CREATIVES

  • 1885

長い足

ファッションシーンとしてこんなポーズを取るといううのはすごく自然な事だけど、町中でこんなシーンをみたらびっくりするだろうな~。
スケッチの時、足が長過ぎたので墨を使ったこの絵は短くした。
でも長い。
半ズボンをはいているぼくの足を眺めてみた。足の太さと長さの比が少なくごろんとした足が目の前に在った。
この女性が自分の足をながめて、自分の事をどう思うのだろうな~。

紙を水で濡らしただけで色がついたように濃くなる。
墨は薄い色あいを使うとき、塗った時には濃く塗られたように見えるが、紙が乾くとその色合いは相当薄くなる。
中程度濃い色合いからはだいたい判断がつくが薄いのは乾ききってからでなきゃまったく解らない。
あんまりこてこてやっているとそのこてこて感がはっきりでてくるからある程度一発で決めたい。
そうすると、とても黒くなって、わ~、濃すぎたなんて思ってしまう。
でも乾くとそうでもなかったり。
ある程度度胸を決めて、ざっざっとやれる度胸が必要だ。
その潔さが、水墨というものだね。

中島太意

和紙パネル だいたい60×90cm  墨

前へ