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From Edo/Tokyo to the World
コンセプト 「江戸が東京になり、東京が世界になった」東京はもともと江戸という小さい漁村を徳川氏の幕府が265年という長い年月をかけて反映させた都市である。その300年あまりの長い歳月、東京(江戸)は鎖国という外国との交流を極めて限定した中で独自の文化を発展させてきた。翻って明治以降開国した日本において東京は、世界との交流の中心的な役割を果たし江戸時代に成熟した文化は外国の文化との見事な融和・調和をはかってきた。江戸という文化的に限定された都市が、東京という世界でも有数の文化都市となり、東京はもはや日本の文化的一部のみならず世界の芸術文化を先導する存在である。今回のデザインは江戸時代の象徴的存在である徳川の家紋からスタートさせてみた。(作品イメージ図中画像参照)徳川家の家紋の本来的な意味とは違うが、御三家を表す3枚からなる葉葵(一枚を100年とみる)が300年あまりという長い内向的であるが豊かな文化の醸成を表しているように見える。その三枚の豊潤な文化的結晶が東京という大文化都市に引き継がれ、今度は世界に向けて文化を発信するというコンセプトで今回のシンボルのデザインを一考してみた。徳川家の家紋の円を楕円と置き換え東京という存在として配置してみた。また徳川家の家紋の三枚の葉葵を外に発信する都市「東京」として表現するために三つのハート(思いやり)として抽象化してみた。東京砂漠という言葉は良く耳にするが、この都市の人々の持つ親切心は東京をオアシスだと思わせてくれると感じる今日この頃である。そんな東京から世界へ向けて親切心という文化を発信できればと思い今回のデザインを考えてみた。
