COMPETITION

1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON vol.3

元祖・日本の”あったか生地”でつくるニューアイテムのアイデア募集

募集終了 2013/06/03(月) - 2013/08/03(土)

「らくだ生地」のイメージを刷新するデザインが商品化へ1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON Vol.3採用作品発表

ファッションブランド「steteco.com」より提供された、防寒下着の生地「らくだ」の端材を活用した新しいプロダクトのデザイン・アイデアを募集した「1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON」のProject vol.3」。「らくだ生地」の保温性や肌触りといった良さを生かしながら、「ださい」「古い」という従来のイメージをも覆さなければならないという難しい課題に対し、33点の応募が集まりました。今回は、審査の結果1つのデザインが商品化に進むことが決定しました。

さらに、今回は公募の応募作品のほかに、6月に開催された台湾デザインセンターと「1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON」のコラボレーションワークショップからうまれたアイデアの商品化が決定。こちらもぜひご覧ください。


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採用作品

Wolf.project 『RECYCLED RAKUDA FABRIC ROOM RELAX SET』

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コンセプト

らくだ生地の特徴を活かして新しいリラックススタイルを。

動きやすい作業着として使われていたもんぺと、ブランケットの入ったクッションのセットです。らくだで長距離を旅してきた商人が泊まる宿にこんなセットがあったら、と提案します。これ一つで、来客用のセットとして、自分のリラックスに、クッションとして、使用する時残るカバー部分は既にあるクッションのカバーとして気軽に使える、機能的なアイテムとして活躍します。

講評

クッションの中にブランケットが入っているというアイデアはおもしろい。端切れにはさまざまな色があるので、ひとつひとつ微妙に異なる商品になりそう。ただ、「もんぺ」はなくてもいいかもしれない。(スマイルズ 遠山氏)

端材の形や特製をよく活かしている。たとえば車の中にひとつ入れておいたり、キャンプなどに出かけるときに持っていくと、便利でかわいいと思う。(ロフトワーク 林)

日本×台湾クリエイターのワークショップからうまれた新商品が商品化へ

今回は、公募の応募作品のほかに、6月に開催された台湾デザインセンター主催のワークショップから生まれたプロトタイプ(試作品)も、商品化するかどうか検討が行われました。

台湾デザインセンターと「1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON」のコラボレーションによって実現した、日・台デザイナーの合同ワークショップ。限られた時間の中でメンバーが集中して新しいプロダクトを生み出す、「メイカソン(Make-a-thon)」という方法で、その場で初めて顔を合わせた台湾と日本のデザイナー4名が2日間チームを組み、公募と同じ課題でデザイン検討からプロトタイピングに挑戦しました。

今回、ワークショップに参加した5チームの中から、Camelチームによるプロトタイプの完成度が高かったことから、商品化が決定しました。>ワークショップレポート

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Couple Camel

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デザイン:本田千尋(株式会社キギ)、松本健一(株式会社モトモト)、呉宜紋(平衡木設計有限公司)、駱明宗(亞盟國際空間設計事務所

ワークショップ主催: 台湾デザインセンター企画: 株式会社スマイルズ、株式会社ロフトワーク

作品解説

股引のイメージの強いため、若い人に嫌煙されがちならくだ生地。しかし、生地そのものの色の美しさや肌触りの良さに着目し、らくだ生地そのもののイメージアップを図っていくことを目指したといいます。商品の背景にストーリーを肉付けし、その世界観を構築していきました。

制作したのは筒状の余り布のカタチを生かした、シンプルでお洒落なストール。8色ある生地を“砂漠と空”“男性と女性”などの対比した組み合わせで表現しています。“アフリカから東京に旅をしにきたらくだのカップルが、冬を迎え自分の毛のマフラーを彼女にプレゼントをする”というプロダクトのストーリーをなぞり、らくだがマフラーをしているというパッケージに。ラベルはアフリカの伝統的なテキスタイルパターンをイメージしたものとなっており、「カップルキャメル」というブランド名も記載されています。

「らくだから、さむいから、すきだから、~だから、贈る」というキャッチコピーとともに、気軽なギフトとして贈れる価格帯を想定。

講評

コンセプトとグラフィックの力がちゃんと発揮されたプロダクト。「1万人のクリエイターミーツPASS THE BATON」のアウトプットとして、ふさわしいものでした。(スマイルズ 遠山氏)

リサイクルプロダクトを考えるときに大切な、「どこか1つだけクリエイティブを加えるとしたら何をどう加えるのか」というパズルを、すごくうまく解けたと思います。今までの作品の中で、一番誰かにプレゼントしたいと思ったアイテムです。(ロフトワーク 林)

着てみると意外とかわいい。あの「らくだ下着」のイメージにとらわれることなくきちんと着地できて、素晴らしいと思います。(キギ 植原氏)

ただ筒なだけでは「そのまま」過ぎてしまうところを、グラフィックとの組み合わせによって魅力を伝えられていると思います。実際の商品化の過程で、改善が必要そうな箇所もありましたが、出来上がりを信じています。(キギ 渡邉氏)

steteco.com賞

惜しくも商品化を逃した作品の中で特にユニークな視点を持った作品に、steteco.comから特別賞「steteco.com賞」を贈ります。賞品は、steteco.comのsilk mixedシリーズのお好きな柄のモモヒキです。

urotanke 『夏らくだ』

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コンセプト

「らくだ生地はあったかくて冬は重宝するけど、夏にもぜひ使いたい」というのがメインコンセプト。 冬は寒いし夏は暑い。そんな当たり前の環境に逆らって冷房設備の普及に伴い、どうしても都市部の高温化は避けられない自体になってきた。同時に節電やエコブームも相まって、どないせいっちゅうねん状態がつづく。スマートグリッドや自家発電なども近年注目されているなか、究極のパーソナル冷房として【冷たいのをおしゃれに持ち歩く】ことを提案したい。 現行のそういった種類の冷グッズはあまり素敵には作られておらず、キャンプ用や子供用の域を脱していない。これがおしゃれで女性もためらわず持て、日常の通勤風景にとけ込むものとしてあれば、少し世界が良い方に変わると思う。

steteco.com 武村氏のコメント

本来「らくだ」は暑さに強い動物なので「夏に涼しく使う」という逆転の発想がユニークで、受賞の決め手となりました。

審査メンバーからの総評と審査会レポート

審査会の様子をフォトレポートにまとめました。各審査メンバーからの総評もこちらで紹介しています。

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