CREATIVES

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光景255

作品データ
・和紙に蜜ろうクレヨン
・サイズ : 521mm×521mm
・制作年月: 2010年1月

1. ???
2. 作品の実寸:上記のとおり
 詳細な仕様:額装なし
3. 作品のコンセプト文
●和紙に蜜ろうクレヨンで描いています。
未来におけるアートが、特別なテクニックを必ずしも必要とせず、もっと自由で身近なものとなり、アートを愛する人誰もが自らのアートを表現できるようになり、地球が「生きる喜び、生かされている喜び、幸せ、愛、祝福、繁栄、自由」を表現するアートにあふれ、アートが人間の潜在意識や思考の限界を超えて、宇宙(自然、神)による壮大な創造の一環になったなら素晴らしいと考えています。そして、そのことに私の創作活動が少しでも役に立てれば有難いと考えています。それゆえ、未来におけるアートが、誰にでも、もっと自由で身近なものになるためには、安全性が高いことが条件となると考え、なるべく無害で環境に与える負荷の少ない画材として、和紙と蜜ろうクレヨンを採用しています。
●光をテーマとした「光景画」で、至福(無限なる幸せ)を表して、この世を光で照らす作品を描けたらと願っています。
これまで、絵画に取り組んできた人々が目指してきたもの、それは、本質を画面に描き出すことであり、その本質=物体の「本当の姿」とは、ある固定的な形態としてではなく、流動的な波動として認識できると科学の世界でも言われています。そうであるならば、絶対的な(変化しない)カタチというものは、そもそも存在しないこととなり、常に移ろいゆく「ナミ」こそが「本当の姿」ということになります。音も「ナミ」として現れ、色も「ナミ」として現れ、何一つ「個」として存在するものはなく、「全体」の一部として存在しているのです。この「全体」こそが「本当の姿」=神の姿ではないかと私は考え、光を描くことこそ、「本当の姿」を描くことである、と考えました。 よって私の絵画作品は、固定的な名称や概念を意味する言葉ではなく、「光景画」と名付け、タイトルは『「光景」+連番』で統一しています。
●黄金比を使用しています。
創造的で相対的な比である黄金比を配色の基準として使用しています。
●アートとしてどこまでも自由であることを大事にしています。
作家の主観やコンセプトに限定されるのではなく、観る人によってカタチ(象)を抽き出される、「新しい存在」としての自由で創造的な「抽象」作品を創り出すことを目指しています。西洋美術史において後期印象派以前は、いかにモチーフを画面上に忠実に再現するかを主な目的としていた時代もありましたが、再現ではなく絵画そのものとしての表現を重視したモネやセザンヌやマティスなどの近代の画家達によって、絵画はモチーフに依拠する必要の無い自立した自由な存在となりました。私は、彼らが見出した絵画の可能性を更に追求して、絵画として、どれだけモノとしての存在感があるか、どれだけ「生きる喜び、生かされている喜び、幸せ、愛、至福、繁栄、自由」を表現できているかを重視し、「豊かな光の表現によって、美しい作品、創造的な作品をこの世に送り出すこと」を創作の目的として定めました。作品の「光」に観る人が導かれ、光の中に神の姿=観る人自身(の本来の存在)が見出され、そこから全体に影響が及び、社会がより調和の取れた姿へと進化していくということに絵画が貢献できるのであれば、そこにこそ絵画としての存在意義が飛躍する可能性があるのではないかと考えて、私は創作活動を続けています。

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