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茅葺きに見る、あたりまえ

自然の生成力が旺盛な日本では、自然と人との絶妙な間合を取りながら暮らすための知恵として、草を刈り、屋根を葺き、土に還す「茅葺き」という技術が連綿と受け継がれ、また新ためられてきた。

身近に大量に入手出来る資源としての「茅」を、持続的に調達できる「茅場」を手入れし、またその調達や、茅葺き屋根を作ったり繕ったりする時は、地域の助け合いによって成り立っていた。

時代の変化とともにその伝統は崩れつつあり、また残ったものは保存され、その文脈とは別の新しいものを生み出すことに目を引かれる事が多い。

私達は先人達が培ってきた"これまでのあたりまえを、しっかりと現代の形に新ためていく"ために、神戸市北区淡河町を拠点に活動を続けている。

ありとあらゆる価値観がゆらぎ、見直され始めている今、本当の意味で持続可能な営みの知恵としての「茅葺き」に、これからの世界が手本とすべき多様さや豊かさがあるのではないだろうか。

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