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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
新聞販売所を扱います。現在取り組み中の活動であるため、特定の場所に関する提案になります。
特徴としては近隣人口が増加中であることと、立地が住宅街の端で、大きな公園が近くにあるという点が挙げられます。近隣人口は増加していますが、新聞の購読者は減少かつ高齢化しており、今後大きく顧客を増やすことに難しさを感じています。
また、新聞販売店は新聞社本社から独立した存在です。それぞれの販売店が独立した経営を行っており、そこに立地環境や経営者の個性が反映されることもあります。 -
なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
扱いたい空間である新聞販売所は、何よりもまず新聞の購読者にとってなくなっては困る存在です。毎日、朝いちばんにきれいな状態で新聞が届くということがなくなると、新聞を読むこともなくなります。代わりにコンビニやどこかで買うとしても、それを毎日続けるようなことは難しいでしょう。配達がなくなるということは紙の新聞がなくなるということとほぼ同義であると言えます。
新聞を定期購読しているという人間はかなり貴重なものになっています。ニュースは無料で、スマートフォンで確認できるからです。それで十分だと言う方も多いですが、個人が持っている興味や関心の幅は知れたものです。
ビッグデータがおすすめする、個人向けにカスタマイズされた情報のみを摂取することに満足していると、与えられた情報の内容に伴い、それぞれ類型化された人間が生み出されることになります。例えば私は、新聞を購読していなければ、夫の薄毛を指摘して険悪になる夫婦へのアドバイス方法や、「月刊養豚界」のような雑誌の存在などを一生知ることはなかったはずです。さらに、興味や関心の幅を広げた人間同士がまた偶然出会えば、次なる未知と未知の遭遇が生まれていきます。そんな社会に住みたいし、その構築に貢献したく新聞販売所を扱います。
これまで新聞販売所は購読者のお宅に訪問していました。さらにこれからは販売所の空間自体が誘因力を持ち、人が集まる場になる必要があります。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
2025年4月、新聞販売所に書店を開業しました。販売所の端の歩道に面した場所を区切り、書棚とカウンターを設置し、古本や新刊を並べて販売しています。営業日は火・木・土の週3回で、昼頃から夕方までの営業です。近隣に大きな公園があって子どもが多いため、駄菓子も販売しています。3坪ほどの決して広くはないスペースです。常連の子どもたちはポスターを作成したりと、自由にプロモーションをしてくれます。
その近隣の大きな公園は浄水場の上にあり、エレベーターを使って入るという特徴があるため、「エレベーター公園」と呼ばれています。そのため書店の名前はエレベーターブックストアとしました。また公園には小さな池がありザリガニ釣りができるため、エレベーターブックストアのロゴはザリガニです。ザリガニロゴは好評だったため、作者の画家の方には新聞販売所のキャラクターとしても追加で描いてもらいました。新聞販売所&書店は広報紙も発行して折込広告とともに届けています。
今後はその広報紙の作成に力を入れるとともに、出版活動もしていきたいと考えています。いま、ZINEの制作で注目を集めている「リソグラフ印刷機」ですが、これはどこの新聞販売所にも当たり前のように設置されています。いわゆるリソスタジオとしても展開が可能です。
新聞販売所の仕事は購読者のお宅に伺って新聞を届けることでした。書店を併設することで、近隣の方が販売所に来てくれるようになりました。
新聞販売所と同様に、書店も、または印刷所も絶滅危惧空間になりつつあります。新聞販売所の危機感は高く、何か新しい事業を考えている方は多くいらっしゃいます。一方で本棚貸しを行い、自分の一棚書店が持てる書店が増えるなど、書店を開業したいという方も多いようです。これらをつなぎ合わせ、新聞販売所に書店を作るということの横展開も十分可能であると思います。
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