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作品タイトル(日本語)
ATENOTE-能登ヒバ楽器プロジェクト-
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作品タイトル(英語)
Noto-Hiba Wood Instrument Project"ATENOTE"
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制作物のコンセプトを記載してください。
ATENOTEは石川県の県木である能登ヒバを使用して様々なメーカーとのタイアップで楽器をつくり、“人”と“自然”をつなぐ地域材活性化プロジェクトです。
私は石川県金沢市で木材販売を1904年創業以来行ってきました。昨今、森林大国といわれる日本では人の手入れが追いつかないほど資源が豊富にあると同時に手入れがされないことで森林が及ぼす影響も危ぶまれています。私たちの立場からできることは国内地域の森林を保全していくために消費される木材の在り方を皆さんと共有し、国産地域材の価値・可能性を再発掘することでの活用を広げ林業サイクルの正常化へ繋げていくことであり、そのためのリファレンスモデルの第一弾として石川県の県木である能登ヒバ(別名:アテ)を用いた楽器プロジェクトを発足しました。
能登ヒバが有する耐湿、耐朽、芳香作用等の特性以外に音響特性に期待が高いこと、私たちの生活に身近で価値が持続するプロダクトの一つであり、元より私自身が音楽好きであることも能登ヒバ楽器の製作にトライした理由でもあります。
また昨今の楽器市場においては使用頻度が高い外材は樹種によっては輸入規制や枯渇傾向に陥り、これまでの素材を大事にしつつも、新たな素材の選択肢も同時に探っていく必要性を感じています。
今回のプロジェクトで選定した能登ヒバ材の素材特性の価値・可能性を見出す試みに様々な楽器メーカーがコラボレーションし、作り手たちは素材から各々の解釈による新しい音の楽器を生み出すことに挑んでいます。この試みには現代の木材の乾燥技術、成形技術など従来ではできなかったテクノロジーが介在し、作り手の製作技巧の拡張や新しい音楽表現を求めるプレイヤーにとっても選択肢が広がっていくことになれば近い未来、国産材が楽器のスタンダード素材として扱われていくことにも繋がっていくと思っています。 -
制作物のコンセプトを記載してください。(英語)
ATENOTE is a regional lumber revitalization project that connects "people" and "nature" by making musical instruments in tie-ups with various manufacturers using Noto Hiba wood, a prefectural tree in Ishikawa Pref. I have been selling lumber in Kanazawa City, Ishikawa since its establishment in 1904. Nowadays, Japan, which is said to be a forest powerhouse, has abundant resources that cannot be maintained by humans, and at the same time, the impact of forests due to lack of maintenance is at stake. What we can do from our standpoint is to share with you the ideal way of wood consumed to conserve forests in the domestic region, and expand the use of domestically produced regional timber by re-excavating the value and potential of the forestry cycle. As the first reference model for that purpose, we launched a musical instrument project using Noto Hiba (also known as Ate), which is a prefectural tree in Ishikawa Prefecture. In addition to the characteristics of Noto Hiba such as moisture resistance, decay resistance, and fragrance, there are high expectations for acoustic characteristics, and it is one of the products that are familiar to our lives and maintain value, and I myself like music from the beginning. This is also the reason why I tried to make Noto Hiba musical instruments. Also, in the recent musical instrument market, foreign materials that are frequently used fall into import restrictions and depletion trends depending on the tree species, and I feel that it is necessary to cherish the existing materials and at the same time explore new material options. .. Various musical instrument manufacturers have collaborated in an attempt to discover the value and potential of the material characteristics of Noto Hiba wood selected in this project, and the creators are trying to create new musical instruments with each interpretation from the materials. increase. This attempt involves technologies that were not possible in the past, such as modern wood drying technology and molding technology, and it is close to expanding the options for players seeking expansion of the creator's craftsmanship and new musical expressions. In the future, I think it will lead to the treatment of domestic timber as a standard material for musical instruments.
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作品の素材・仕様
制作した楽器の1つエレクトリックギターを紹介します。
これらの素材にはすべての部材に能登ヒバ材を用いており、強度が必要部分は圧縮技術を用いた圧縮能登ヒバを使用しています。この技術を応用し、適材適所に密度を制御し素材を割り当てることで同一素材から複雑な音色を作っています。
メーカー Singular®︎
ボディ 能登ヒバ
ネック 圧縮能登ヒバ 35%
指板・ナット 圧縮能登ヒバ 50%
スケール 648mm/24F
ピックアップ リンディフレーリン(ヌメ革カバー)
サイズ L970 x W300 x D80(mm)
重量 3.5 kg -
作品の素材・仕様(英語)
I would like to introduce one of the musical instruments I made, the electric guitar.
Noto Hiba lumber is used for all of these materials, and compression Noto Hiba using compression technology is used for the parts that require strength. By applying this technology, we control the density of the right material in the right place and assign the material to create a complex tone from the same material.
Manufacturer : Singular®︎
Body : Noto Hiba
Neck : compression Noto Hiba 35%
Fingerboard / nut : compression Noto Hiba 50%
Scale : 648mm / 24F
Pickup : Lindy Fralin (leather cover)
Size : L970 x W300 x D80 (mm)
Weight : 3.5 kg -
作品のリファレンスURL
https://www.woodbe.jp/
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作品の映像URL
https://youtu.be/6XC6bpX2qZI
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公式サイト、もしくはSNSのURL
https://atenote.com/
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特別賞のテーマにどう作品が関連しているか説明文を記載
当事業は楽器制作を通じて新たなブランディングを行う事で地域材の新たな価値を創造し、利用促進を行う事から、地域の里山の課題解決に向けた環境の取り組みを行う事業です。これまでになかった能登ヒバの音響効果を活用したプロダクトを、様々な楽器メーカーとのタイアップで制作し、楽器材としての価値を見出す新たな視点での取り組みです。針葉樹である能登ヒバを繊細な楽器材として使う為のオリジナルの新技術も活用します。
そして現在楽器材多く使用されている天然高級銘木に変わるサスティナブルな楽器材としての提案を進めます。また木材屋を営む私の立場から「林業に活気を取り戻すこと」こそが自然環境を守り、持続可能な社会と動物や人を守ることに繋がると思っています。これが結果として木材事業も継続していくと考え、里山の再生に取り組むことに大きな使命感を感じています。
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能登ヒバ楽器プロジェクト -ATENOTE-
フルタニランバー株式会社は創業100年を超える木材屋を営む背景から現在の日本国内の森林(里山)環境問題や外材流通事情などを注視し、これからの日本の未来を見据えて需要供給サイクルを正常化し林業や木材業界の 活性化を高めるべく、国産材の新たな活用、価値を再発掘していくための活動を行なっています。
ATENOTEは石川県の県木である能登ヒバを使用して様々なメーカーとのタイアップで楽器をつくり、“人”と“自然”をつなぐ地域材活性化プロジェクトです。
プロジェクト名は樹種の別名「アテ」と音楽用語で音調を意味し、また響きから能登も連想する「NOTE」を組み合わせATENOTE=アテの音と命名しました。
能登ヒバが有する耐湿、耐朽、芳香作用などの特性以外に音響特性に期待が高いこと、私たちの生活に身近で価値が持続するプロダクトの一つであり、元より自身が音楽好きであることから能登ヒバ楽器の製作にトライしこのプロジェクトがスタートし、今回のプロジェクトで選定した国産地域材である能登ヒバの素材特性の価値・可能性を見出す試みに様々な楽器メーカーがコラボレーションしています。
それぞれの楽器の作り手は能登ヒバという素材と向き合い、最高のポテンシャルを引き出すための探求を行い製作に挑んでいます。この試みには現代の木材の乾燥技術、成形技術など従来ではできなかったテクノロジーが介在し、作り手の製作技巧の拡張や新しい音楽表現を求めるプレイヤーにとっての新たな選択肢となるかもしれません。
この能登ヒバ楽器プロジェクトで生まれるまだリファレンスのない楽器の歴史を皆さんと築いていけることを望んでいます。
ATENOTEは石川県の県木である能登ヒバを使用して様々なメーカーとのタイアップで楽器をつくり、“人”と“自然”をつなぐ地域材活性化プロジェクトです。
プロジェクト名は樹種の別名「アテ」と音楽用語で音調を意味し、また響きから能登も連想する「NOTE」を組み合わせATENOTE=アテの音と命名しました。
能登ヒバが有する耐湿、耐朽、芳香作用などの特性以外に音響特性に期待が高いこと、私たちの生活に身近で価値が持続するプロダクトの一つであり、元より自身が音楽好きであることから能登ヒバ楽器の製作にトライしこのプロジェクトがスタートし、今回のプロジェクトで選定した国産地域材である能登ヒバの素材特性の価値・可能性を見出す試みに様々な楽器メーカーがコラボレーションしています。
それぞれの楽器の作り手は能登ヒバという素材と向き合い、最高のポテンシャルを引き出すための探求を行い製作に挑んでいます。この試みには現代の木材の乾燥技術、成形技術など従来ではできなかったテクノロジーが介在し、作り手の製作技巧の拡張や新しい音楽表現を求めるプレイヤーにとっての新たな選択肢となるかもしれません。
この能登ヒバ楽器プロジェクトで生まれるまだリファレンスのない楽器の歴史を皆さんと築いていけることを望んでいます。