vea.

本プロジェクトは、EVA素材に新たな価値と用途を見出す試みです。

軽くてやわらかく、水や衝撃に強いEVAは、塩素を含まず、燃やしても有害物質を発生させないという環境性能に加え、万が一口にしても安全とされることから、玩具やスポーツ用品、医療分野など、さまざまな場面で活用されてきました。しかしその一方で、EVAは実用品素材としての役割にとどまり、意匠性や質感が求められる分野では、“脇役”として扱われてきた側面もあります。私たちは、そうした”目立たない”優秀さにあえて光を当て、EVAの可能性を再解釈することに挑みます。素材が本来持つやさしさや軽やかさ、加工のしやすさに加えて、「蒸し加工」などの技法を取り入れることで、革のような質感や豊かな表情を引き出し、暮らしの中で愛される存在へと昇華させていきます。

“脇役”から”主役”へ。新たな価値をまとったEVAが切り拓く、これからの可能性を提案します。

[URL ]
https://www.instagram.com/vea._project/

素材そのものが高い柔軟性を持つEVA｡ その可能性をさらに広げる手法として私たちは ｢蒸し加工｣ を導入しました｡ 通常､ EVAは均一で滑らかな表面を持つ素材ですが､ 蒸気によって加熱・柔化させることで､ 自然な凹凸や革のような質感が生まれ､ 表情豊かなマテリアルへと変化します｡ この加工によって､ 従来の実用品素材という枠を超え､ 意匠性や質感が求められる分野──たとえば革製品の代替など、ライフスタイル雑貨──にも応用できるようになると考えました。さらに､ 彫刻加工やプリントによる加飾､ 縫製､ 熱を用いた接着 (熱溶着) など､ 多様な加工方法に対応しており､ 表現の自由度は非常に高いといえます｡ こうした素材としての特性と加工による多彩な表現力を活かし､ 私たちはEVAをティッシュカバーやプラントポッド､ ポーチ､ プレートといった､ 日常に寄り添う身近なプロダクトへと展開しています｡