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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
扱う空間は、RED SPACEに「公衆電話施設/公衆電話」として掲載されている公衆電話ボックスである。かつて一人で入り、そこにいない誰かへ声を届け、再び日常へ戻るための小さな公共空間だったが、携帯電話の普及により減少している。本提案では、撤去予定・役割を終えたボックスから実証を始め、現役のボックスでは通話機能と出入りを妨げない着脱式の仕組みとして展開する。提案先は、所有・管理事業者、自治体、施設管理者を想定する。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
電話ボックスは、通話拠点としての役割を縮小しながらも、「一人で入る」「外から見える」「雨風を防ぐ」「地域の中に点在する」という独自の空間性と、そこにいない誰かへ声を届ける場所だった記憶を残している。毛糸の交換棚だけであれば、店や図書館にも設置できる。それでも電話ボックスを選ぶのは、この空間が、利用者同士が会わなくても誰かへ届くための接続空間として機能してきたからである。
私は以前、「編み物をしている奴は、絶滅危惧種」と言われたことがある。また、これまで絶滅危惧種を編み物で形にし、ふだんの暮らしの中では気に留められることの少ない、いのちの危機へ目を向けてもらう活動を続けてきた。今回、私が目を向けたのは、生き物ではなく、街から姿を消しつつある電話ボックスと、社会の中で受け渡される機会が少なくなっている編む人の時間である。
本提案では、電話ボックスが持っていた「不在の誰かへ届く」という関係性を、毛糸とモチーフによる匿名・非同期・非デジタルの受け渡しへ変異させる。手仕事全般ではなく編み物に限定するのは、一本の糸が一目ずつ連なり、手を動かした時間が形として残る行為そのものが、この空間変異の思想と重なるためである。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案「Amimono Relay Booth|編み物でつながる電話ボックス」は、公衆電話ボックスを、毛糸とモチーフを介して、見知らぬ誰かへ人の手の時間を受け渡す小さな公共拠点へ変異させる計画である。
ボックス内には、①毛糸の棚、②モチーフを吊るすワイヤー、③利用説明書、④編み物電話帳からなるスターターキットを設置する。この四点を共通仕様としてキット化することで、一台から実証し、各地へ展開できる仕組みとする。
利用者は、清潔で使用可能な毛糸を棚に置くことができ、気になる毛糸を自由に一つ持ち帰ることもできる。持ち帰った毛糸は、自宅など自分の場所と時間で編む。完成したモチーフは後日ボックスへ戻すことができ、戻されたモチーフは固定展示物ではなく、次の誰かが自由に一つ持ち帰る。毛糸を置く、持ち帰る、編む、モチーフを戻す、受け取るという行為は、順番どおりにすべて行う義務ではなく、それぞれ独立した参加方法である。名前や連絡先を残す必要はなく、直接会わなくても、毛糸とモチーフを介して人の手の時間を次の誰かへ受け渡していく。
編み物電話帳には、地域の毛糸店・手芸店、編み物教室・講師、公民館・地域講座、図書館、編み物サークル、展示・イベントなどを掲載する。新しいコミュニティを一からつくるのではなく、毛糸やモチーフとの出会いを、地域にすでにある編み物文化へつなぐ入口とする。掲載情報は地域の運営パートナーが確認・更新する。
実装は三段階を想定する。第一段階では、撤去予定、移設済み、通話機能を終えた電話ボックスで実証する。第二段階では、自治体や施設が管理する敷地内で地域運営を検証する。第三段階では、安全性と管理方法を確認した上で、現役ボックスへ、通話と出入りを妨げない着脱式キットとして展開する。
各ブースの日常管理は一つの地域パートナーが担い、毛糸とモチーフの点検、補充、整理、電話帳の更新を行う。編み針、はさみ、椅子、作業台、電気設備は常設しない。専用アプリ、会員登録、決済、個人情報も必要としない。
かつて電話ボックスに匿名で残された広告が、誰かに剥がされ捨てられていた記憶を反転させ、誰かが残した編み物が、次の誰かに受け取られる場所へ変える。電話ボックスが担っていた「不在の誰かへ届く」という関係性を引き継ぐ、接触しすぎない小さな公共インフラである。
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Amimono Relay Booth|編み物でつながる電話ボックス
Amimono Relay Boothは、減少する公衆電話ボックスを、毛糸とモチーフを介して、見知らぬ誰かへ人の手の時間を受け渡す小さな公共拠点へ変異させる提案である。
誰かが置いた毛糸を別の誰かが持ち帰り、自分の日常の中で編む。戻されたモチーフは、さらに次の誰かが自由に受け取る。参加者同士が直接会うことも、名前や連絡先を残すことも必要としない。
公衆電話ボックスが持っていた「一人で入り、そこにいない誰かへ何かを届け、再び日常へ戻る」という行為の型を、声から編み物へ受け継ぐ。スターターキットを共通仕様とし、一台から実証しながら、各地の編み物文化へつながる仕組みとして展開する。
誰かが置いた毛糸を別の誰かが持ち帰り、自分の日常の中で編む。戻されたモチーフは、さらに次の誰かが自由に受け取る。参加者同士が直接会うことも、名前や連絡先を残すことも必要としない。
公衆電話ボックスが持っていた「一人で入り、そこにいない誰かへ何かを届け、再び日常へ戻る」という行為の型を、声から編み物へ受け継ぐ。スターターキットを共通仕様とし、一台から実証しながら、各地の編み物文化へつながる仕組みとして展開する。
