トゥスフェアリーを探して

トゥース・フェアリーとは歯の妖精の事です。欧米では子供の抜けた乳歯を枕の下に入れて寝ると夜に妖精がお金と引き換えに歯を持って行くという習慣があります。日本でも上の歯は屋根の上に、下の歯は縁の下に投げて丈夫な歯が生えて来るように願います。洋の東西を問わず子供の成長を願う風習があります。それは逞しく育って欲しいとか、夢を信じる事を忘れないで欲しいという親の願いでしょう。トゥース・フェアリーはその象徴として捉えました。しかし現実はそんなに甘いものではなく、強く生きる事の難しさ、夢を叶える事の難しさに直面します。この作品はそんな現実でも夢を諦めず、失う事を恐れず、信じたものを貫き通す意思がテーマになっています。そして何時の間にかこんな歳になってしまった所謂自画像とも言えます。