自然から感じる心地よさとは何か、
学び取り入れる試みを
何故人は自然に引き寄せられ、そして生活に取り入れてきたのでしょうか。
「自然のやさしさを探るAWARD」は、自然の美しさや心地よさを身の回りに取り入れる、あるいは自然の力を人の世界に取り込んだデザインを募集するアワードです。
課題解決として自然の力を使う、自然の心地よさを再現する。自然の心地よさを取り込むにはいろいろなアプローチがありますが、幅広く作品・プロジェクト・アイデア・プロダクトを募集します。
人類は、長い歴史の中で、自然界の造形から様々なデザインを生み出してきました。また、自然の心地よさや、自然の持つエネルギーや機能を私たちの生活や社会に取り入れようとしてきました。
植物の成長にみられるフラクタル構造やミツバチの巣でおなじみのハニカム構造などの造形物は人間界でもその合理性が認められており、そよ風やせせらぎの音にみられる「1/fゆらぎ」は、人工的に再現してもその快適性や自律神経の調整にポジティブに影響するという結果が示されています。自然界の現象をヒントにしたデザインによって、人にも地球にもやさしい結果に繋がるプロダクトやソリューションが近年、少しずつ誕生しているのをご存知でしょうか。
そのような自然の知恵を社会に実装するスキルは今後ますます求められる時代になるでしょう。いま改めて、自然の力と向き合い、自然界のデザインから学び、私たちの暮らしをより良くするアイデアを考え、人にも地球にもやさしいデザイン(=やさしさのカタチ)をソウゾウする機会を設けました。
既存の作品、プロジェクト、卒業制作、アイデア、プロダクトなど幅広く参加が可能です。
たくさんのご応募をお待ちしております!
作品事例
自然のやさしさを探るAWARDでは、以下のような作品やアイデアのご応募をお待ちしています。
大気中の霧を集めて飲用水をつくる「WarkaWaterの塔」
WarkaWaterの塔は、霧、雨、露の3つの気象現象から水を集め、電気を使わずに大気中の霧や雨露を集めて、飲用できる水をつくる事が出来ます。また、スカートのように広げられた布製の天蓋により、人々が強い日差しを避けて集う、社交の場にもなり得ます。
muiは一見一枚の木に見えますが、触れるとメッセージの交換、ニュースや天気予報の受信、音楽再生、スマート家電の操作などを行うことができます。「テクノロジーが人間に寄り添う」という考えに基づき、そのためのコミュニケーションを潤滑にするツールです。
アクアポニックスは魚の排出物を微生物が分解し、植物がそれを栄養として吸収、浄化された水が再び魚の水槽へと戻る、生産性と環境配慮の両立ができる生産システムです。
いしのこえは、人が石に触れることで音を奏でます。この作品では石に電気を纏わせて、人と石が繋がった時に音を発する仕組みになっています。「ふれる」行為を通して、感性や共感を呼び起こす作品です。
窓のない部屋でも外の景色が見え、風を感じられる窓『+WINDOW』
+WINDOWは、自然の光・風・環境音を再現するテクノロジーを融合させた、まるで本物の窓のように感じられるインテリアエレメントです。テクノロジーと科学の力で、窓のない空間でも人間らしくいられるような心地よさをデザインしています。
こちらのPinterestのボードから作品事例のお写真をご覧いただけます!
審査基準
● ストーリー性を感じられること
▶︎ 作品が生まれた背景にどのようなストーリーがあるのか。
▶︎人の感性に訴えかけるデザイン作品であるか。
● 体験をイメージできること
▶︎ デジタルまたはフィジカル、プロダクトまたはソリューションのジャンルは問わない。
▶︎ どのような体験ができるか第三者がみてわかるもの。
● 斬新なアイデアであること
▶︎ テーマをクリエイティブに解釈し、新しい視点でアイデアを出して作品を制作しているか。
▶︎独自の視点で「自然の力、やさしさ」を解釈しているか。
こんな人にオススメ
- 自然素材を使ってものづくりをしているクリエイターの方
- 自然と向き合うプロジェクト/活動を行なっている方
- 自然素材を取り入れたデバイス/プロダクト制作に携わる方
- 環境とデザインに興味がある方
- 風/水/光など古くから自然に存在する物質にアプローチするアーティストの方
※本Awardの応募は、18-35歳の方を限定させていただきます。詳しくは応募規約をご覧ください。
賞について
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グランプリ
1点/賞金15万
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準グランプリ
1点/賞金10万
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アイデア賞
1点/賞金5万
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審査員特別賞
3点/賞金5万
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ワークショップ賞
1点/賞金5万(イベント参加者枠)
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グランプリの追加特典
審査員からのフィードバック
※受賞作品は、パナソニックセンター東京での展示へのお声がけをする可能性があります。
全体スケジュール
以下のスケジュールで作品を募集、審査予定です。
AWRD 募集開始 |
11月03日(火) |
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AWRDイベント開催期間 |
11月07日(土)〜11月28日(土) |
AWRD 募集締切 |
12月23日(水)12:00まで |
審査期間 |
12月24日(木)〜1月15日(金) |
クロージング |
1月24日(日) |
審査員
臼井重雄
パナソニック株式会社 デザイン本部 本部長
1990年、松下電器産業株式会社(現パナソニック)に入社。テレビ、洗濯機などのプロダクトデザインを手掛ける。アジア向け白物商品のデザインを長年担当し、2007年に中国(上海)に赴任。デザインセンター中国拠点長として一から組織を立ち上げ、現地発のデザインを生み出す集団へと成長させる。2017年にはアプランアンス社デザインセンター所長として京都拠点集約をはじめとする家電デザイン部門の変革を主導。2019年4月、パナソニック全社のイノベーション推進部門のデザイン本部を立ち上げる。
筧康明
東京大学大学院情報学環准教授
インタラクティブメディア研究者/メディアアーティスト。2007年に東京大学にて博士(学際情報学)を取得後、2008年から慶應義塾大学にて専任講師・准教授を務め、MITでの滞在研究などを経て、2018年度より東京大学大学院情報学環・学際情報学府にて研究・教育に携わる。メディアアートユニットplaplaxのメンバーとしても活動。ディスプレイやインタフェース技術を活用し実世界体験拡張を目指す研究・作品制作に加えて、近年では物理素材特性を操作するフィジカルインタフェースやインスタレーション作品を多数発表する。その活動は工学・アート・デザインの領域をまたがり、平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞、第23回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞、2012年度グッドデザイン・ベスト100など受賞。
田中美咲
morning after cutting my hair, Inc 代表取締役
1988年生まれ。立命館大学卒業後、サイバーエージェントに入社。2013年8月に「防災をアップデートする」ことをモットーに「一般社団法人防災ガール」を設立。2018年フランスSparknewsが選ぶ「世界の女性社会起業家22名」に日本人唯一選出。同年国際的PRアワードにて環境部門最優秀賞受賞。人間力大賞経済産業大臣奨励賞受賞。2017年2月より社会課題に特化したPR・企画の会社morning after cutting my hair,Inc創業、2020年9月にインクルーシブファッションスタートアップ SOLIT,Inc創業。現在は大学院大学至善館にて学び直し中。