HAPTIC DESIGN AWARDの受賞作品を発表します。「HAPTIC DESIGNER」たちの作品をご覧ください。
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グランプリ
稜線ユーザインタフェース
本作品は新しいスイッチインタフェースのコンセプトプロトタイプである。このインタフェースは、立体的な段差や障壁などの知覚的稜線によって区切られた、二つ以上のタッチセンシング領域によって構成されている。そして、既存のスイッチのように「ボタンを押す」、「指定された面を触る」といった操作ではなく、「指をスライドさせて知覚的稜線を超える」という動作をスイッチ及び触覚フィードバックの生成源として利用する。これにより、不意の誤動作が起こりにくいという特性の他に、単純な構造による高い造形自由度を持たせることができた。本作品は、立体造形による視覚と触覚の両面からの情報デザインの世界を開拓する。
受賞者の声
安井 重哉公立はこだて未来大学 情報アーキテクチャ学科 准教授
稜線ユーザインタフェースは、新しいスイッチインタフェースのコンセプトプロトタイプです。既存のスイッチのように「ボタンを押す」、「指定された面を触る」といった操作ではなく、「指をスライドさせて知覚的稜線を超える」動作を、スイッチ及び触覚フィードバックの生成源として利用します。これにより、不意の誤動作が起こりにくいという特性の他に、単純な構造による高い造形自由度を持たせることができました。本作品は、立体造形による視覚と触覚の両面から、身体と環境を結びつける新たな情報デザインの世界を開拓します。
審査員メッセージ
川村 真司PARTY エグゼクティブクリエイティブ ディレクター
既存のスイッチにシンプルなハプティック・デザインを追加することによって新しいインターフェースのレイヤーを付加している点が素晴らしいと思いました。様々な応用の可能性も感じるので、今後このコンセプトが発展していく様子を見守っていきたいです。大屋 友紀雄クリエイティブカンパニーNAKED Inc. プロデューサー
シンプルながら、社会全体の構造を変えうるビッグアイディア。触るだけでなく、超える、というシンプルに見えて奥深い操作が、入力デバイスとしての大きな可能性を感じます。私たちは毎日の生活で無数のスイッチを操作しています。少し考えても、空間には「スイッチボックス」が無数に存在しています。このスイッチボックスが全く無くなったり、と私たちが暮らす空間デザインが根底から変わる可能性があります。高橋 晋平株式会社ウサギ 代表
全く新しい体験と生活を作り出せる可能性を秘めており、これが実用化する未来をリアルに想像することができたことが高評価のポイントです。どんなインターフェースが快適さを生むのかを実験、評価、改善しながら、スイッチを開発しやすそうな点も、優れたアイデアだと感じました。
泉 栄一MINOTAURディレクター/デザイナー
様々な触覚の素材や形、場面の広がりが大きく、今すぐに想像しきれない汎用性が楽しみ。個人的には、今現在開発中のデジタルと衣類を融合させたアイテム用のスイッチもお願いしたいですし、壁に素材の切り替えの無いスイッチがある住宅に住んでみたいと思ったように、身近な所から鮮明なイメージを湧かせて頂けるのも魅力。スマートな動作も目に浮かぶ。堀木 俊隈研吾建築都市設計事務所
様々な空間演出をこのデバイスを用いて行うことが想像出来、とてもクリアなアイデアだと感じた。微妙な触れ方の差異で空間と操作者が連動する、デバイスが操作者の心情を手先から読み取り、ただON/OFFするの既往の操作とは違った空間との呼応が作れるのではないか。部分的ではあるが、積極的に対象を触ることを喚起し、壁や床に愛情を投影することの出来る優れたアイデアです。
南澤 孝太慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科(KMD) 准教授
人は身体の表面の皮膚を通じて周りの環境を触覚として知覚するが、もし環境が皮膚を持ったら、環境はどのように人の行動を知覚するだろう。デジタルテクノロジーの上にアナログな皮膚を被せることで「触れたくさせる」、人の行動を促すHAPTIC DESIGN。
作品部門 優秀賞
作品部門 | 積み紙(tsumishi)
赤ちゃんを抱っこする時を思い出してください。”積み紙”は、そんな風に自然と優しく持ってしまう和紙の”つみき”です。人間に限らず、赤ちゃんの頃は体が小さく目が丸くて大きい動物が多く、それらを可愛い、守りたいと思う気持ちは本能として備わっているそうです。その為、皆赤ちゃんに対して優しく、且つ緊張感を持った丁寧な動きになります。その習性から着想を得て、敢えて繊細で壊れやすいものを作りました。積み紙は中が空洞で、光にかざすと透けて見えます。また、様々な種類の和紙を使用しており、色や触り心地の微妙な違いを楽しめます。ものを大切に扱うことや、日本の伝統文化を受け継ぐための1つのツールとなれば幸いです。
受賞者の声
川崎 美波東京藝術大学大学院
何かを作る上でターゲット設定は非常に重要ですし、必須の場面も多々あります。しかし、それを先に決めることがデザインの””やり方””のようになっている気がして、何となく違和感を感じていました。嬉しい、悲しい、楽しいなど、どこで感じるかはそれぞれですが、感情は誰もが共通して持っているものです。モノに触れることだってみんなできます。今回は人間や動物の習性をヒントに制作をしたのですが、積み紙という物の境界線に触れることによって、誰に向けてなどは関係無く、そこにいる人の気持ちを動かすことのできるような作品を目指しました。このような考えで作ったものを評価していただき大変光栄です。ありがとうございました。
審査員メッセージ
川村 真司PARTY エグゼクティブクリエイティブ ディレクター
触らなくても写真を見るだけでその儚さや繊細さを想像できるような伝搬力を持った素晴らしいハプティクスデザインだと感じました。デザインと触覚がそれと遊ぶ人のインタラクションまで形作っているのが素敵だと思います。テクノロジーを駆使したアイデアが多かった中、アナログな要素だけでもまだまだ面白いデザインが作れるという好例。
大屋 友紀雄クリエイティブカンパニーNAKED Inc. プロデューサー
この積み木で遊んでいるところを想像するだけで、ある種、独特な儚さを感じます。質感というアプローチを壊れやすい、という全く逆のイメージから構築されたコンセプトが素晴らしいと思いました。観ているだけでも生理的にザワつく、というところがこの作品の良さですね。
高橋 晋平 株式会社ウサギ 代表
積み木は乱暴に扱ったり、口に入れたりしても良い物でなければならない、と思っていました。もしこの商品を子供に遊ばせたらどうなるのかがとても知りたいです。ものを優しく扱うことを覚えるのだとしたら、玩具の常識を覆します。子供の知育と体験をまったく変えてしまうかもしれないこのアイデアにとても深く興味があります。泉 栄一MINOTAURディレクター/デザイナー
触らなくても想像で把握できる感覚で触覚をイメージする事を実感出来ることが強く印象に残りました。HapticDesignを観点にすると、より物事を捉える面白さを発見させてもらえるツールだと思います。感覚を導き出す力のようなものを実感しました。
堀木 俊隈研吾建築都市設計事務所
強いる触覚ではなく、体験者が相手の状態を思いやりながら考える関係性。またそこに日本らしさという、身体の独特の所作の観点を挿入することで大変魅力的な製品を作られていると感じた。眠っている身体感覚を、この儚い対象が引き出しており、ひとつのプロジェクトとしての完成度の高さ•巧さもある。
私たちが物に触れるときには、対象がその力を支えてくれることを期待します。積み紙は、そんな期待を裏切り、知らず知らずのうちに「触れる」という行為に意識を向けさせます。自分の触れる感覚や行為を、実感させる優れたハプティックデザインだと考えられます。
アイデア部門 優秀賞
アイデア部門 | LIP SERVICE
テクスチャ・シガレット「LIP SERVICE」は、伝統的な人間の嗜好品であるタバコを、唇へのHAPTICな刺激という観点でアップデートする試みです。10種の異なる質感素材で包むことで、唇で感触の違いを味えるタバコをつくりました。これまで人は、タバコを中身の葉の違いで選んできました。一方でその葉を包むペーパーはどれも画一的で大きな違いはありません。タバコが触れる唇は、人間の身体の中でも最も敏感な部分のひとつです。そこに様々なテクスチャが触れることで、いつものタバコの吸い心地を繊細に変化させ、常に新鮮なリフレッシュを与えてくれると考えました。
受賞者の声
北 恭子 /迫 健太郎電通 コミュニケーションデザイナー/Panasonic プロダクトデザイナー
普段はタバコを吸わない私たち2人が考えた、タバコの新しいあり方です。LIP SERVICEは伝統的な嗜好品のタバコを、唇へのHAPTICな刺激も味わえる「テクスチャ・シガレット」へとアップデートする試みです。タバコは1日の中で楽しむ頻度が多く、繊細な口元に触れるプロダクトだからこそ、触覚のデザインが重要だと感じました。まだまだコンセプトの段階ですが、HAPTIC DESIGN AWARDをきっかけにこれから実現できれば幸いです。
審査員メッセージ
川村 真司PARTY エグゼクティブクリエイティブ ディレクター
タバコは吸わないし、タバコを広めるようなアイデアは嫌いなのですが、これは思わずちょっと試してみたいと思わせられる力を持っていました。触覚と味覚の関係性やそこに相互作用を生むようなデザインはもっと探っていくと面白いと思うし、これはその一例かなと思いました。
大屋 友紀雄クリエイティブカンパニーNAKED Inc. プロデューサー
触感に嗜癖する、というのは、幼児的なイメージがありますが、そこにタバコを持ってきたのが秀逸。VAPEなどでは、金属の冷たい感じ、あるいはプラスティッキーな感じに違和感があり、どうにも気になっていたのですが、そうしたものも解決できそう。口触りの嗜好品という方向性は非常に魅力的に感じました。
高橋 晋平株式会社ウサギ 代表
唇は最も敏感な触覚を持つ部分だと思いますが、タバコの「食感」を変えるというのには、いろいろと可能性がありそうですね。もしかしたら味を広く楽しめることとは逆に、吸うタバコの本数を減らしても同じ満足度が得られる食感があるかもしれないし、禁煙できるようになる食感があるかもしれない。広範囲で新しい価値を創造できる可能性があるアイデアです。泉 栄一MINOTAURディレクター/デザイナー
今まではタバコを吸う事やガムを噛む事などで気分転換していた習慣が、敏感な唇からの触覚で体内に入れずにリフレッシュできるようになるなど、エコ且つヘルシーでスマートに癖や悪習慣などを改善するようになりうる。心身ともにセルフケアーアイテムになっていくことを期待してしまう。展開の広がりに多くのきっかけを含んでいる。堀木 俊隈研吾建築都市設計事務所
作品を見ながら、そこらにあるものを実際に唇に咥えてみずにはいられず、実際にタバコは大人のおしゃぶりなのかもしれないと気付かされた。手当たりしだいに咥えている間抜けな自分の顔を、ガラスの反射越しに見て、やられた、、、と思った。喫煙者にとっての効用に限定するのではなく、口に咥えて気分を変える新しいリフレッシュメントツールとして見るととても面白い。南澤 孝太慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科(KMD) 准教授
色々な種類の木に様々な香りを染み込ませて、この提案のような彫刻を施したら、たぶんみんなずっと咥え続けてしまうだろう。審査をしながら既に口がムズムズした。HAPTICに訴えかけることで、タバコの拡張ではなく、タバコに代わる新たな嗜好品が生まれる可能性を感じる。
佳作
作品部門 | ひるねで候
Team at! (花形槙、木許宏美、小笹祐紀、加藤有紀)慶應義塾大学SFC, A&T
<動画がはいります。>
そこに寝ると、あたかも戦国時代の合戦場に寝転んでいるかのような感覚を味わえるデバイス。左右のスピーカ、背もたれの裏に設置した振動子で戦の臨場感を再現した。顔にかぶせる笠の裏側に仕込んだLEDの明滅によって頭上を通る兵や馬がおとす影を表現した。
作品部門 | COVER
黒田 恵枝美術家
「マスク依存症」という言葉があります。そこには、覆いを被せて他者とのコミュニケーションに距離をおきたいという心理があるようです。しかし、覆うという行為にはもう一つの作用があります。それは、匿名性により理性が緩み普段は心の奥に抑圧されている部分が露呈しやすくなるということです。「自分自身を隠し心理的な安寧を得る為のお守りのような存在」として。そしてもう一つは「本来の自分自身の中にある本性をさらけ出すための存在」としてのカバー。これらは人それぞれ全然違うかたちをしているはずです。覆うという行為によって顕在化される人の中にあるアンビバレンスをテーマにCOVERシリーズを制作しています。
作品部門 | connect project
大平 暁Artist
connect project全国の障がいのある人達が通所している作業所で行われている、※さをり織りの残り糸をつなぎ、それを有償で譲り受け、更に色々な人達でつないでいくプロジェクトです。それぞれの地域で行われるさをり織りの残糸を色々な人が結び、つなげて形にします。アートによってつながっていく、そして多様性を持った未来へと糸をつなげ、新たな価値を創出します。
触覚の抽象表現そして、この作品には未知の表現が隠されています。それは視覚障がいの人へも伝わる表現です。現在の点字というものがない頃、結び文字というものが存在していました。紐の結び目でいろはを表し、文字として認識する方法です。そして、この作品の結び目に触れることで、もうひとつの未知の表現を体感することができます。ランダムに結ばれた、さをり糸からはどのような、抽象的点字表現が現れるかは視覚的にはわかりません。しかし、点字を読み解くように、触れることでこの作品の未知の部分を感じとることができます。障がいあるなしに関わらず、触覚を通じて伝わるアート。新たなHAPTIC アートとしての価値をデザインして行きます。
※「さをり織り」は、1972年に大阪の主婦、城みさをによって生みだされた最も簡単な「はた織り」のひとつです。 名前の意味は、それぞれが持つ個性・感性を織り込む、つまり「差異を織る」ところから来ています。 「さをり織り」の理念は、「教えないで引き出す」「思いのままに織る」に集約されます。www.artsaori.net/about_sawori.html参照現在はその簡単さから障がいのある人達の作業として全国で取り入れられている。
作品部門 | WIM
亀井 潤、ケイト・マックケンブリッジ、ジェイコブ・ボーストRoyal College of Art
WIMは暗黙知的な身体の動きの情報を直接身体に共有(ダウンロード・アップロード)できるスーツです。人工筋肉をベースとしているため、動きのデータを送ることによってその動きを再現するように各関節部分・胸部分に伸縮および振動が起こり、装着している人に動きを直感的に伝えることができます。衣類のようにソフトなため日常に溶け込むデザインが可能であり、リハビリテーション、アスリートやダンサーなどのモーション・ラーニング、さらには高齢者向けのアシストスーツとして活用できます。また、追加での開発として、リアルタイムで複数人への動きの共有、動きの録画機能、人々が身体の動きの情報を売買するWIMプラットフォームを構想しております。
アイデア部門 | 寝かしつけ用“ウェアラブルポンポン”
代田ケンイチロウARATANAL IDEA/CONCEPT/STORY/COPY
【子育てママを遠隔ポンポンでお助け!】赤ちゃんを寝かしつける時、背中をポンポンと触り、安心させることがよくありますが、実際ママは忙しく、その時間に電話したり、料理を作ったりしたいなんてことがあると思います。当アイテムは、赤ちゃんをある程度寝かしつけた後、ママを次の行動に移すことを可能にします。家事をしながらエプロンのポケットをポンポンと触ると、遠隔で赤ちゃんの背中にもその振動や感触が伝わります。赤ちゃんに安心感を与えるとともに、お母さんを行動的にも精神的にも開放させることができるアイテムです。
アイデア部門 | さわってカルタ
藤川 美香クツワ株式会社 商品開発部
「さわってカルタ」視覚障害者も一緒に遊べるカルタ「さわってカルタ」は自然の中にある様々な質感をモチーフにしたカルタ。視覚障害の子供でも遊べるように読み札に点字表記を入れた。さらに、取り札を全て真っ白にして、肌で感じることを分かりやすくした。読み札の言葉は「ちくちく」「ぷよぷよ」などその言葉から質感をイメージできるような言葉にした。「擬態語」という日本語特有の表現を遊びながら学べる工夫をし、身の周りの面白い質感の気付きのきっかけを作りたい。「さわってカルタ」を通じてコミュニケーションの輪を広げ、「健常者」と「障害者」の区別がない世の中を作りたいという思いで考えた。
アイデア部門 | How Far To Touch?
竹腰 美夏NPO法人Mission ARM Japan
「身の回りのものに触れるとき、どれくらい腕をのばせば良いか。」私たちは自己と外界との空間関係を無意識に認識し身体を動かしています。この身体感覚がボディイメージです。 本アイデアは先天性上肢欠損の人に向けた、ものを触る・握る・押さえる等の身体的実感を重視した義手デザインの提案です。「骨格的にあるはずだったウデ」を模すのではなく、ユーザーが生後培ってきた「ボディイメージでのウデ」の長さの義手をつけることによって、ユーザーが元より持つ触覚をよりシームレスに拡張する事が可能になると考えます。
アイデア部門 | 傘ぶくろくんの手
松本 祐典広告会社 プランナー
HAPTICがモノに備わると、人はそのモノに愛情を感じると思う。どんなに普段煩わしいモノでも見た目からも分かる生っぽい触感・HAPTICは人の所作を変えるのではないだろうか。雨の日、使用済みの傘のビニール袋が乱雑に捨てられているのを見て、どうにかできないかと思った。へたへたに重なったビニール袋は悲しげに見え、使い捨て感が凄かった。原因は雨の日の鬱陶しさだったり、びちょびょに濡れたビニール袋の抜きとりにくさにある。そんな傘袋に赤ちゃんのような生っぽい手をつけてあげることで、抜きとりたくなる、触れたくなる感情と抜き取りやすくなる機能性を引き出した。傘から滴る雨水を利用して生まれる、生っぽい手の触感が人の所作を変える。
アイデア部門 | Cross-Field Haptics
橋爪 智筑波大学デジタルネイチャー研究室
従来では、単一の物理場のみを使用し触覚提示をしていますが、私達が製作した作品は、複数の物理場を組み合わせて触覚提示を行っています。本作品では、磁性流体と静電吸着を組み合わせています。磁性流体は磁場を与えることにより粘度が変わる液体であり押し出す力を、静電吸着は電気をかけることにより指と画面に引っ張る力を発生させます。さらに本作品では抵抗感、柔らかさ、振動などの触感を表同時に提示することができます。同時に提示することで、素材のテクスチャ表現や、生き物や心臓などの質感表現が可能になります。これらの質感を提示する技術は、教育現場や医療現場に応用することが期待されます。
アイデア部門 | hapbeat
山崎 勇祐Hapbeat合同会社 代表社員
hapbeatは新しい装着型体感音響装置である.モータに糸を巻いたリールが取り付けられており,ゼンマイにより糸を体に巻きつけ,その糸を介してモータで発生させた振動を体に伝えることで,装着可能で軽量かつ広範囲への振動の提示を実現することが可能である。体感音響とは音と同時に音楽の低音成分を振動として身体に体感させることで音の印象を強め,音楽に対する臨場感を深めるシステムである.例えば,ライブやコンサートに行ったとき,人々の歓声や巨大なスピーカーから鳴る重低音を体で感じたことはないだろうか.それが体感音響である.hapbeatはそういった感覚を手軽に体験できるデバイスである.