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さすらい                   クレパス

幼稚さから少し抜け出た私は他の世界を知りたいと願うようになった

旅に出ることを決意した

私は第二の絶望へと向かった

私は多くの人が優しい仮面をかぶった魔物であることを知った

邪悪に満ちた泥沼しかそこにはなかった


私はどうして美しさを求めるのか

求める気持ちが高まれば高まるほど

全てはうらはらに私の期待を土足で平気で裏切る


ならば私はどうして美しさを求めるのか

私は邪悪を愛そうと試みた

泥沼の悪臭をヘドロを顔に塗りたくり口にいれようとした

するとどういう訳か以前にも増して探究心が顔を出し

深い愛を望むところを源とする私の悲しい怒りが全身に湧き上がるのである


行き場をなくした私は

目的も目標もなくした私は

目隠しのまま手探りで毒蛇の住みかである洞窟をさまよわねばならない

抵抗力というものももはや敵となり

不安の重石がゆっくりと寄りかかってくるのを感じている

私の肉体も感覚も罪深いものであり

なににすがればいいものか

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