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応募プロジェクト・アイデアのタイトル(日英併記)
家になれなかった家具/The furniture wanted to be a home.
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応募プロジェクト・アイデアの紹介動画URL(5分以内)
https://vimeo.com/884009732
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応募プロジェクト・アイデアの詳細説明(日英併記)
藍染料で無垢材を染め上げたメイドイントーキョーのプロダクトブランド『Ao.』と、東海地方でこれまで1万戸以上の分譲住宅を建ててきた株式会社エサキホームが、これまでの大量消費型の住宅建設からの脱却を目指すプロジェクトとして発足。今年で創業333年元禄3年創業の地元製材企業「材惣木材株式会社」の協力を得て、エサキホームの住宅を建てる際に廃棄されるプレカット材の端材を材料としたマテリアルサイクルプロダクトを生み出しました。「家になれなかった家具」シリーズとして、木造住宅と人々の暮らしを繋ぐツールとしてベンチ、スツール、積み木を制作しました。
The product brand "Ao." by Made in Tokyo, which dyes solid wood with indigo, and Esaki Home Co., Ltd., a company that has built over 10,000 condominiums in the Tokai region, have launched a project aimed at breaking away from the traditional mass-consumption model of home construction. With the collaboration of "Zaiso Lumber Co., Ltd.," a local lumber company in the Tokai region founded in 1690 in the Genroku era, and celebrating its 333rd anniversary this year, they have created a material cycle product using offcuts of pre-cut materials discarded during the construction of Esaki Home's residences. Under the "Unfulfilled Furniture" series, benches, stools, and building blocks were crafted as tools connecting wooden homes and people's lifestyles. -
審査のポイントである3つのP(for People, for Planet, for Profit)について、あなたのプロジェクトや活動ではどのような取り組みをしていますか?
人々が住宅を購入することは、車を選ぶように、提案された既成のモデルから選択した後に部分部分の素材や色、間取りを自分好みに調整するような形式が主流となっています。住宅を支える"柱"や"梁"になるはずであった端材を、日々の生活の中で身近に触れる家具や玩具にマテリアルサイクルすることで、住民が住宅を建てるために消費される資源のことや環境について意識するきっかけとなると考えました。
年間数百件の住宅を建設するハウスメーカーであるエサキホームにとっても、今回のプロジェクトでこれまでの住宅供給モデルに対して環境配慮型のサステナブルな取り組みをすることで、住宅市場を取り巻く環境の変化や顧客の価値観の多様化に対応した新たな付加価値を創造するとともに、持続可能な社会の実現への貢献に繋がると考えました。 -
活動のメインの拠点(国と地域)を教えてください
愛知県 一宮市
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活動時期を教えてください
2023年
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キーワード
#materialcycle #indigo #woodenfurniture
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応募プロジェクト・アイデアのWebサイトがありましたら、URLをご記入ください。
https://www.esakihome.co.jp/blog/2023/10/31/wood_design_award2023/
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応募プロジェクト・アイデアのSNSアカウントがありましたら、URLをご記入ください。
https://www.instagram.com/ao_indigo
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【特別賞】「100年後の地域社会への価値還元」として、100年先、1000年先にその土地で暮らす人々の資産として、文化・産業を継承する仕組みになっているか?(日英併記)
住宅建設を取り巻く環境はここ数年で大きく変化しています。ウッドショックと呼ばれる外国産の木材価格の高騰の他、他の資材や人件費なども上がり続けています。これにより住宅自体の価格が上がることで消費者の購買力も下がっている現実があります。また全国的な人口減少や少子高齢化、都市部への人口流入などによる空き家問題は社会問題となっており、新築の住宅市場は供給過多の市場となっておりこれまでの消費型の住宅建設からの転換期を迎えています。
そんな中で東海地方で販売累計約10,000棟の住宅を建設してきたハウスメーカーと、住宅建設の為の木材を供給し続けてきた老舗木材企業、そしてサステナブルなサプライチェーンを構築しながら家具を制作するAo.の3組の協働により生まれたこのプロジェクトが、東海地域での新しいものづくりのあり方を示し、今後の東海地域での木材の循環・地域産業の発展を通して持続可能な社会の実現に寄与できることを示せたプロジェクトだと考えます。
The environment surrounding housing construction in Japan has undergone significant changes in recent years. The surge in prices of foreign-produced lumber, known as the "Wood Shock," along with increases in other materials and labor costs, has led to a rise in housing prices, while the purchasing power of consumers has declined. Additionally, nationwide issues such as population decline, aging demographics, and urban population influx have contributed to the problem of vacant homes, turning the new housing market into an oversupplied sector. This marks a transitional period away from the traditional consumption-oriented model of home construction.
Amidst these challenges, a collaboration has emerged in the Tokai region involving a housing manufacturer that has constructed approximately 10,000 homes and a well-established lumber company that has continuously supplied wood for housing construction. Alongside them is Ao., a furniture maker that creates sustainable products while building a sustainable supply chain. This collaborative project aims to showcase a new approach to craftsmanship in the Tokai region, indicating a shift towards a sustainable society through the circulation of wood and the development of regional industries. -
【特別賞】「生物多様性へのポジティブな影響」として、「人間中心」にとどまらず、生態系全体に対して好循環を生み出そうとしているか?
住宅の建設時に廃棄される木材の廃材をマテリアルサイクルして家具にすることが、資源の効率的な利用を意識させ、新たな木材の採取を抑制し環境への負荷を軽減できると考えます。
また地域で排出された廃材を改めて地域の企業が活用することで、地域の木材産業を活性化し、環境配慮や持続的社会にむけた地域社会の意識向上と発展に寄与することを期待しています。 -
【特別賞】 「新しいパートナーシップのデザイン」として、異業種間の連携や、生活者との共創、サプライチェーン内における役割の転換など、他者との新しい協働のかたちを実現しているか?
今回、東京を拠点にするAo.と、愛知県の大手ハウスメーカー、そして創業333年の材木企業と協業することで、これまでそれぞれの企業が培ってきた知見やノウハウの共有をすることで、今後の新しい価値を地域社会に示せたと考えています。
これまで住宅を建設し販売していたハウスメーカーが、建設資材の利活用から持続型社会における住宅建設と新しい価値観をもった人々の暮らし方を踏まえて取り組んだプロジェクトとして明確な起点となりました。
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家になれなかった家具 -The furniture wanted to be a home.-
住宅建設に排出される廃材を使用したマテリアルサイクル家具シリーズ『家になれなかった家具-The furniture wanted to be a home.-』は、藍染料で無垢材を染め上げたメイドイントーキョーのプロダクトブランド『Ao.』によって実現しました。
国内建設業の木材廃棄量は年間568万トン※1、東京タワー約1600倍の重量にも及びます。 住宅建材として製材されながらも端材となり廃棄された無垢の木を “家になれなかった” 素材と して再構成したマテリアルサイクルプロダクトです。 Ao. 独自の藍染の技法と無垢材の加工技術を用い、住宅建材の存在感を活かしたどっしりとした柱や柱のような形状と、藍で染め上げられた木目の繊細な表情を纏った家具に仕上げました。
|材料|
分譲住宅を専門に建設するの住宅建設の際に排出されるプレカット材の端材。柱や梁などに使われる立派な木材でありながら寸法調整の都合で切り落とされる端材。主に90mm角の角材を使用。
|技法|
90mm角の角材の表面を整えた後、端材を丁寧につなぎ合わせ部材を制作。最終工程で藍染を施すことで部材ごとに色むらのある木の表面の表情を統一。
|デザインアイデンティティ|
Ao.のブランドカラーでもある「藍色」に染め上げられた木肌と、住宅の柱や梁の形状を残した重量感のあるベンチやスツール。
※1 令和元年環境省資料より抜粋
国内建設業の木材廃棄量は年間568万トン※1、東京タワー約1600倍の重量にも及びます。 住宅建材として製材されながらも端材となり廃棄された無垢の木を “家になれなかった” 素材と して再構成したマテリアルサイクルプロダクトです。 Ao. 独自の藍染の技法と無垢材の加工技術を用い、住宅建材の存在感を活かしたどっしりとした柱や柱のような形状と、藍で染め上げられた木目の繊細な表情を纏った家具に仕上げました。
|材料|
分譲住宅を専門に建設するの住宅建設の際に排出されるプレカット材の端材。柱や梁などに使われる立派な木材でありながら寸法調整の都合で切り落とされる端材。主に90mm角の角材を使用。
|技法|
90mm角の角材の表面を整えた後、端材を丁寧につなぎ合わせ部材を制作。最終工程で藍染を施すことで部材ごとに色むらのある木の表面の表情を統一。
|デザインアイデンティティ|
Ao.のブランドカラーでもある「藍色」に染め上げられた木肌と、住宅の柱や梁の形状を残した重量感のあるベンチやスツール。
※1 令和元年環境省資料より抜粋