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“つじつまの合わない旅がまっている”
“つじつまの合わない旅が待っている”
ああ、長い旅だった。
描き始めはなんだか気が乗らなかった。
ちょっとした事で悪い気持ちになって筆が進まない。
反対にちょっとした事で回復もするけどね。
猫が死んでから、ずーっと”生き死に”について思ってしまう。
死んでしまったら、どうやったって、元の状態には戻らない。
そうやって、毎朝“もん”がいる庭を見て語りかける。
さいころの振り直しはないけど、死んだものに親しく話しをすると、死が以前の観念ではないフレンドリーな気がしてきた。
現実感は薄れ、ついドアを開くと何の抵抗もなく死があるような気になる。
でもね、一度そのドアを開いたら、二度と浦島太郎のようには戻っては来れない。
キッチリつじつまが合っているんだろうね。死とは。
でも、行って見ないと死の実態は分からない。行く直前にもう何の意識もないから死が何なのか分かりっこない。
つじつまの合う旅に出かける寸前、人間のかんがえるような何事の真理もないよという薄い膜を越えるんだろうな〜。
この絵を描いている間、そんな事をずーっと考えていた。
*ワトソン紙パネル 60×90cm アクリル
ああ、長い旅だった。
描き始めはなんだか気が乗らなかった。
ちょっとした事で悪い気持ちになって筆が進まない。
反対にちょっとした事で回復もするけどね。
猫が死んでから、ずーっと”生き死に”について思ってしまう。
死んでしまったら、どうやったって、元の状態には戻らない。
そうやって、毎朝“もん”がいる庭を見て語りかける。
さいころの振り直しはないけど、死んだものに親しく話しをすると、死が以前の観念ではないフレンドリーな気がしてきた。
現実感は薄れ、ついドアを開くと何の抵抗もなく死があるような気になる。
でもね、一度そのドアを開いたら、二度と浦島太郎のようには戻っては来れない。
キッチリつじつまが合っているんだろうね。死とは。
でも、行って見ないと死の実態は分からない。行く直前にもう何の意識もないから死が何なのか分かりっこない。
つじつまの合う旅に出かける寸前、人間のかんがえるような何事の真理もないよという薄い膜を越えるんだろうな〜。
この絵を描いている間、そんな事をずーっと考えていた。
*ワトソン紙パネル 60×90cm アクリル
