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スーパー銭湯

イラスト
スーパー銭湯って、変なネーミングだと思います。せっかく温泉に来たような雰囲気なのに、列車みたいな、ロボットみたいな、この総称はしっくりきません。そんなスーパー銭湯でのことです。夕方の露天風呂はこの季節、風情も感じ、とても気持がよいものです。私の正面には寝ころんで湯冷ましなどできるマットも用意され、太っちょおじさんがそこで、ひとり横になっておりました。しばらくするとおじさんは、おもむろにアタマを抱え、ヒザを上げ、ピクピクと体を震わせ始めます。寒さに震えてるようにも見えますが、たぶん腹筋の運動をしてるつもりでしょう。まあ、そこまでは良いとします。問題は位置的に見て、私の真正面がおじさんのチ●●になるわけです。実に不快です! まるで、オレがチ●●を震わすから、そこで見ててくれないかと言わんばかりの設定になっております。私もそんな不気味な光景から目を離せばいいのですが、なぜかそむけられず、それどころか凝視してしまうありさまです。そんな趣味は全くないのですが、怖いもの見たさというか、チ●●の魔力にかかってしまったのか、石のようになって固まり、一点を見つめておりました。この日は体を癒しに来たはずなのに、逆に何かに取り憑かれたような気分でスーパー銭湯を後にしました。

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