文章言語を持たない絵画を読み解く時、そこには鑑賞者と絵画の観念のやりとりが生まれている。
東内は自身の絵画について、人間が抱く基本的感情を「ただそこに在るだけのもの」であるとし、全てを受け入れる器として描いている。
それらは自然物が自然の摂理に従う態度をモチーフとしており、植物がただそこに在り雨風を受けるように、絵画もただそこに在り、鑑賞者を無関心に見つめているのである。
これらの絵画によって、絵画と鑑賞者間にある空間をよりニュートラルな状態へと変換させ、その身体も時間も感情も全てはただ今ここに在るだけだということを指し示す。
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2018/08/15(水) Updated