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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
日本全国で閉鎖が続くガソリンスタンド。
本提案では、全国に広がるガソリンスタンドを「地域」と「時間」の二重のグラデーションとして捉え、都心・郊外・農村・山間の4地域に応じた変異を提案する。
代表地点として、公共交通が発達した新宿、自動車利用の多いさいたま市、農業と自動車移動が共存する安曇野市、過疎高齢化に加え土砂災害リスクを抱える小谷村を設定し、日本の地域特性を段階的に示すモデルケースとする。同時に、燃料供給機能を維持しながら、地域インフラへと段階的に移行する時間軸を重ねることで、場所と時代の変化に応答する新たなガソリンスタンドを提案する。 -
なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
人々の暮らしに溶け込み、全国へと広がってきたガソリンスタンドを扱うことは、日本各地に育まれてきた地域性と時間の蓄積を読み解く必要があり、その変異は地域の暮らしそのものを未来へとつながる可能性を持っている。
ガソリンスタンドは、地域の道路ネットワーク上に立地し、人・モノ・情報が交わる結節点としての役割を担ってきた。また、大きなキャノピーが生み出す開かれた地上空間と、燃料を蓄える地下タンクを併せ持つ、地上と地下が一体となった固有の空間構成は、唯一無二の大きなポテンシャルである。一方で、車の燃費向上やEVの普及による燃料需要の減少、人口減少や後継者不足、地下タンクの改修をはじめとする設備投資の負担などを背景に、日本全国で閉鎖が進んでいる。
さらに、ガソリンスタンドの価値は地域によって大きく異なる。公共交通が充実した都心では燃料供給拠点としての役割は薄れつつある一方、郊外や農村では車社会を支える生活基盤であり、山間部では災害時の避難や物資供給を支える地域の生命線としての役割も期待できる。
つまり、ガソリンスタンドは全国一律に同じ役割を終える空間ではなく、地域ごとに異なる価値と可能性を持つインフラである。だからこそ、地域の特性や課題に応じて役割を変異させることで、既存の空間資源を生かしながら、次世代の地域インフラへと更新できる可能性を持つ。 -
どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
本提案では、ガソリンスタンドを全国一律に転用するのではなく、都心・郊外・農村・山間といった4つの地域ごとの文脈を読み解き、それぞれを異なる役割へ更新することを試みた。さらに、燃料供給機能を維持しながら新たな機能を重ね、社会の変化に応じて段階的に新しいインフラへと移行する「地域」と「時間」の二重のグラデーションによる更新を提案する。
都心では、バスやタクシーの公共交通機関での燃料需要がある一方で、車の利用は減少傾向にある。建物が密集した都市の中でビルの一階に位置するオープンな空間という特性を生かし、車のための場所から人が集い、滞在し、活動する都市の余白へと変異を進めていく。イベントや休憩、交流など、多様な都市活動を受け止める柔軟な空間となる。
郊外では、車依存の暮らしを支えてきた道路の結節点という特性を生かし、ガソリン需要の変化に応じて、物流・受け取りを担うモビリティサービス拠点へと更新する。物流事業者が荷物を運び込み、住民は車でも徒歩でも受け取れるドライブスルー型の受け取りシステムを導入することで、再配達を減らし、物流と地域生活を支える新たなインフラとなる。
農村では、一般車両の利用に加え農業機械の燃料需要がみられる。田園に囲まれた立地を生かし、農業従事者の共同倉庫や農機具の共有、農産物の集荷・販売を担う拠点へと少しずつ変異させる。農作業の前後に立ち寄り、休憩や情報交換、地域住民との交流が自然に生まれる場を重ねることで、高齢化が進む農業従事者の孤立を和らげ、生産と暮らしを支える地域の基盤となる。
山間では、堅牢な構造と高いキャノピーを生かし、平時は生活支援や地域サービスを提供し、有事には避難・備蓄・物資供給・情報発信を担う防災拠点へと更新する。既存の構造を活用することで、災害に強い地域インフラとして機能する。
この変異は、一度に置き換えるものではない。地域によって求められるインフラは異なる。その変異のスピードも異なる。都心では人のため公共空間へとすばやく姿を変え、郊外や農村では車での生活を支えるための燃料供給機能を維持しながらゆっくりと新しい姿が重なり、山間部では防災機能を先行して強化していく。それぞれの地域が、それぞれの時間を生きながら変異していく。
ガソリンスタンドは、全国に共通する「燃料を供給する」という機能を担いながら、それぞれ異なる地域の文脈の中に存在している。本提案は、その土地固有の課題や可能性を読み解き、地域ごとに異なる役割を、異なる時間軸で育んでいく。均質だった燃料供給インフラは、地域とともに変化し続ける多様な地域インフラへと変異する。
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日本ガソスタ変異計画2026
「日本ガソスタ変異計画2026」
本提案では、ガソリンスタンドを「地域」と「時間」の二重のグラデーションによって変異させる。
全国で閉鎖が進むガソリンスタンド。燃料需要の減少や人口減少、設備更新の負担などを背景に役割を失いつつある一方で、道路ネットワーク上の結節点に立地し、大きなキャノピーと地下タンクを備える固有の空間は、地域を支える新たな拠点となる可能性を秘めている。
新宿区・さいたま市・安曇野市・小谷村をモデルケースとし、都心・郊外・農村・山間部それぞれの課題に応じた役割を与える。都心では人が集う公共空間、郊外では物流・モビリティ拠点、農村では農業を支える共同拠点、山間部では平時と災害時の双方に対応する防災拠点へと更新する。また、時間のグラデーションでは、燃料供給機能を維持しながら新たな機能を段階的に重ね、社会や地域の変化に合わせて少しずつ役割を移行させていく。全国に共通する燃料供給インフラを、地域ごとの文脈に応じて異なる地域インフラへと育み、均質だったガソリンスタンドがそれぞれの地域とともに変化し続ける未来を提案する。
本提案では、ガソリンスタンドを「地域」と「時間」の二重のグラデーションによって変異させる。
全国で閉鎖が進むガソリンスタンド。燃料需要の減少や人口減少、設備更新の負担などを背景に役割を失いつつある一方で、道路ネットワーク上の結節点に立地し、大きなキャノピーと地下タンクを備える固有の空間は、地域を支える新たな拠点となる可能性を秘めている。
新宿区・さいたま市・安曇野市・小谷村をモデルケースとし、都心・郊外・農村・山間部それぞれの課題に応じた役割を与える。都心では人が集う公共空間、郊外では物流・モビリティ拠点、農村では農業を支える共同拠点、山間部では平時と災害時の双方に対応する防災拠点へと更新する。また、時間のグラデーションでは、燃料供給機能を維持しながら新たな機能を段階的に重ね、社会や地域の変化に合わせて少しずつ役割を移行させていく。全国に共通する燃料供給インフラを、地域ごとの文脈に応じて異なる地域インフラへと育み、均質だったガソリンスタンドがそれぞれの地域とともに変化し続ける未来を提案する。
