-
作品タイトル(日本語)
雨の碑
-
作品タイトル(英語)
Monument of Rain
-
制作物のコンセプトを記載してください。
・なにを:「人が実在するかに見える映像再生システム」をコアとしたインスタレーション作品。
撮影時の工夫と再生装置の構造によって、板越しに人が実在するかに見えるシステムを開発しました。特殊ではないカメラとパーティション用のフィルムを貼付したアクリル板、現代的な液晶TV・ネット通販で購入できる資材、ちょっとした仕掛けのレシピがあれば誰にでも再現可能である点を活かせば、芸術作品としてではない実用的なコミュニケーションツールとして転用可能です。
・なぜ :人間存在そのものがコミュニケーションにとって大きな役割を果たすから
どんなに通信が発達しても、人間同士が向き合うコミュニケーションには意味があります。コロナ禍における自粛により若者の自殺者が増えたことは、無関係ではないでしょう。「そこに存在する」そういった人の姿そのものがコミュニケーションにとって大きな役割を果たします。本作品はあくまで映像なので実体には及ばないものの、門司港駅での展示のように言葉を持ちなくても人々に訴えかける力を有しています。
・誰のために 何らかの制限によって自由や可能性を奪われた人のため。
出品作の「雨の碑」は、パンデミックという大雨に晒される世界に対しての祈り、そして提案です。大雨が禍をもたらすと同時に恵みをもたらすように、パンデミックを人類として共有可能な「痛みの記憶」として捉えることで、お互いを思いやる想像力を育む種子とすることはできないでしょうか?誰かを想う人の姿は、無条件に他者を肯定する姿であり、美しい。その無言のメッセージが、見る人に種を蒔いてゆくでしょう。このメッセージを世界中で交換できたら素敵だろうと思います。 -
制作物のコンセプトを記載してください。(英語)
-
作品の素材・仕様
作品寸法(門司港アートワーフ出品時コア部分)幅600㎜ 高さ3000㎜ 奥行420㎜
43インチ液晶TV2台、映像再生用PC、ポリカーボネイト中空板とこれらを支えるアルミフレームで構成されています。総重量は100㎏未満。いずれの数値も使用機材に依存します。周辺の照明装置も作品の一部ですが、展示環境に合わせて配置します。 -
作品の素材・仕様(英語)
-
作品のリファレンスURL
-
作品の映像URL
https://www.youtube.com/watch?v=jbOHASmvz5s
-
公式サイト、もしくはSNSのURL
https://www.facebook.com/hiroyasu.shimo
-
特別賞のテーマにどう作品が関連しているか説明文を記載
本作品は、映像インスタレーション作品として制作していますが、コアとなる「人が実在するかに見える映像再生システム」は、等身大の人の姿を距離を超えて伝えることが可能であるため、コミュニケーションデバイスとしての可能性を有していると考えています。たとえば、災害時に避難を余儀なくされた人たちに、応援する気持ちを伝えたい場合。言葉では足りない・表現できない想いを、その人の姿そのままに伝えることができたら、被災者を慰めることはできないでしょうか?また元気な姿を送り返せば、遠く暮らす親族を安心させることができるでしょう。また、パンデミックにより海外渡航が容易ではない今だからこそ、世界各国がそれぞれエールを送りあえたら。人類として困難を共有していることを実感し、言葉を用いないからこその絆をムべないでしょうか?そんな禍を恵みに変えるきっかけを作ることができるように思います。しかし、この夢は個人ではとてもかなえられそうにありません。これが特別賞に応募する理由です。
- 141