mement moment

2007年：金沢21世紀美術オリジナル怪獣絵コンテストにて、技術賞受賞。

その生物は、花を手折った瞬間に生まれ出て、瞬間に死に消える。害も益もない。ひとつの花の死を見届けるかのように、花を運んでゆく人の手を見送るかのように、しかし、何も訴えることなく消えてしまう。
彼らはメメント・モーメントと呼ばれるが、姿を見た者も、存在を確かめようとした者もいない。言い伝えでしかない生物であり、この話を知った全ての者が彼らを意識するからこそ存在し得る生物だとも言える。