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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
本提案では、都市に存在する「屋上」と「屋外広告物(デジタルサイネージ・看板)」を対象とする。
屋上は設備置場や立入禁止空間として活用が限定され、屋外広告物も広告媒体としての役割に留まっている。一方で、両者は都市の中でも高い視認性と広い面積を持ちながら、平時・有事を通じて都市全体の価値に十分活かされていない「上空空間」である。
本提案では、渋谷駅周辺を実証フィールドとし、ビルオーナー、広告事業者、テナント、行政が連携するネットワークを構築する。渋谷での実装を起点に、全国の都市へ展開可能な「上空インフラ」のモデルを提案する。 -
なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
都市には、日常的にはほとんど意識されない一方で、大きな可能性を持つ「上空空間」が存在している。
屋上は設備や防水などの制約から未活用のまま残され、屋外広告物も広告収益を目的とした単機能の媒体として利用されることが多い。しかし両者は、高い視認性・面的な広がり・既存ストックという特徴を持ち、都市全体を支えるインフラへと発展できる潜在力を備えている。
一方で都市では、大規模災害時の情報伝達、帰宅困難者への対応、地域コミュニティの希薄化、ヒートアイランド、高齢化など複数の課題が同時に進行している。例えば渋谷駅周辺では、多数の帰宅困難者の発生が想定される一方、一時滞在施設の確保や迅速な情報伝達は依然として重要な課題となっている。
現在も大型サイネージは災害時に避難情報を表示できる仕組みを備えているが、その存在や役割を知る人は多くない。「有事には上を見る」という都市の共通認識が形成されていないため、設備が十分に社会の行動へ結び付いていないのである。
本提案は、屋上と屋外広告物を個別の空間として活用するのではなく、「場所」と「情報」を統合した都市インフラとして再編集することで、平時の地域価値と有事の防災価値を接続する。空間だけでなく、人々の行動や認識そのものをデザインすることが、この提案の核である。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案では、屋上を「場所インフラ」、屋外広告物を「情報インフラ」として再定義し、平時と有事で役割が切り替わる「上空インフラネットワーク」を構築する。
屋外広告物は、平時には地域イベントや店舗情報、行政情報、防災啓発などを発信する地域メディアとして活用し、有事には避難方向、開設中の一時滞在施設、混雑状況、危険区域、物資配布情報などへ瞬時に切り替える。通信障害やスマートフォンへの依存を補完し、「有事には上を見る」という都市共通の行動を育てる情報基盤となる。
屋上は、平時には地域交流や休憩、屋上菜園、緑化、ワークショップ、イベントなど、人が日常的に集まる場として運営する。緑化はヒートアイランドの緩和や建物の遮熱効果を生み、雨水貯留設備は散水やトイレ洗浄など生活用水の確保にも活用できる。これらは環境価値と都市の快適性を高めるだけでなく、ビルオーナーにとってもESG・ウェルビーイング・テナント価値向上につながる。
有事には、これらの屋上が一時滞在スペース、情報拠点、物資保管、非常用電源、通信支援、ドローン物流の受発着、生活用水の供給拠点へと切り替わる。ただし、高齢者や妊婦など誰もが利用できるよう、エレベーター設置やバリアフリー性を備えた施設を優先してネットワーク化し、既存の避難所を代替するのではなく補完する都市インフラとして位置付ける。
さらに、平時から地域イベントや防災体験を通じて「この街では困ったら上を見る」という共通認識を育てる。設備だけを整備しても、人々がその存在を知らなければ機能しない。都市全体で共有された行動原則を醸成することが、本提案の最も重要な価値である。
社会実装は、まず渋谷でビルオーナー・広告事業者・行政・地域団体と連携し、小規模な実証から始める。利用状況や効果を検証しながらネットワークを街区単位へ広げ、将来的には他都市へ展開可能な共通モデルとする。
本提案が目指すのは、新しい防災施設をつくることではない。都市に既に存在する上空空間へ新たな役割を与え、「上を見る」という都市文化を育てることで、人・情報・場所がつながる新しい都市OSを実装することである。これは、空間の変異であると同時に、都市の共通認識そのものをデザインする提案である。
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上空インフラ ー「上を見る」という都市の共通認識をデザインする。
都市には、屋上や屋外広告物といった「上空空間」が数多く存在する。しかし現在、それらは設備置場や広告媒体など個別の用途に留まり、都市全体の価値へ十分に接続されていない。
本提案は、屋上を「場所インフラ」、屋外広告物を「情報インフラ」として再編集し、平時は地域交流や環境づくりの拠点、有事は避難・情報提供・支援拠点へ切り替わる都市ネットワークを構築するものである。
さらに、防災設備を増やすだけではなく、「有事には上を見る」という都市の共通認識そのものをデザインすることを目指す。日常の楽しさと防災を分断せず、都市文化として定着させることで、人々の行動を自然に支える新たな都市OSを提案する。
まずは渋谷を実証フィールドとし、全国へ展開可能な都市モデルを目指す。
本提案は、屋上を「場所インフラ」、屋外広告物を「情報インフラ」として再編集し、平時は地域交流や環境づくりの拠点、有事は避難・情報提供・支援拠点へ切り替わる都市ネットワークを構築するものである。
さらに、防災設備を増やすだけではなく、「有事には上を見る」という都市の共通認識そのものをデザインすることを目指す。日常の楽しさと防災を分断せず、都市文化として定着させることで、人々の行動を自然に支える新たな都市OSを提案する。
まずは渋谷を実証フィールドとし、全国へ展開可能な都市モデルを目指す。
