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説明文
しなやかなコミュニケーションに必要なのは、それを促すためのプロダクトではなく、「場」であると考えた。組み方次第で人数や過ごし方に合わせて柔軟に変化する場となるものを制作した。構成要素はいたってシンプルで、まる、さんかく、しかくの形をした9枚の板からできている。
まる、さんかく、しかくの形をした板3 枚が一つのユニットとなり、ひとり分のスツールになる。そのユニットが3 つ、
つまり9 枚の板を使うことでひとり、ふたり、さんにんのための場に変化させることができる。まず、ひとりの場合は、1つのスツールと1つの作業台ができる。ふたりになったら、作業台を解体して2つのスツールと1つのコーヒーテーブルになる。さんにんの場合は、3 つのスツールになる。
組み替えることで、見える面と見えない面が変化する。その性質を利用して、オレンジ、グレー、みどりの3色を塗装する面を制限することで、見える色数をコントロールしている。人数と共に色数も増えて、心も視覚も賑やかになっていく。 -
制作物の柔軟性(Flexibility)についてご記入ください。
場所に囚われることなく、軽やかにどこへでも移動して会話をしたい。そんな思いから、気軽に持ち運べる板を組み合わせる構造にした。また、提案する3 つの組み方以外にも、新しい組み立て方はまだまだある。場所や形が柔軟に変化し、使う人のライフスタイル寄り添うモノとなっている。
このプロダクトの根幹をなすのは、まさに「柔軟性」という概念である。単に形を変えるだけでなく、使い手の状況や感情、そしてコミュニケーションのあり方そのものに寄り添う、多層的な柔軟性を目指した。特定の用途に限定されない「道具」としての柔軟性を提案している。
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BORD PLACE:◯△◻︎
9 枚の板。組み立て方は3通り、あるいはそれ以上。
人数によって軽やかに変化するコミュニケーションのための場。
人数によって軽やかに変化するコミュニケーションのための場。

