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握ると云うこと・「システム和竿」

その他
現在、釣り人口が2000万人とも3000万人とも云われており、釣り道具も軽量化が進み女子の中でも気軽に釣りを楽しめる環境が整って来た。自身もキスの投げ釣りから始まり、現在は黒鯛専門になっているが、釣りという行為がデザインと一緒で、正に戦略が必要で如何に食わせるか知恵を絞ります。
ただ、毎回の釣行を終えた後釣り竿を持つ手首に痛みが残り、何故かを考えていくと竿の持ち方に問題があることに行き着く。
通常魚が掛かった時のやりとりは竿尻を肘下に当て、強い引きを凌ぎ取り込むが、その時手首は不自然な形に捻りながら竿を支える事となる。又、従来の竿の断面形状が円である為、厳密に云えば肘下に当たる部分は円の頂点、すなわち面ではなく、点である。その為竿尻が肘から外れた場合、手首だけで魚の引きを凌ぐ事となり、これも手首を痛める要因となる。
想えば縄文人が釣り竿を発明して以来、最低でも4千年ほどの間釣り竿の握り方が変わっていない。             
上記の視点から、「手首を捻らず自然なかたちで握れ、手首に掛かる負担を軽減させる竿のグリップ形状は何か?」を模索して見た。
解決策のひとつとして、グリップ部にある角度を持たせた「リストホールダー」を附設する事で手首への負担を軽減し、魚の強い引きにも充分耐えられる効果が期待できる。
同時に、狙う対象魚により竿の特性も異なる為、専用の対象魚用竿本体を買い足し、差し替える事で幅広い目的に対応出来る
形態の「システム和竿」を提案するものである。

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