CREATIVES

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SNOP!

私には、祖父と「遊んだ記憶」がありません。

祖父は緑内障を患い、視野が徐々に狭くなり、やがて視力を失っていく病気と向き合っています。

祖父は目が見えないため「なにかをする」意欲なく、家族もコミュニケーションの取り方としては、話すことのみ。

そのため、幼い頃から一緒に遊ぶ機会はほとんどありませんでした。

「見える」「見えない」という違いがあるだけで、同じ遊びを共有できない。その小さな違和感が、この作品の出発点です。




この作品は、視覚障害者と健常者が、同じ条件で楽しめる体験玩具型のコミュニケーションツールです。

視覚に頼らず、手の感覚と音を手がかりに、形を想像し、組み立て、触れながら遊びます。

従来のブロック遊びのように「形を見て評価する」のではなく、「触り心地」「つながる感触」「つながった時のパチンという音」、そして完成した形を肌で確かめる体験そのものを楽しみます。

触覚を通して想像力を広げる、新しい遊びと他者との関わりを提案します。




素材

素材には、バスタオルにも使われるパイル生地を採用しました。

誰もが幼い頃から触れ親しみ、その心地よさを知っている素材です。やわらかく肌になじみ、安心感のある触り心地が、自然と触れたくなる体験を生み出します。




遊び方

やわらかな棒状のぬいぐるみの両端と中央には、スナップボタンが付いています。

指先でボタンの凹凸を探し、位置を確かめながら「パチン」と留める。そのシンプルな動作を繰り返すことで、自由に形をつなぎ、無限に広げていくことができます。

手で探り、触れ、音を感じながら、直感的に遊ぶことができます。




視覚障害者と健常者が同じテーブルを囲み、同じように視覚に頼らず遊ぶ。

「ここを触ってみて。」
「ここがつながったよ。」

そんな手探りのやり取りを通して、お互いの感覚は少しずつ重なり合っていきます。

膨大な情報に溢れ、それがなんだったのか触れる間もなく過ぎ去ってゆく現代において、この作品が目指しているのは、目に見える形をつくりだすことではありません。

触れるという行為を通して、相手の感じ方を想像し、理解しようとする時間を生み出すことを目指しています。

違いを越え、祖父と孫、あるいは誰とでも、心と肌でつながる体験を育むプロダクトです。

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