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熱血宇宙人

本作は、熱血の持つ暑苦しさ、時代錯誤性を、真逆の属性である宇宙人に付加したキャラクターを生かした物語です。奇抜なキャラクターを動かすことで、オリジナリティの感じられる作品を目指しています。
テーマはデンマークの哲学者セーレンキルケゴールの「人生は後ろ向きにしか理解出来ないが、人は前向きにしか生きられない」という言葉をヒントにしています。
このことを同じ人間ではなく、地球外の生命体である宇宙人が人間に説く事により
違った説得力があるのではないかと考えました。

また、奇抜なキャラクターや内容の馬鹿さを、出来るだけ質の高いカットで表現することでより両者が引き立つよう演出しました。また同じ映像文法では、観る人が飽きてしまうので、飛び出す絵本風のカットや線画調のカットなど様々な映像文法で作品を構成して幅のある映像表現を目指しました。

技術的な点でこだわったことは
3D表現のカメラワーク等の自由度を利用して、作画をそのカメラワークの中で動かすといったことです。3Dの中で一枚一枚キャラクターは作画しています。このことを利用して、カットをモンタージュで切るのではなく、カットをつなぐようなカメラワークを行っています。それにより、出来るだけ作品上で進行する時間軸が切れないようにすることで、その場で馬鹿な二人を見ているような印象を出せるよう努めました。
また、ラジオドラマのような過剰なSE演出を行い、作品の持つ滑稽さを引き出し、毛色の違うアニメーション作品を目指しました。

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