CREATIVES

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Bhaisajyaguru

この「薬師如来像」は『YAOYOROZ』プロジェクトの第一作として製作されたものである。この像のシェイプには私に影響を与えてきた日本の文化「縄文」、「仏教」そして「サブカルチャ」が全て含まれている。数多くの文化的影響は、私というフィルターを通り、凝縮され、ひとつの像の上で曼荼羅的に展開される。仏像はどの時代においても、その時代最高のテクノロジーとデザインを使用して製作されてきた。我々の時代のおいても“現代”を象徴する仏像が必要なのである。デザイン上重要なファクター、日本の「サブカルチャ」は単なるオタク文化ではない。日本のサブカルチャの精神/デザインは、遥か縄文に連なるアニミズムの直系なのである。現代の日本人としてのアイデンティティを太古「縄文」に求め、それと現代とを繋ぐことによって、ひとつの大きな円環を完成。その円環をもって未来へのアイデンティティとするのである。「現代」と「太古」の融合、「伝統」と「技術」の融合」。思想・コンセプトをシェイプに落とし込み、サブカルチャ的な「カッコヨサ」で見せることがこの像の目的である。3DPの出現により、私は自分の頭の中に生成されたシェイプをよりダイレクトなカタチでこのセカイに結びつけることができる。3DPはプロダクトの制作に使われることが多いが、もっと純粋なアートとしての可能性を持っている。この像は、コンテンポラリなジャパンの「サブカルチャ」「アート」「技術」を融合させた一つのマイルストーンである。
(英文は下記のサイトも参照してください)

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