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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
本提案では、京都府八幡市男山地域に広がる高経年団地と廃校を含めた学校群を、一体の「絶滅危惧空間」として扱う。男山団地は1970年代に開発された大規模住宅団地であり、住民の高齢化やコミュニティの希薄化が進む一方、地域内には少子化により廃校となった小学校が存在する。これらは本来、地域の生活や交流を支えてきた空間であるが、現在は利用の縮小や機能の低下によって地域との関係性が弱まっている。本提案は、団地と学校を地域資産として再編集し、新たな公共空間へと変異させることを目指す。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
これらの団地と学校群は、高度経済成長期の人口増加を支えるため経済合理性を追求して生み出された空間だった。団地は大量の住宅を効率的に供給し、学校は増え続ける子どもたちを受け入れた。しかし50年が経過した現在、人口構造や暮らし方は大きく変化し、団地は高齢化やコミュニティの希薄化に直面し、一部の学校は廃校となった。かつて合理的だった仕組みが、時代の変化によって居場所を失いつつあるのである。
しかし私たちは、この状況を単なる老朽化や機能不全とは捉えない。男山団地には豊かな緑道やオープンスペースが残され、廃校には広大な校庭や校舎が残っている。問題は空間そのものではなく、それらを支えていた価値観が時代に適応できなくなったことにある。
だからこそ私たちは建替えではなく「変異」を選ぶ。住宅供給のためにつくられた団地を、人々が関わり合う舞台へ。教育のためにつくられた学校を、多様な活動を受け入れる余白へ。スポーツを媒介に、競技者だけでなく観戦する人、応援する人、散歩する人までも巻き込みながら、新しい関係性を育む空間へと更新していく。
私たちが考える豊かさとは、床面積や経済価値の拡大ではない。異なる世代や国籍の人々が偶然出会い、自分なりの居場所や関わり方を見つけられることである。経済合理性によって生まれた団地と学校を、関係性の豊かさによって再び価値ある場所へ変える。その逆説的な挑戦にこそ、この絶滅危惧空間を扱う意義がある。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案は、高経年化と住民構成の変化によって活力を失いつつある男山団地を対象に、「スポーツ」を媒介として新たな地域像へ変異させる計画である。
団地は戦後の深刻な住宅不足を解消するため、全国各地で建設され、日本の都市形成と住宅供給を支えてきた。同時に、団地には学校や公園、集会所などの公共施設も整備され、一つの生活圏として計画されていた。しかし現在、多くの団地は人口減少や高齢化、ライフスタイルの変化によって当初想定された役割を果たしにくくなっている。一方で、半世紀以上の時間をかけて育まれた豊かな緑地や歩行者ネットワークは成熟し、現代の都市では容易に獲得できない環境資産となっている。また、一団地認定制度のもとで形成された団地は簡単に解体や再編を行うことが難しく、この先も都市の中に残り続ける存在である。
私たちは、このような団地を「絶滅しそうで絶滅しない空間」と捉えた。絶滅危惧空間という言葉からは、近い将来失われる空間を想像するかもしれない。しかし団地は衰退の兆候を抱えながらも容易には消滅しない。むしろ、解体や建替えだけでは解決できない巨大な都市遺産として残り続ける。だからこそ重要なのは、団地をどう壊すかではなく、どのようなプロセスによって未来へ変異させるかを考えることである。
男山団地においても、人口急増期に整備された学校施設は少子化の影響を受け、すでに廃校となった小学校が存在する。住宅とともにつくられた公共施設もまた、時代の変化の中で役割を失いつつある。しかし私たちは、これらを不要なストックとは考えない。学校や公園、集会所といった公共施設群は、団地再生のための重要な資源であり、新たな活動を受け入れる器になり得ると考えた。
そこで本提案では、スポーツ界に存在する「ファン」という概念に着目した。競技者と無関心層の間にはファン層が存在し、両者をゆるやかにつないでいる。同様にまちづくりにおいても、現在の住民だけでなく、元住民や地域に関心を持つ人々を「まちのファン」として捉え、まちづくりに参加できるプラットフォームを構築する。これにより、団地を居住者だけの空間から、多様な主体が関わり続ける空間へと変異させる。
空間的には、学校や公園、集会所などの既存ストックを活用し、「プレイコモンズ(広場)」と「プレイステーション(活動拠点)」を配置する。それらを既存の緑道である「みどりのコリドール」で結ぶことで、住宅団地として形成された空間を、人々の活動や交流が循環するスポーツビレッジへと再編する。
さらに、廃校の暫定利用やドッグラン整備、集会所改修、住戸一階部分の用途転換など、小さなプロジェクトから段階的に着手する。活動の蓄積によってファンを増やし、共感を広げながら次の投資へとつなげることで、時間をかけて地域全体を更新していく。
本提案は、絶滅危惧空間を単に保存する計画ではない。戦後の住宅供給を支え、学校や公園とともに一つの生活圏として形成された団地を、人々の活動と交流を生み出す舞台へと変異させる試みである。スポーツを契機として新たな関係人口を生み出し、既存ストックを活かしながら段階的な更新を重ねることで、団地と学校という絶滅危惧空間の未来像を提示する。
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男山スポーツビレッジ構想
まちびらきから 50 年が経過した大規模な郊外住宅団地に対し、
ソフト事業とハード事業を部分的かつ効果的に織り交ぜた計画によって、
多中心的な拠点がゆるやかにつながる構造への再編をめざします。
スポーツを支える「ファン」の存在に着目し、
「まちのファン」を中心としたまちづくりのプラットフォームを提案します。
スポーツをひとつの切り口に「まちのファン」を巻き込みながら、
段階的にまちをつくり変え持続可能な住環境への再編を目指す構想です。
ソフト事業とハード事業を部分的かつ効果的に織り交ぜた計画によって、
多中心的な拠点がゆるやかにつながる構造への再編をめざします。
スポーツを支える「ファン」の存在に着目し、
「まちのファン」を中心としたまちづくりのプラットフォームを提案します。
スポーツをひとつの切り口に「まちのファン」を巻き込みながら、
段階的にまちをつくり変え持続可能な住環境への再編を目指す構想です。
