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Shodoshima - Wonderful Experience
小豆島のTシャツをデザインするにあたり、まず3つの数24,88,459を選定した。
もちろん、24は「二十四の瞳」から、88は「四国八十八箇所」から、459は「四国」から。
Tシャツのオモテ面には、小豆島の地図をモザイク調にあしらっているが、このうち陸の部分は459個の正方形から構成されている。
また、ところどころに色が赤や青などになっている部分があるが、こうした点は全部で88か所あり、このうちいくつかは景勝地やフェリー乗り場、醤油蔵や素麺の製造業者、棚田、その他観光地などの位置を示している。
ウラ面には小豆島のシルエットをそのままあしらい、24本の波(人の波、モノの波、芸術の波…)が島から外へ発信されていくようなイメージとした。
ちなみに、青い波、オリーブ色の波はそれぞれ459本の線を螺旋状に配置することで構成している(計918本。時間に余裕のある方は数えて欲しい)。
ここで、88と459は小豆島と直接関係ないと思われるかもしれないが、まったくそのようなことはない。
小豆島は本州と四国の中継地点として(あるいは瀬戸内海を東西に行き交う水上交通の要衝として)重要な位置を占め、空海も讃岐と都を往復する途中にしばしば立ち寄ったという。「小豆島八十八箇所」は、瀬戸内海の島々に伝わる「島四国」(四国八十八箇所から派生した民間信仰)の一形態だ。
「1つの島」としての四国は、多種多様な食文化、代々受け継がれる地場産業、海と山の風景、美しい町…と強力なコンテンツをもつが、同様のことが小豆島にもいえるだろう。
「小さな島の中に深い世界が広がっている」という点では、「小豆島は四国の縮図」と言ってしまってもよいだろう。
小豆島が「四国の最前線」として四国4県をリードし、日本全国、さらには世界にその素材を発信していく…
そんな島の人々の想いも、このデザインに込めることができるのではないだろうか。
話題は変わり、Tシャツの使い方。
このTシャツは、島外の人のためのものというよりは、むしろ島民の人のためのもの。
これを着て歩けば、オモテ面のモザイク地図のおかげで島民一人ひとりが「移動式観光案内所」に早変わり。
島外の人はこれを着ている島民を捕まえれば道を訊くことができ、訊かれる島民も、地図がなくて説明に困る心配から解放される。
ウラ面には島の面積や人口などの統計データも記載。これ1枚で島のことは完璧!
===
【よくある (?) 質問】
Q1. 島外の人がこれを着て歩いていると、島外の別の人が道を訊くときに見分けがつきにくくて困る
A1. 重要なのは「これを着ている人には気兼ねなく話しかけることができる」という雰囲気作り。「道を訊いてみたら向こうも旅行者だった」となれば、それは「島外の人同士が島でコミュニケーションをとった」ということ。これを機に島で新しい何かが始まるかもしれないので、見分けがつきにくいということは気にするほど大きな問題ではないと思う。
Q2. 観光案内用の地図ならモザイクなんかにしないで、主要道路とか書けばいいのに
A2. あまり丁寧な地図を用意しても、不慣れな島外の人には案内が完璧に伝わることは少ない。地図を簡易にすることで、口頭での説明の中に「地図に載っていない、地元の人だけが知る情報」を盛り込むような親切さが島民の芽生えるかもしれない。詳細な地図を見たければ、スマートフォンでGoogle Mapを見るなりカーナビのお世話になるなりすればよい。また、旅行者からすれば「迷子」もまた楽しい "wonderful experience" の一部になりうるコンテンツであり、地図を丁寧にしすぎないことで「旅行者が迷子になるチャンス」を潰さないようにしている。
===
当然、島外でTシャツを着たら、着た人はすぐに「小豆島観光大使」である。こんな変なTシャツ、なかなかないですよ?
もちろん、24は「二十四の瞳」から、88は「四国八十八箇所」から、459は「四国」から。
Tシャツのオモテ面には、小豆島の地図をモザイク調にあしらっているが、このうち陸の部分は459個の正方形から構成されている。
また、ところどころに色が赤や青などになっている部分があるが、こうした点は全部で88か所あり、このうちいくつかは景勝地やフェリー乗り場、醤油蔵や素麺の製造業者、棚田、その他観光地などの位置を示している。
ウラ面には小豆島のシルエットをそのままあしらい、24本の波(人の波、モノの波、芸術の波…)が島から外へ発信されていくようなイメージとした。
ちなみに、青い波、オリーブ色の波はそれぞれ459本の線を螺旋状に配置することで構成している(計918本。時間に余裕のある方は数えて欲しい)。
ここで、88と459は小豆島と直接関係ないと思われるかもしれないが、まったくそのようなことはない。
小豆島は本州と四国の中継地点として(あるいは瀬戸内海を東西に行き交う水上交通の要衝として)重要な位置を占め、空海も讃岐と都を往復する途中にしばしば立ち寄ったという。「小豆島八十八箇所」は、瀬戸内海の島々に伝わる「島四国」(四国八十八箇所から派生した民間信仰)の一形態だ。
「1つの島」としての四国は、多種多様な食文化、代々受け継がれる地場産業、海と山の風景、美しい町…と強力なコンテンツをもつが、同様のことが小豆島にもいえるだろう。
「小さな島の中に深い世界が広がっている」という点では、「小豆島は四国の縮図」と言ってしまってもよいだろう。
小豆島が「四国の最前線」として四国4県をリードし、日本全国、さらには世界にその素材を発信していく…
そんな島の人々の想いも、このデザインに込めることができるのではないだろうか。
話題は変わり、Tシャツの使い方。
このTシャツは、島外の人のためのものというよりは、むしろ島民の人のためのもの。
これを着て歩けば、オモテ面のモザイク地図のおかげで島民一人ひとりが「移動式観光案内所」に早変わり。
島外の人はこれを着ている島民を捕まえれば道を訊くことができ、訊かれる島民も、地図がなくて説明に困る心配から解放される。
ウラ面には島の面積や人口などの統計データも記載。これ1枚で島のことは完璧!
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【よくある (?) 質問】
Q1. 島外の人がこれを着て歩いていると、島外の別の人が道を訊くときに見分けがつきにくくて困る
A1. 重要なのは「これを着ている人には気兼ねなく話しかけることができる」という雰囲気作り。「道を訊いてみたら向こうも旅行者だった」となれば、それは「島外の人同士が島でコミュニケーションをとった」ということ。これを機に島で新しい何かが始まるかもしれないので、見分けがつきにくいということは気にするほど大きな問題ではないと思う。
Q2. 観光案内用の地図ならモザイクなんかにしないで、主要道路とか書けばいいのに
A2. あまり丁寧な地図を用意しても、不慣れな島外の人には案内が完璧に伝わることは少ない。地図を簡易にすることで、口頭での説明の中に「地図に載っていない、地元の人だけが知る情報」を盛り込むような親切さが島民の芽生えるかもしれない。詳細な地図を見たければ、スマートフォンでGoogle Mapを見るなりカーナビのお世話になるなりすればよい。また、旅行者からすれば「迷子」もまた楽しい "wonderful experience" の一部になりうるコンテンツであり、地図を丁寧にしすぎないことで「旅行者が迷子になるチャンス」を潰さないようにしている。
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当然、島外でTシャツを着たら、着た人はすぐに「小豆島観光大使」である。こんな変なTシャツ、なかなかないですよ?