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どの絶滅危惧空間を扱うのか(300文字以内)
ひたちなか海浜鉄道湊線(茨城県、勝田〜阿字ヶ浦、14.3km)を対象とする。2008年に廃線が表明されたものの、地域の存続運動により第三セクターとして引き継がれ開業した路線で、以降も沿線でのアートイベント開催など独自の取り組みを重ねてきた。現在も新駅設置構想があるなど、沿線環境は今なお動き続けている。本提案はひたちなか海浜鉄道株式会社にて実施するが、他のローカル線や公共空間にも容易に応用可能なアクションを提案する。
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なぜその絶滅危惧空間を扱うのか(600文字以内)
個人の表現が公共の場にはみ出し、響き合うことで生まれる豊かさがある。路上で奏でられる音楽、玄関先からあふれる植栽、街角の将棋盤。専用の場を持たない表現は偶発的な出会いを生み、社会に寛容さと変化をもたらす。グラフィックデザインも同じではないか。公共空間にあるグラフィックの多くは商業広告に占められ、デザイナー自身、依頼される以前は純粋な表現衝動から出発していたはずだ。SNSが普及する以前、公共空間には駅の掲示板のような「SNS的な場所」が点在していた。鉄道の乗客の多くは今、手元のスマートフォンばかりを眺めている。私たちは、鉄道内部にグラフィックを自由に掲示する行為を、もうひとつのSNSに見立てたい。ひたちなか海浜鉄道を、その実践のきっかけとする。
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どのようにその絶滅危惧空間を変異させるのか(1200文字以内)
私たちは2026年7月に、「投稿公共/投稿鉄道ユニオン(POST PUBLIC/POST RAILWAY UNION)」を標榜し、活動を行っている。「投稿公共」は、公共空間をSNS的な場所に見立て、自由に制作された私的なグラフィックを投稿する試みである。
投稿公共の活動のきっかけとして、茨城県内のローカル鉄道ひたちなか海浜鉄道湊線と協力し、「投稿鉄道ユニオン」の名称で車両内にグラフィックを掲示する活動をスタートしている。毎月ゆるやかなルール(プロンプト)を設定し、参加者が自由にグラフィックを制作する。組織ではなく、自由な個人による自律的で有機的な集団として、活動の継続を目指している。
掲示の様子はSNSでの発信等を通じて、鉄道や沿線の魅力・価値を可視化している。「乗り鉄」「撮り鉄」に続く新たな鉄道との関係性として、鉄道に投稿する鉄道ファンを「投げ鉄」と呼称し、新たな文化として提唱する。
特に地方においては、多様なグラフィック作品を偶発的に目にする機会が少ないという問題や、グラフィックに限らず個人の表現が公の場から切り離されつつあることによる社会的影響に対しても、一石を投じたい。
この取り組みは「公共空間に私的なグラフィックを掲出する」という極めてシンプルな内容であり、全国のローカル交通あるいは公共空間にも容易に実装可能なアイデアである。表現の場を求める個人と、掲示する公共空間さえあれば成立する。投稿公共/投稿鉄道ユニオンの活動が、全国へと派生していくことを目指している。
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投稿公共|投稿鉄道ユニオン
列車に揺られながら、なんとなく手元の画面を眺める。ふと視線を上げた先に、もうひとつのSNSがあったとしたら。毎月ひとつのテーマから自由にグラフィックを生み出し、鉄道に投稿する団体です。グラフィックはレールを流れ、見知らぬ誰かに届きます。SNSみたいに。「撮り鉄」「乗り鉄」そして「投げ鉄」。鉄道に投稿する、新たな関わり方。その1枚は、あなたを想像の旅へと誘う切符かもしれません。
