CREATIVES

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Cultist

SOMEWHERE IN THE 21TH CENTURY 

風前の灯火と化した個人の尊厳。可視性優位の視点より誕生する主導者。哲学の範疇より外されたコミュニケーション。取り留めのない存在と化した情報。悍しき影を持つこの世界は戯画なのか写実なのか。 

いままで人は正気を保つために表現し文化を生み出してきた。そうしなければ暴走してしまうことを知っていて。 

善意としての全体主義や排外主義に包まれたジェノサイドの一途を辿る背景で、人間を飲み込む権力や支配の欲望が「浄化」を絶えず続ける中、我々は個として普遍と特殊を行き来し、視野と知見を広めながらも信じるべき正義を求め彷徨うだろう。

この世界から出て行けと言われるのなら、喜んで彼らのいうバッドランドに出て踊ろうじゃないか。少なくとも今はまだ、自身の人生を何に狂わさせるか選択できるのだから。

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