Contact us

ピンチをチャンスに!アフターコロナ時代の新しいスタートアップの在り方を探る「ニューノーマルを生き抜くヒント」開催レポート(後編)

開催日時2020年9月30日

ピンチをチャンスに!アフターコロナ時代の新しいスタートアップの在り方を探る「ニューノーマルを生き抜くヒント」イベントレポート後編。

本イベントは、スタートアップにおけるwithコロナ時代をネガティブにではなく、チャンスにとらえることはできないか?という問いのもと、コロナ禍でもアクティブに活動されている方々のリアルな体験をもとに、スタートアップのためのニューノーマルを生き抜くヒントを探りました。

後編では、キーノートスピーチでお話しいただいた登壇者のお話を深掘りしていきます。モデレーターにDIAMOND SIGNAL 編集長 岩本氏を迎え、インベスト香港からは現地支援を行うChin Yung LU氏にも参加いただき、視聴者からのQ&Aも交えて展開していきます。

前編はこちらから

1:1が1:Nに、コロナで加速したオンラインビジネス

岩本氏:スタートアップの日本と海外について、この数ヶ月で香港ビジネスの変化はありましたか?

橋場氏:日本のスタートアップはまだまだこれからということはありますが、オンラインの展示会やアクセラレーションプログラムの選考もオンラインを活用して海外展開しようというところが出てきています。特に私からみるとレグテック(RegTech)、IoT、フード、アート、バイオ系などが自分たちをアピールしていこうという動きを感じていて、嬉しく思っています。

岩本氏:スタートアップが香港に進出する魅力とはなんでしょう?

橋場氏:香港は世界一忙しく、かつ優れた空港と言われています。世界220の地域へ就航し、世界人口の半分を約5時間内のフライトで網羅できるという、優れたアクセシビリティがあります。また、低率でシンプルかつ安定した税制とあらゆる形式の知的財産を保護する堅牢な法的枠組みが整っています。そのため、海外企業のアジアヘッドクオーターの拠点を香港に持っている企業も多く見受けられます。

香港で認められると、他の海外拠点で使ってもらえる。あとは隣接している中国市場、広東省に対しての展開も望めます。実は中国企業側も香港を使って国際化するケースが多いです。

岩本氏:コロナにおける香港スタートアップの現状をお聞かせいただけますか?

Chin Yung LU (呂縉勇)/ 香港投資推進局(インベスト香港)StartmeupHK 部 シニアマネージャー

Chin Yung LU氏:香港のスタートアップは今一番たくましくなっています。状況に柔軟に対応していますね。例としては、フィンテック企業はBtoBもBtoCも活発にビジネスに行っています。

お客さまとしてはコロナで外に出られない状況で、オンラインで銀行取引を終わらせてしまいたい要望があります。そこでフィンテック企業は銀行へアプローチをしていますし、非常に活躍しています。

ECもとっても元気です。中国の人が香港を通して、偽物ではない信頼できる本物の商品をECを通して手に入れています。

岩本氏:WHILLもECを展開しています。コロナ禍で販売に影響がでたり、ニーズが変わったりしましたか?

武井氏:コロナの影響でBtoC向けのプロダクトも各方面で影響を受けていると思います。でも人って全く外に出ないということはないんですよね。ただ、公共交通機関を使うには抵抗がある。WHILLはそういった移動に関しての訴求のポイントをアピールをしたいと思っていますし、最近発表した新しい製品Model C2もそのひとつです。

岩本氏:先ほど、ハードウェアの開発にとどまらず、MaaS事業も展開しているというお話しをされていました。「アズ・ア・サービス」の部分はどのくらい重要度を持っていらっしゃるのですか?

武井氏:私たちが創業時から行ってきたハードウェアを製造、販売する、というやり方だけでは、我々のミッションである「すべての人の移動を楽しくスマートに」を成しえることは難しいと思っています。普段歩行に不安を感じている方がより気軽に利用していただけるように、「アズ・ア・サービス」の部分を進めることは重要と考えていますし、コロナの状況でその需要はさらに増していくと考えています。

そのために、我々がもともと保有しているハードウェアの技術と自動運転などの新たな技術を融合し、それらを軸としたサービスを作り上げ、世界中に展開していきたいと考えています。

小檜山:ここで岩本さんへ視聴者からQ&Aをいただいています。「実店舗が苦しいのはわかっていますが、その中でも頑張っているというケースはありますか?」

岩本氏:スタートアップが実店舗を持っているのは確かに苦しそうですが、実店舗がスタートアップのソリューションを使っているというケースが多いように思います。

OMO(Online Merges with Offline)じゃないですけど、今まで実店舗でやってきたものをオンラインにマージしていけるかですよね。街の飲食店でも小売店でも実店舗は戻りつつあるとはいえ、まだ時間がかかっている状況です。それをBASEのようなソリューションを活用し、どうオンラインで売るかというところに今後シフトさせていくことがポイントだと思います。

面白い事例だと、「MOSH」という予約システムを使いってヨガ教室をオンラインにしたケースがありました。もともと月謝で1人数万円くらいの売り上げだったのですが、オンラインで生徒の人数に制限がなくなった結果月の売り上げが数百万円になったという事例をうかがったことがあります。1:1が1:nになったのが面白いですよね。今まで労働集約型だったモデルをオンラインにして広げていけるかが成功のポイントになっていると感じています。

小檜山:香港側でそういった動きはあったりするんでしょうか?

Chin Yung LU氏:香港では実店舗をシェアするという事例があります。小売店やコーヒショップなど共有店舗として販売したり、ECのプラットフォームを使ってPRしたりシナジーがあります。

スタートアップマインドが当たり前になる社会に

小檜山:まだまだ聞きたりなりないのですが、時間となってしまったので、最後に一言ずつメッセージをお願いします

橋場氏:コロナで渡航ができないとうのは、逆に取ればチャンス。つまりオンライン化により国際化するハードルは下がってきていると思っています。投資家のマッチングもオンライン化していたり、イベントも徹底してオンラインでやっていこうという動きがあります。日本より香港はデジタル化が進んでいるという感覚を持っていましたが、さらにコロナで加速されました。ぜこの機会に香港で起業するとはどんなものかというのを体験していただきたいです。何かご質問があったらいつでもご連絡ください!

Chin Yung LU氏:香港は、私のように日本の文化が大好きで少し日本語が話せる人がたくさんいます。だから日本のスタートアップなど香港でビジネス展開されるのは大歓迎です。橋場さんは東京で、私は香港でサポートしますのでぜひご連絡ください。ありがとうございました。

武井氏:コロナの中で大変だったことはいっぱいありました。初めは混乱しましたが、その時にユーザーは何が必要なのか、自分たちは何ができるのかということを泥臭く調べたり、考えたりしました。今思うとそれが大切だったと思っています。それはベンチャー・スタートアップという枠組みだからできたということではなく、素早く動けて判断ができるチームであるかということが重要だと思います。

岩本氏:武井さんがおっしゃっていたように、スタートアップという枠組み関係なく、その言葉はなくなってくるのかな?と思っています。スタートアップする人が減るという意味ではなく、このコロナでデジタルの力やインターネットの力があたり前になってくると思うんです。

普通のビジネスマンもテクノロジー、スタートアップの話を知ることで、より自分たちの働き方とか生活が変化していく。今後僕らはスタートアップの情報というようりも、もう少し広く考えて新産業に進出する方を応援する媒体として皆さんに新しい動向をチェックしていただける情報をお届けしたいと思います。それがコロナなどの外的環境が変わった時の乗り越え方のヒントになるんじゃないかと思っています。

いかがでしたか?コロナ時代をチャンスととらえ、ゲストと共に3つのテーマを元にトークを進めていきました。みさなん共通にお話ししていたことは、このような状況を乗り切るためにいかに素早い切り替えとテクノロジーの有効活用がキーワードになるということでした。

AWRDではビジネスを加速するサポートを行っています。スタートアップはじめビジネスでお困りのことがありましたらお気軽にお声がけください!

AWRDのビジネスサポートはこちら 

登壇企業・メディア

まずは無料相談から始めましょう。
お気軽にお問い合わせください。

相談する