- 177
黄金
黄金に光り輝くその猫の秘密を尋ね、ようやくこの村まで来た。
村のはずれに、その猫のことを研究していた男がいるという。
彼は事故のせいか、右腕が義手の男としても有名だったので、割とすぐに見つけることができた。
その猫が一嘗めペロリとやるとどんなものも金に変わるという…、その噂が本当なのか、まずそれから彼に聞いてみることにした。
「あの猫を見たいのか? ……やめといたほうが賢明だな。」
「それは、どうして?」
「昔その黄金猫を我が物にしようとした男がいてね。実際彼は捕まえることができた。しかしすっかり油断していた男は自分の右腕を金にされてしまってね。猫は逃げてしまい、男は一転、追われる側の気持ちを味わうことになるんだよ。」
重そうな鉄製の義手に、ニヤリと微笑む彼の顔がうっすらと写り込んでいた。
村のはずれに、その猫のことを研究していた男がいるという。
彼は事故のせいか、右腕が義手の男としても有名だったので、割とすぐに見つけることができた。
その猫が一嘗めペロリとやるとどんなものも金に変わるという…、その噂が本当なのか、まずそれから彼に聞いてみることにした。
「あの猫を見たいのか? ……やめといたほうが賢明だな。」
「それは、どうして?」
「昔その黄金猫を我が物にしようとした男がいてね。実際彼は捕まえることができた。しかしすっかり油断していた男は自分の右腕を金にされてしまってね。猫は逃げてしまい、男は一転、追われる側の気持ちを味わうことになるんだよ。」
重そうな鉄製の義手に、ニヤリと微笑む彼の顔がうっすらと写り込んでいた。
