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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
私が扱う絶滅危惧空間は「点字ブロック」です。
点字ブロック自体が消滅しようとしているわけではありません。
しかし、破損や摩耗、間違った設置、障害物による遮断、維持管理の担い手不足によって、本来の「視覚障害者が安全に外出するための情報インフラ」としての機能が失われつつあります。
都市空間の中に存在しながら、その意味や役割が静かに消えかけている点字ブロックを、誰もが関わり育てる公共空間として再生させることを目指します。 -
なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
点字ブロックは、視覚障害者にとって安全な移動を支える重要な情報インフラです。
しかし、その存在や役割は十分に理解されているとは言えません。葉損や摩耗、点字ブロックの上への放置物などによって機能が失われていても、多くの人はその問題に気付く機会がありません。
私は、点字をモチーフにしたアート作品制作やワークショップ活動を通じて、視覚障害者と健常者(晴眼者)をつなぐ取り組みを続けてきました。
その中で、点字ブロックは単なる設備ではなく人と人とをつなぐ「公共のコミュニケーション空間」でもあると考えるようになりました。
点字ブロックが抱える課題は、障がい者だけの問題ではありません。
人口減少や財政負担の増加によって公共インフラ全体の維持管理が難しくなる社会の縮図でもあると思います。
そこで、私は点字ブロックを起点に、市民・障害者・行政・企業が関わる新しい維持管理の仕組みを提案します。
消えかけているのは点字ブロックそのものではなく、それを支え、守り、意味を共有する社会との関係性です。その関係性を再構築することがこのプロジェクトの出発点です。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
現在の点字ブロックは、設置場所(主に行政・商業施設など)が管理する公共インフラとして存在しています。
しかし、限られた予算や人手の中では、すべての破損や劣化に迅速に対応することが難しくなっています。
この提案では、点字ブロックを「設置場所(行政や商業施設など)が管理する設備」から「市民が参加して育てる公共資産」へと変異させます。
・資金調達方法を多様化
設置場所の予算だけに依存せずクラウドファンディングや寄付、企業協賛などを活用し、地域ごとに補修プロジェクトを立ち上げます。
特に、視覚障害者自身が支援者として参加できる仕組みを設けることで、単なる受益者ではなく町の環境づくりに関わる主体になります。
・補修活動を地域参加型へ変異
補修作業や周辺の清掃活動には、地元の学生や住民、企業ボランティアなどが参加します。
点字ブロックに触れ、その役割を学ぶ機会を作ることで、視覚障がい者への理解と公共空間への関心を育てます。点字ブロックは、視覚障がい者の移動を支援する設備である同時に、人々をつなぐ学びの場へと変化します。
・撤去された点字ブロックをアート作品や教材へとアップサイクル
実際に町で使われていた痕跡や傷を残したまま作品化することで、インフラの老朽化や共生社会について考えるきっかけを生み出します。
制作された作品は、公募展や地域の展覧会、公共施設などで展示し、補修事例や活動成果を広く共有します。
展示は、単なる成果報告ではなく、新たな協力者や支援者を生み出す場として機能します。
この循環によって、点字ブロックは「壊れたら行政が直す設備」から「地域の人々が守り、学び、表現し、支える公共空間」へと変異します。
消えかけているのは点字ブロックそのものではなく、その意味や関係性です。
この提案では、補修のみを目的とするのではなく、点字ブロックを媒介として新たな社会参加の仕組みを生み出すことを目指します。
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点字ブロック変異計画
視覚障がい者が安全に外出するために必要な「点字ブロック」を、人と人とをつなぐ「公共のコミュニケーション空間」へと変異させるプロジェクトです。