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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
本提案では、地下鉄ホームへ接続する点検竪穴を変異対象とする。点検竪穴は地下鉄施設の保守点検や設備更新のために設けられた管理空間であり、一般には利用されない。また、多くは公園や緑道、広幅員道路などの公共空間の地下に位置し、地下施設と地上を結ぶ唯一の垂直動線となっている。ケーススタディとして、京王新線初台駅に隣接する現在は使用されていない旧京王線初台駅ホームへ接続する点検竪穴を対象とする。事業主体は地下施設を管理する京王電鉄、地上公共空間を管理する渋谷区、そして運営を担う市民団体を想定する。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
人口減少社会では、地域コミュニティの希薄化や公共空間の維持管理が課題となっている。その中で、市民がものづくりや都市農業を通じて公共空間を自らつくり育てる参加型まちづくりは、地域への愛着やシビックプライドを育み、持続的なコミュニティ形成に寄与する手法として期待されている。
しかし、このような活動を継続するためには、制作や修繕を行う作業場、工具や資材を保管する倉庫など、公共空間を支えるバックヤードが不可欠である。一方、公園や道路ではそのような機能を十分に確保することが難しく、多くの活動はイベント的・一過性のものに留まりやすい。
そこで着目したのが、地下鉄ホームへ接続する点検竪穴である。点検竪穴は公共空間と地下を結ぶ唯一の垂直動線であり、その先には利用されなくなった地下ホームなどの広大な都市ストックが存在する場合がある。この既存ストックを公共空間を支えるバックヤードとして再編集することで、参加型まちづくりを継続的に支える都市基盤へ転換できる可能性があると考えた。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案では、点検竪穴を管理施設から、地上の公共空間と地下の都市ストックを接続する参加型まちづくりの結節点へ変異させる。
まず、点検竪穴の入る建物の一階部分をピロティ化、竪穴付近にエレベーターを設置し誰でも入っていける動線を整備し、地上の公共空間と地下ホームを接続する。地下ホームは鉄道運行空間と安全に区画したうえで、ものづくり・都市農業活動を支える作業場、ラボ、資材庫として活用する。制作、修繕、苗づくり、工具管理など、公共空間では担いにくい機能を地下へ集約し、市民活動を支えるバックヤードを形成する。
地上では、公園や緑道を市民が自由に工作や耕作を行う公共空間として運営する。地下で制作したベンチやプランター、ランドアートや基礎のない構造物などを地上へ展開し、市民自らが公共空間を更新していく線状の空間を形成する。地下が「つくる場」、地上が「使い、育てる場」となることで、制作・設置・利用・改良が循環する都市システムを構築する。
運営は、京王電鉄、渋谷区、市民団体の三者が協働して担う。京王電鉄は地下施設の安全管理や利用調整を担うとともに、使われなくなった都市ストックを沿線の魅力向上につながる地域資源として活用することで、エリアブランディングを図る。また、市民団体との協働により日常的な管理活動の一部を地域へ開き、維持管理負担の軽減を図るほか、竪穴に隣接するピロティ空間でポップアップストアやイベント等を通じた新たな収益機会を創出する。渋谷区は公共空間の管理と制度調整を担い、市民団体は工作・耕作活動の運営、利用者間のルールメイキングの調整、資材管理を担う。
さらに、本提案では祭を維持管理の制度として位置付ける。定期的に開催される祭では、地上と地下を舞台としたハレの場となり、老朽化した工作物の補修・撤去、新たな制作物への更新、資材の整理、ルールの見直しを行う。祭は単なる交流イベントではなく、公共空間を定期的に更新し、利用者同士が管理責任を共有する運営システムである。自由なDIYによって生まれる多様性を維持しながら、混乱や荒廃を防ぎ、継続的に公共空間を育てる仕組みとして機能する。
本提案は地下ホームを保存することを目的としない。都市インフラのバックヤードを市民活動のバックヤードへ転換し、点検竪穴を媒介として地上と地下を循環させることで、市民・行政・鉄道事業者が協働して公共空間を育てる新たな一般解としての都市運営モデルを提示する。
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DIY WAY
人口減少社会の中で縮小・廃止の検討が進められつつある地下鉄ホームへの動線となる点検竪穴を対象とする。地下鉄ホームの多くは、広幅員の道路や公園などの新しい利活用が模索される公共空間の地下に存在している。本提案は、この上下関係をつなぐ点検竪穴の存在に着目し、地上の道路や公園を市民が工作・耕作を行う公共空間、地下の使われなくなったホームをその活動を支える作業場・ラボ・資材庫として結び直す参加型まちづくりの手法を提案する。ケーススタディとして、京王新線初台駅に隣接し、現在は使われていない旧京王線初台駅ホームへ接続する点検竪穴を対象とした。
