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ホワイトカラーはAIに"駆逐"されるのか?金融の世界における "IA"の可能性を探る。
【何にチャレンジするのか】
私たちは、ホワイトカラーの代表格であり、AIの活用が広がる金融業界において、ヒトとAIの組み合わせ、すなわち"IA"(intelligence augmentation・知能拡張)が持つ可能性について探ります。
【なぜチャレンジするのか】
近年、既存のビジネスパーソンの仕事が、AI(人工知能)によって代替される可能性が指摘されています。野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究によると、2030年にかけて日本の労働人口の49%が就いている仕事は、人工知能やロボット等で代替可能になり、この流れは、ブルーカラー(技能系・作業系職種)ではなく、ホワイトカラー(事務系職種)の方が強いと言われています
一方、「AIにはかなわない」「AIにすぐに仕事を奪われてしまう」といった言説も存在しますが、これは短絡的であると私たちは考えます。AIにも不得意な分野や技術的な限界は存在しますし、ヒトとAIが組み合わさることで、AI単独よりも力を発揮する分野も多くあるはずだと考えるからです。
しかし残念ながら、このような言説が流布しており、AIが過度に高く評価された結果、特に若いビジネスパーソンの間で悲壮感が漂っているように思いますし、人だからこそ提供できる価値を無視してしまっているようにも感じます。
そこで私たちは、ホワイトカラーの代表格であり、AIの活用が広がる金融業界において、ヒトとAIの組み合わせ、すなわち"IA"(知能拡張)が持つ可能性について探りたいと思います。
【どのようにチャレンジするのか】
金融業界の中でも特に、個人に対して資産運用提案を行うリテール金融事業者(銀行、証券会社、IFAなど)にターゲットを絞り、彼ら/彼女らが資産運用提案を行う際のAIサポートツール(以下「本ツール」)を設計・開発します。
本ツールが持つ主要な機能は以下の3点を想定しています。
①資産情報の取得
顧客(個人投資家)が保有する資産情報を、銀行や証券会社と連携して自動で取得します。リテール金融事業者は、自社のみならず他社の資産情報も取得できるようになります。
②取得した情報の整理
取得した顧客資産情報を、アセットクラスや通貨、国などのカテゴリーごとに、わかりやすく体系的に整理した上で表示します。リテール金融事業者は、顧客資産情報を整理する手間を省くことができます。
③AIによる最適なポートフォリオのレコメンド
取得・整理した資産情報及び顧客の属性やリスク選考などを踏まえて、AIが最適なポートフォリオ(投資商品の組み合わせ)を提示します。AIは金融工学における最新の投資理論に基づき設計されます。「なぜそのポートフォリオが最適なのか?」といった理由も含めて提示することから、リテール金融事業者は、投資理論に精通していなくとも、最適な資産運用提案を行うことができます。
資産運用の世界でも、ロボアドバイザーと呼ばれるAIが普及しつつあります。
ロボアドバイザーは、投資家の代わりに投資銘柄の選定を行ってくれるサービスで、投資に疎い一般個人であっても、投資理論に基づく資産運用を実践できます。ただ、ロボアドバイザーは、「なぜその投資が最適なのか?」という理由を示さないため、投資がブラックボックス化してしまう問題があります。ブラックボックス化は、少額の資産運用ではあまり問題になりませんが、多額の資産運用を行う富裕層には嫌がられる傾向にあります。
この点、本ツールは、AIが提示した最適なポートフォリオ案を、ヒトというフィルターを通して個人に対して提示するので、なぜそのポートフォリオ案がいいのか?といった理由も含めて、個人投資家は納得した上で、投資をしてもらう仕組みを構築できます。
すなわち、AI単独ではなし得なかった「個人投資家の安心感」の醸成を、ヒトというフィルターを通すことで醸成しうると考えています。
以上の通り、私たちは本ツールの開発・設計を行うことを通じて、"IA"(intelligence augmentation・知能拡張)が持つ可能性について探りたいと考えています。
私たちは、ホワイトカラーの代表格であり、AIの活用が広がる金融業界において、ヒトとAIの組み合わせ、すなわち"IA"(intelligence augmentation・知能拡張)が持つ可能性について探ります。
【なぜチャレンジするのか】
近年、既存のビジネスパーソンの仕事が、AI(人工知能)によって代替される可能性が指摘されています。野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究によると、2030年にかけて日本の労働人口の49%が就いている仕事は、人工知能やロボット等で代替可能になり、この流れは、ブルーカラー(技能系・作業系職種)ではなく、ホワイトカラー(事務系職種)の方が強いと言われています
一方、「AIにはかなわない」「AIにすぐに仕事を奪われてしまう」といった言説も存在しますが、これは短絡的であると私たちは考えます。AIにも不得意な分野や技術的な限界は存在しますし、ヒトとAIが組み合わさることで、AI単独よりも力を発揮する分野も多くあるはずだと考えるからです。
しかし残念ながら、このような言説が流布しており、AIが過度に高く評価された結果、特に若いビジネスパーソンの間で悲壮感が漂っているように思いますし、人だからこそ提供できる価値を無視してしまっているようにも感じます。
そこで私たちは、ホワイトカラーの代表格であり、AIの活用が広がる金融業界において、ヒトとAIの組み合わせ、すなわち"IA"(知能拡張)が持つ可能性について探りたいと思います。
【どのようにチャレンジするのか】
金融業界の中でも特に、個人に対して資産運用提案を行うリテール金融事業者(銀行、証券会社、IFAなど)にターゲットを絞り、彼ら/彼女らが資産運用提案を行う際のAIサポートツール(以下「本ツール」)を設計・開発します。
本ツールが持つ主要な機能は以下の3点を想定しています。
①資産情報の取得
顧客(個人投資家)が保有する資産情報を、銀行や証券会社と連携して自動で取得します。リテール金融事業者は、自社のみならず他社の資産情報も取得できるようになります。
②取得した情報の整理
取得した顧客資産情報を、アセットクラスや通貨、国などのカテゴリーごとに、わかりやすく体系的に整理した上で表示します。リテール金融事業者は、顧客資産情報を整理する手間を省くことができます。
③AIによる最適なポートフォリオのレコメンド
取得・整理した資産情報及び顧客の属性やリスク選考などを踏まえて、AIが最適なポートフォリオ(投資商品の組み合わせ)を提示します。AIは金融工学における最新の投資理論に基づき設計されます。「なぜそのポートフォリオが最適なのか?」といった理由も含めて提示することから、リテール金融事業者は、投資理論に精通していなくとも、最適な資産運用提案を行うことができます。
資産運用の世界でも、ロボアドバイザーと呼ばれるAIが普及しつつあります。
ロボアドバイザーは、投資家の代わりに投資銘柄の選定を行ってくれるサービスで、投資に疎い一般個人であっても、投資理論に基づく資産運用を実践できます。ただ、ロボアドバイザーは、「なぜその投資が最適なのか?」という理由を示さないため、投資がブラックボックス化してしまう問題があります。ブラックボックス化は、少額の資産運用ではあまり問題になりませんが、多額の資産運用を行う富裕層には嫌がられる傾向にあります。
この点、本ツールは、AIが提示した最適なポートフォリオ案を、ヒトというフィルターを通して個人に対して提示するので、なぜそのポートフォリオ案がいいのか?といった理由も含めて、個人投資家は納得した上で、投資をしてもらう仕組みを構築できます。
すなわち、AI単独ではなし得なかった「個人投資家の安心感」の醸成を、ヒトというフィルターを通すことで醸成しうると考えています。
以上の通り、私たちは本ツールの開発・設計を行うことを通じて、"IA"(intelligence augmentation・知能拡張)が持つ可能性について探りたいと考えています。