CREATIVES

  • 140

desk top heater

その他
R
 人間は今まで多くの発明をしてきた。それらは今の私たちの生活に大きな影響を与えている。そしてその中でも「火」は、人類の歴史史上最大の発明の一つである。人と火の関係は、かなり古くからの歴史がある。一説によれば50万年以上前から人類は火を使っていたらしい。火の一般的な用途は調理したり、暖をとったりなど様々である。その火が持つ様々な用途の中で、今回私たちが注目したのは「暖を取る」ことと「心を癒す」ことの二つである。
 
ノルウェーでは、12時間にわたり「燃え続ける暖炉」を放送したところ、20%を超える視聴率を記録した。また、Youtubeに投稿されている焚き火の動画も人気で、それを聴きながら勉強する人も多い。このことから、燃えている炎を見たり音を聞いたりすることは人間に良い効果を与えていることがわかる。

 しかしながら、火は危険な側面も持ち合わせている。使い方を間違えれば人の命まで奪ってしまうほど危険なものである。実際に関東大震災では地震による被害よりも、それにより発生した火事による被害が大きかったという。

そこで今回このプロダクトでは火の暖をとる、心を癒すという良い面を生かしつつも、火が持つ危険性を改善した「desk top heater」をデザインした。
これは名前の通りヒーターである。しかし火の部分は映像になっていて、実際は火がついていないため火事の危険性がない。その火の灯りと共にパチパチという火の音をスピーカーから流す。ヒーターを使用せずに、灯りと音だけを楽しむことも可能である。目が不自由な人々はパチパチという音を耳で聞くことで火のやさしさを感じることができ、耳が不自由な人々は映像を見ることで目で火のやさしさを感じて欲しいという願いも込められている。

コロナウイルスの感染拡大によって家にいる時間が長くなり、ストレスを抱えながら生活している現代の人たちも、家で焚き火をしている気持ちになりながら、リラックスすることができる。また、実際に火が燃えているわけではないので二酸化炭素が排出されないので環境面で見えてもやさしいデザインとなっている。

前へ