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リカイとナットクの静かだけど難しい日々
「キミ、飛んで行きなよ。雨降ってきたしさ。
荷物は置いてって。私が持ってくわ。」
「えー? そんなこと!しませんよ、ボクは。
それよりもっと面白いお話をしましょう?
鳥が雨の中を飛んでいくのと、歩いていくの、
どっちが濡れずに済むでしょうかーーっ?」
「なに、それは……、簡単よ。飛ぶほうでしょ。
だってあなた、サイボーグなんだから。
雨雲より高く飛べるじゃない。」
「えぇー? リカイちゃん、これそういう問題じゃなくって。」
「問題よ。あなたの間に合わせの古部品は、
これ以上錆びたら面倒なんだから。
死にたくなけりゃ、早く飛んで帰りなって。」
「………。」
荷物は置いてって。私が持ってくわ。」
「えー? そんなこと!しませんよ、ボクは。
それよりもっと面白いお話をしましょう?
鳥が雨の中を飛んでいくのと、歩いていくの、
どっちが濡れずに済むでしょうかーーっ?」
「なに、それは……、簡単よ。飛ぶほうでしょ。
だってあなた、サイボーグなんだから。
雨雲より高く飛べるじゃない。」
「えぇー? リカイちゃん、これそういう問題じゃなくって。」
「問題よ。あなたの間に合わせの古部品は、
これ以上錆びたら面倒なんだから。
死にたくなけりゃ、早く飛んで帰りなって。」
「………。」