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作品タイトル(日本語)
聞く建築
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作品タイトル(英語)
Hear-chitecture
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制作物のコンセプトを記載してください。
“Hear-chitecture”は、建築を聞くことを可能にする帽子である。5つの方向(前後左右+上)への距離、照度、そして色の三種類の視覚情報が、この帽子により音量とエコー、オクターブ、そしてコードの聴覚情報にそれぞれ翻訳される。視覚に障害のある私の友人は、この建築をどのように感じるのだろうか。彼女は建築の道を考えたことがあるのだろうか。そうだとしたら、今ある建築教育で彼女は何を学べるのだろうか。そもそも可能なのだろうか。そんな疑問からこのプロジェクトはスタートした。
建築は公共に強く関係する(べき)分野であるにもかかわらず、その教育やデザインプロセスは社会から閉ざされ孤立していることが多々ある。また、”良い”建築は写真に収められ世界に拡散され、その体験が視覚情報以外で共有されることはほとんどない。知らず知らずのうちに、建築という分野は排他的な側面を併せ持ったまま発展しているように思われる。
この作品は視覚に障害のある方々のみをターゲットにしているわけではない。まず、視覚一辺倒になりがちな建築デザイン教育そのものに疑問を呈する試みである。建築を、ドローイングなどを用いた視覚的表現のみで扱うことがほとんどで、他の感覚で表現したり解釈することがほとんどない。これは、建築分野を視覚に障害のある方々にとって閉ざされたものにしているだけでなく、全感覚器官を駆使して体感するはずの建築と齟齬を生む行為である。
同時にこの作品は、既存の建築の視覚的な美しさや、それを生み出すに至った建築家たちの熱意や探求心に敬意を払う意味合いも含んでいる。建築を学べば学ぶほど、そのこだわりはより多くの人々、視覚情報以外でコミュニケーションをとる人々にも伝わるべきだと感じるようになった。視覚情報以外の方法で表現・再解釈された建築は、建築に関わる多くの人を新たな角度から刺激できるはずだ。 -
制作物のコンセプトを記載してください。(英語)
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作品の素材・仕様
帽子本体:プラスチックフィルム、糸
ハードウェア:Arduino nano(2), 超音波センサ(5), CdS センサ(1), CV7670カメラモジュール(1), スピーカ(4)
ソフトウェア:Arduino, Processing, Audacity
サイズ:約30 x 22 (cm) -
作品の素材・仕様(英語)
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作品のリファレンスURL
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作品の映像URL
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公式サイト、もしくはSNSのURL
https://www.instagram.com/adachima01/
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特別賞のテーマにどう作品が関連しているか説明文を記載
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Hear-chitecture
“Hear-chitecture”は、建築を聞くことを可能にする帽子である。5つの方向(前後左右+上)への距離、照度、そして色の三種類の視覚情報が、この帽子により音量とエコー、オクターブ、そしてコードの聴覚情報にそれぞれ翻訳される。
視覚一辺倒になりがちな建築教育に疑問を呈するとともに、テクノロジーを用いて建築分野がより多くの人に開かれたものになる可能性を模索した。
視覚一辺倒になりがちな建築教育に疑問を呈するとともに、テクノロジーを用いて建築分野がより多くの人に開かれたものになる可能性を模索した。