COMPETITION

クセがあるアワード:混

次世代のクリエイターやイノベーターのチャレンジをマクセルが支援する、アート&テクノロジーアワード

結果発表 2024/04/01(月) - 2024/05/27(月)

クセがあるアワード:混 結果発表

8月上旬に、「クセがあるスタジオ」で行われた最終審査会の結果を発表します。
8組のファイナリストによるプレゼンテーションの結果、4点の審査員賞が選出されました。
最終審査会のレポートを公開しています。審査の様子はこちらよりご覧ください。

佐藤正和さんが選出した作品

no.80 Superposition machine
Mutsushi Asai/Metalium llc.

作品URL:https://awrd.com/creatives/detail/15680138


審査員コメント:佐藤 正和氏



今回は、豊かなコミュニケーションを生み出すデザインに注目しました。

身体を動かさなくてもいろいろなものが享受できる時代。
能動的に動くことでしか得られない、感動や気づきがとても大切だなと考えたからです。

賞に選ばせていただいた「Superposition machine」は、
そんな豊かなコミュニケーションに誘ってくれる作品です。

4人それぞれのアクションが交じり合って、
リアルタイムで1つの形とハーモニーを創作していく。

会話が苦手な人、言語が違う人、文化や世代が異なる人でも
誰でも簡単に一緒にクリエイションができる装置、というところが素晴らしいと思います。

絶えず変化する音と形に注視していると、
焚火を囲んでいるような気持ちよさも生まれていきます。

非言語の創作コミュニエーションを経ることで、
共に生み出した達成感と緩やかな連帯みたいなものが得られ、
とてもピースフルな関係を育んでくれるのが、この作品の価値だと思います。


福原志保さんが選出した作品

no.48 アロエベラシンセサイザー
西田騎夕

作品URL:https://awrd.com/creatives/detail/15663452


審査員コメント:福原 志保氏


アロエとアナログシンセと「メモリスタ」っていう最新技術を組み合わせる発想、「クセ」の針が振り切ってます。そもそも「メモリスタって何?」ってところから、調べてみたら過去の電流の流れを「記憶」し、それに応じて抵抗値が変化するため、「メモリ」と「レジスタ」を組み合わせ「メモリスタ」という名前が付けられた、新しい素子だということを知り、それが楽器に使われることを想像しただけでわくわくしました。

予想以上にガチ研究で、次世代の記憶素子として注目される「メモリスタ」をアロエベラからセンシングし、アナログモジュラーシンセサイザーの回路に取り込むという、前例のない技術的試みを実践しているなと感心したと同時に、なぜこの真っ当な研究をこのアワードに応募したんだろうかと正直困惑しました。

昭和50年代、民間療法として「アロエブーム」が日本を席巻し、多くの家庭でアロエが育てられました。家先やベランダで、青々と茂るアロエは、昭和の生活に根ざした、どこか懐かしく温かい記憶を呼び起こします。

《アロエベラシンセサイザー》には、そんな「アロエ」という植物が持つノスタルジックな魅力とメモリスタが共存してる。このミスマッチ感がたまらなくエモい。アロエが発する微かな「言語」、植物の生命の鼓動を感じながら、過ぎ去った昭和の記憶に思いを馳せる。ただの楽器じゃなくて、アロエの生命力と人間の記憶、テクノロジーが融合してる。脱帽です。


フルタニタカハルさんが選出した作品

no.23 Omi 3D
KURANOIE

作品URL:https://awrd.com/creatives/detail/15651727


審査員コメント:フルタニ タカハル氏


まずは第一回「クセがあるアワード:混」に御応募していただいたアーティストの皆様と関わっていただいた皆様に感謝申し上げます。アートとテクノロジーが介在している作品とは?お題に難しさを感じていましたが蓋を開ければ沢山の応募があり新たなアワードの誕生に御賛同いただき喜ばしい限りです。

審査員の皆様から少し遅れて見に行ったクセがあるスタジオのファイナリスト達による展示の作品たちがどれも素晴らしくとても迷いましたが、滋賀の伝統工芸の麻布「近江上布」を使ったOmi 3Dを選びました。選出理由としてはこの素材Omi 3Dの面白さ、3人の若手デザイナーで構成されるデザインスタジオKURANOIEの発展性です。展示している近江上布を使った照明はインテリアなんですがファッションの領域での可能性も感じました。KURANOIEの皆様とお会いできるのを楽しみにしております。


佐野健一さんが選出した作品

no.170 TATAMI ReFAB PRODUCTS
HONOKA

作品URL:https://awrd.com/creatives/detail/15693593

審査員コメント:佐野 健一氏


「マクセル クセがあるアワード:混」に大変たくさんの応募をいただきまして誠にありがとうございました。
当社は「アナログコア技術」「複雑で繊細な領域のモノづくり」という価値観を創業以来大切にしており、独自のアナログコア技術(まぜる、ぬる、かためる)でこれまでになかった製品やサービスを開発しています。

今回開催した 「クセがあるアワード」は、次世代のアーティストやクリエイターの皆さんのチャレンジをマクセルが支援するアート&テクノロジーアワードですが、 第 1 回は「まぜる」をテーマに取り上げました。 どれも大変すばらしい作品ばかりでしたが、 その中で私が選んだ作品は、当社のアナログコア技術の目線でみたときに大変心惹かれた HONOKA さんの「TATAMI ReFAB PRODUCTS」です。日本の伝統的な文化である畳、その使い終えた畳と再生可能樹脂を混ぜ合わせ、テクノロジーによって新たな価値を創造するまさにアップサイクリングな作品だと感じました。受賞おめでとうございます。

これら個性豊かな受賞作品が観られる当社ブース「クセがあるスタジオ」に是非お越しください(9月5日まで) 。

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