About
多可町について
多可町(たかちょう)は兵庫県の中央部にある、2万2千人が暮らす山里。
「関西百名山」にも数えられる笠形山、古来から人々からの信仰をうけた霊峰・妙見山、千ヶ峰といった山々に囲まれています。
名所として「日本の棚田百選」に選ばれる「岩神座の棚田」があります。兵庫県最大の古墳群「東山古墳群」やなどの史跡があるなど、歴史的な注目スポットも充実。また、自然公園やキャンプ場といった自然を体感できる滞在施設も多くあります。
日本を代表する酒米「山田錦」発祥の地であるほか、ブランド鶏の「播州百日どり」、はじめて量産化に成功したと言われる「高野豆腐」、海外の有名ブランドにも起用される「播州織」といった特産品が多いのも特徴。さらに、全国で初めて「敬老の日」をはじめた地域でもあります。
他所のあたりまえは「ない」けれど、ここにしかない出会いと体験が「ある」
ショッピングモールはないけれど、オカンのあったかいお惣菜が買える「田舎のコンビニ」がある。ゲームセンターがなくても、登山にキャンプ、アスレチックとレジャーが満載。
なにより、澄んだ空気とおいしい水、山々と棚田が織りなす「日本の原風景」がここにはあります。
多可町では、老若男女さまざまな「おもろい人たち」「アツい人たち」が、自分たちの手で「やりたい仕事をつくること」を実践しています。ちょっと自由でバイタリティあふれる多可町の人々からは、いわゆる「田舎」のイメージを覆すようなポジティブな空気が感じられます。
そんな多可町の「場」と「人」「ものづくり」に触れ、そのおもしろさを映像作品を通じて表現することで、これから日本の地域コミュニティが生き抜くためのヒントが見つかるはずです。
ここでは、キャンプに参加したらきっと出会える、SUGOI人々をほんの少しだけご紹介します。
行列ができる「太巻き」を生んだ名物オカン
山里に毎朝できる行列。その向かう先にあるのが、「マイスター工房八千代」の「巻き寿司」。
この場所を立ち上げ、ほとんどすべてのメニュー開発に携わっているのが、施設長の藤原さん。「勘ピューター」と「ベロメーター」があるからレシピのアイデアが次々と浮かぶのだと、カラカラと笑う豪快なオカンです。
人気の「天船巻き寿司」は、きゅうりまるごと半分と、濃い味の椎茸佃煮、厚焼き玉子などが入っています。これら具材の味が口の中で合わさると、「ちょうどよい味加減」に。素朴なおいしさですがその人気ぶりは地域外にも広がり、全国放送のバラエティ番組にも取り上げられました。
もともと、お母さんたちが地元産の野菜を使った特産品を開発することを目的につくられた「マイスター工房」ですが、スーパーやコンビニのない地域で「惣菜を買いたい」という人たちの要望に応えて惣菜の販売を始めました。オカンの元気とアイデアがつまった、「田舎のコンビニ」として、人々に愛され続けています。
脱サラして「播州百日どり」を育てるロックなオトン
会社勤めをやめ、ブランド鶏「播州百日どり」の飼育をはじめて9年目の石塚さん。「趣味やロマンでは、メシは食えない」と語ります。
通常は50〜80日程度で出荷される鶏を、より旨味のあるしっかりした肉に育てるために100日間育てるのが「播州百日どり」。通常の養鶏よりも手間がかかるうえ、より多くのエサ代が必要です。
さらに、生き物を相手にする畜産業は休みがなく、その年ごとの天候にも大きく左右されます。石塚さんは、これまで台風で鶏舎が水没したり、卵から育ててみた雛鳥がダメになったりと数々の憂き目にあい、何度も挫けそうになりました。そのたびに支えてくれたのが、家族や地域の養鶏家の先輩たちです。
経験をつみ、いまでは鶏の機嫌がわかるまでになった石塚さん。オフの日には、息子と一緒にロックバンドのライブに行くのが、ささやかな楽しみです。高齢化が進む多可町の養鶏業界のなかで、いかに「播州百日どり」を次の世代に伝えていくか。熱く使命感に燃えています。
「播州織」で世界へ! 若旦那6人組がユニット結成
播州織は、多可町と西脇市にまたがる北播磨地域で作られる織物のことで、220年もの歴史を持ちます。杉原川の清流を活かした糸染めと熟練の技術の織りによる、あざやかな色と肌触りの良い生地が特徴。チェックやストライプ、ドットといった織柄の美しいことから、国内産のシャツの70%に使用されているほか、海外の有名ブランドでも採用されています。
そんな播州織メーカー6社の20〜30代の次世代リーダーたちが結成したのが「Banshu-ori Next Japan(BNJ)」というグループです。
これまでは、商社からのオーダーで生地を作り続けてきた各社。BNJでは、それぞれのメーカーがデザイナーとオリジナルの生地やシャツなどの完成品を手がけ、それらをBNJブランドとして発信することで播州織の認知を広げていこうとしています。自社製品の開発や直販サイト立ち上げなどは各社ごとの取り組みとして積み重ね、ときに6社が結束して国内外の展示会に出展するという形で、個別でもチームでも柔軟に活動しています。
これまでは別々に活動していたメンバーが結束したことで、それぞれの得意技を組み合わせて「なんでもつくれる」強力な織物ネットワークが生まれたといいます。これからは、デザイナーやこれまでつながることのなかった他業種(医療など)といった、地域の内外とのコラボレーションにチャレンジしていきたいそうです。
もっと多可町のSUGOIを知りたい!
多可町のPRサイト「そこまでやったか! 多可町」では、伝説の和紙・杉原紙や山田錦など、多可町が誇る匠のものづくりや、観光名所、グルメスポットといった、多可町の魅力をたくさん紹介しています。
Website http://www.ya-taka.jp/