台頭により、切符は次第に消滅しています。本アプリは切符がもたらす思い出の体験を守るため、Riiiver対応スマートウォッチを利用し、自分が利用した路線の切符風画像を生成します。
【受賞理由】
切符が持つ「旅の思い出」としての側面に着目し、デジタルで実現することによって既存のアナログな切符の存在を超えている点が素晴らしいです。また、アイデアも鉄道愛もシンプルが故に発展性が高く、実装についても現実的に落とし込まれている点が他作品と比べて優れていたため、1位となりました。
車窓の世界で賞
ATS-N(AUTOMATIC TRAIN SCENERY - NOTIFIER)
チーム名:めいてつ
【タイトル】
ATS-N(AUTOMATIC TRAIN SCENERY - NOTIFIER)
【作品概要】
鉄道旅の際には車窓から見える景色も大きな楽しみの一つです。本アプリは車窓から見える景色をつい見過ごしてしまった...という悲しい出来事を解消するために、自分の乗っている路線の有名なスポットが接近した際に音と針でタイミングと有名スポットの方向をお知らせします。普段見逃していた一瞬を思い出に加えるためのアプリです。
【受賞理由】
位置情報や鉄道の路線といったデジタルな情報を車窓から見える景色と結びつけてRiiiver(IoTプラットフォーム)に落とし込んでいるという点で実装の面で高評価となりました。また、自分一人で楽しむだけでなく周りの人、地域も巻き込んで盛り上げていけるアイデアであると感じました。目的のない旅のお供として使っていきたいアイデアです。
出会いのチャンスで賞
いつでもレア電
チーム名:IPUT電鉄
【タイトル】
いつでもレア電
【作品概要】
通勤・通学や休日の鉄道旅・撮影の際、レアな車両やお気に入りの車両と予想外に出会うことはないでしょうか。本アプリはそういった予想外の出会いをサポートするため、普段よく使う駅、路線を登録し、レアな車両、お気に入りの車両が接近した際に通知し、レアな車両との出会いをサポートするアプリとなっています。登録した路線、駅に接近するレア車両を通知することでレア車両との出会いを増やしたり、予想外の出会いに向けて撮影などの準備をする時間をもたらします。
【受賞理由】
デジタル時代になって失われつつある予定調和でない出会いのことをセレンディピティと呼びますが、そういった現代になって失われつつある出来事をモノとインターネットをつなぐIoTプラットフォームRiiiverを用いて作ることのできるというアイデアが良いと感じました。また、実装の面でも当初予定していたものができないとなった際に次のプランに切り替えて形にすることができているという点で素晴らしいと感じました。レア車両のデータベース化には課題があると感じますが、非常に夢を感じるアイデアです。
全線全駅制覇しま賞
全国の駅と路線のうち、通過した駅と乗った路線の割合を表示する機能
チーム名:キハ40(仮)
【タイトル】
全国の駅と路線のうち、通過した駅と乗った路線の割合を表示する機能
【作品概要】
Riiiver対応スマートウォッチを装着し電車に乗ると、通過した駅をRiiiver対応スマートウォッチが自動で認識して記録。ボタンを押すことで全国の路線のうち何%を自分が制覇できたかを表示し、教えてくれるアイデア。
【受賞理由】
誰もが抱えている「コンプリートしたい」という欲求を捉えたアイデア。普段の何気ない移動も楽しくしてくれるという可能性を秘めているように感じました。参加者の急用により発表が行えず、審査できるものがアイデア資料のみとなりましたが、色々な可能性を秘めており、やってみたいなと感じさせてくれました。
審査員からのコメント/総評
【RMモデルズ編集長 瀧口 宜慎】
皆さん実装の部分まで含めて考えられたアイデアで非常にレベルが高かったと感じました。
鉄道という趣味と時計の持っている機能・デジタルの可能性をどう組み合わせるかという部分についてもみなさんよく分析できていたと思います。
鉄道というどんな電車が走っているか・どんな風景が見られるかというアナログな要素を「場所・時間・料金」といった数値化されたものである種表すことができる趣味はある意味スマートウォッチとの相性が良いのではないかと思いますし、またこの分野のハッカソンがあればぜひ参加したいと思います。
【シチズン時計株式会社 営業統括本部 オープンイノベーション部 部長 大石 正樹】
鉄道愛という絞られているようで絞られていないお題の中、限られた期間でみなさんがこんなに素晴らしいアイデアを形にするところまで作ってきてくれたことに驚かされました。
正直なところ、今まで私の中で鉄道というものは「移動のための乗り物」として「いかに早く、いかに簡単に目的地までたどり着けるか」ということが重要でしたが、今回のハッカソンでみなさんのアイデアやお話を聞き、「その移動手段の中でいかに楽しむか」という点で人にすごい寄り添ったサービスなのだなと実感いたしました。
腕時計も全く同じで「時間を知る」ための道具であればスマートフォンでいいとなってしまいますが、実際腕時計にはすごい人をエンパワーする力を秘めていると思っています。
そういう意味で鉄道愛と時計愛というのは非常に近いものがあるのかなと感じ、短い期間の中でその二つを結びつけてくれた皆さんには非常に感謝しています。ありがとうございました。
【CCCマーケティング株式会社 Planning Director 吉井 敏浩】
もちろん、Riiiverのアイデアを形にしていただくということはあったのですが、それだけではなくこの機会が皆さんにとって鉄道のことをより深く知ったり、鉄道の楽しみ方がさらに広がるいい機会になればいいなと思っています。引き続き愛あふれる活動を続けていただきたいですし、その中でRiiiverのようなものが寄り添えると幸いです
真面目な話になりますが、今日本中で地方をどう盛り上げていくかという切実な課題がある中で、本日皆さんのアイデアを拝見させていただいて鉄道の魅力と地方の持つ力というのが結びついていて、すごくいろんな形で活用できるんだなというのを改めて知ることができました。
是非これからも皆さんの力で盛り上げて、100年後の日本でも地方も元気で、そこに鉄道が走っているという世界を実現してほしいなと思いました。
これからも是非、この鉄道というカルチャーを愛し続けてください。
【司会進行 南田 裕介】
今回皆さんのアイデアを拝見して、痒いところに手が届く!と感じまして、痒いところはみんな一緒だったんだなと実感いたしました。
皆さんが痒いところに手が届かせるために注いでくれた情熱と試行錯誤を目の当たりにして、純粋に感動しております。
【司会進行 鈴川 絢子】
素人目線としてはこの短い期間の中で、皆さんのアイデアがこんなにすぐにでも使えるんじゃないかというところまで現実的になっているという点にまず本当に驚き感動しました。
今回いろんな鉄道の楽しみ方をしている人たちが作ったアプリケーションですが、鉄道ファンが使うだけではなく、このアプリケーションをきっかけに鉄道を知らない人にも鉄道の良さが広まっていくんじゃないかなという未来への希望を感じました。
今後の予定について
今後、1位を受賞したKNSboyの「マルス券→作成機能」については、「Rail Magazine」もしくは「RM MODELS」紙面への掲載を予定しております。
ほか受賞作品についても別途お披露目会の機会にて発表させていただきます。
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