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umbrella
本作品は人の死に至るまでの光景を描いたものです。わたしたち人間内部のいわば最後の営みである死というもの。人が誕生し、いつの間にか長い歳月を経てたどり着いた終点でいったいなにがおこなわれるのか。私たちだれもが内包している最後の力が作り出す姿はきっと美しいに違いない。本作品“umbrella”は命に対する問いと好奇心を私の創造の枠で捉えた作品です。 "作中に描いた老人が煙突から吹き出るシーンは、満月の夜に海の世界で行われるサンゴの産卵風景から着想を得ました。サンゴの突起から丸い乳白色の卵が月へと上がってゆく生命誕生の営みを、人の死の姿へと転化することで、命の尊さや儚さを表現することを目指しました。
本作品に使われている「傘」をどのように解釈するかは自由です。みていただく方それぞれに意味を付け加えていただくことで作品は完成します。"
本作品に使われている「傘」をどのように解釈するかは自由です。みていただく方それぞれに意味を付け加えていただくことで作品は完成します。"