COMPETITION

ComoNeで活動するプロジェクトを募集!ねのねプログラム#03

自らの好奇心に基づいた探究活動を公募するプログラム

結果発表 2025/09/24(水) - 2025/11/05(水)

第3期生結果発表

東海国立大学機構が運営するすべての人に開放された共創の場”ComoNe”の中で、探究活動をおこなう「ねのねプログラム」。

25年9月から3か月間活動する第3期生を公募し、多くのご応募の中から 15プロジェクト が採択されました。第3期生は2026年1月から3月にかけて、ComoNeで活動していきます。

ぜひ第3期生の探究をのぞきにComoNeにお越しください。

ねのねプログラム#03採択員

※五十音順

ねのねプログラム第3期生一覧

みんながまちを照らすあかりになる|アウトプット型まち歩き『超珍』の実践デザイン(山本 あつし)

プロジェクト概要

『超珍』は、“超珍しい!”をきっかけに、まちの見方を変えるアウトプット型まち歩きです。参加者は決められた時間内でまちを自由に歩き、“超珍しい!”と心を動かされた風景や出来事を撮影。その後、写真にタイトルをつけて見せあいながら「なぜそれを超珍しいと感じたのか?」について語りあう“珍評会”を行い、互いのまなざしを共有します。誰かの視点から切り取られた風景を通して、その感性に触れる体験は、自分自身のまちを見る眼を育てるきっかけにもなります。見方の違いを楽しむことで、多様な価値観に気づきながら、まちへの愛着が深まっていきます。

この取り組みは2017年にスタートして以来、地域活性化イベントや企業・団体の職員研修、自治体のシティプロモーション、大学の授業や中学校の校外学習など、幅広い現場で実践を重ねてきました。現在も、誰もが身近なまちに主体的に関わり、そこに新たな意味や価値を見出す「ソーシャル・プレイスメイキング」として展開しています。こうした実践を経て、今後は活動の理念をより広く、初等教育の現場にも生かしていきたいと考えています。

ねのねプログラムでは、『超珍』を次のステージへと発展させるべく、小学校の「総合的な学習の時間」などでの活用を想定した教材フォーマットを制作します。参加者としての体験方法に加え、会場準備や時間配分、対話の進め方など、運営面も含めて整理し、誰もが再現できる形にまとめていきます。


まちを見る眼を育て、より多くの人が身近な風景の中に小さな感動を見出せるようになることを目指して、他者理解と地域愛を育む学びのモデルを提示し、次世代のプレイスメイキング教育へとつなげていきます。

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採択員コメント(古川 千尋 氏)

インプットに留まりがちな街歩きを、アウトプットにつなげるという着眼点が非常に面白いです。この「超珍」が、名古屋大学近くの地域を豊かにするだけでなく、全国へ展開できる普遍的なツールとなることを期待しています。大学という枠を超えた連携で、多くの人の好奇心と創造性を刺激し、まちを明るく照らしていく未来を楽しみにしています!

tankan!(白川 譽)

プロジェクト概要

「tankan!」というタイトルには、「短歌」「簡単」「感嘆」という3つの意味が込められている。
名古屋市を中心とした若者世代(10歳未満〜40歳未満)に短歌をはじめとした文芸作品に親しみを持ってもらうため、発案者が実際に短歌をはじめとした文芸作品をつくるのはもちろんとして、実際にcomone内で自由に短歌を創作する初心者向けのイベントを行い、短歌を作ることの「簡単/感嘆さ」を知ってもらう。

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採択員コメント(後藤 麻衣子 氏)

文芸表現の魅力をひらく実践として、自身の創作そのものを基点にしながら緩やかなコミュニティを育てようとする姿勢に魅力を感じました。ComoNeの多様なコミュニティと交わるなかで、文芸創作がどんな波及をもたらすのか、ぜひ楽しみながら続けてください。ComoNeという場に文芸の気配が生まれることを心待ちにしています

その気持ち、どんな味??(齋藤 政利)

プロジェクト概要

【プロジェクト基本概要】
普段は目に見えない「感情」。それをクッキーにしてみたら、一体どうなる?
インターネット上で「誰かに伝えたい気持ちや思い出」をテーマにアンケートを募集し、選ばれた方にヒアリングを実施。
その内容から味・色・食感・形を考え、感情を“クッキー“として表現します。
クッキーを作ることで自身の感情を整理し、食べることで他者の気持ちに共感する。
言葉でも文字でもない、新たなコミュニケーションのかたちを探る実験的なプロジェクトです。

【プロジェクトの経緯】
本プロジェクトは、企画・クッキー制作担当の齋藤とデザイナー中里の2名で活動をスタート。
発起人である齋藤自身が仕事や趣味を通して、「自分の気持ちをうまく伝えられない」と感じた経験をきっかけに、感情を言葉以外で表現・共有する方法がないかと模索する中で生まれた企画です。

【3期の活動内容】
プロジェクトタイトル:『その気持ち、どんな味??』
「その気持ち、どんな味?ってなに?」という二つの「?」をカタチにするプロジェクト。

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採択員コメント(河江 肖剰 氏)

「自分も参加して、自分の感情を食べてみたい!」と思いました。味覚だけでなく、五感にすべてにうったえるような試みで、セラピー的な可能性も感じます。言葉を超えて気持ちを共有する、この新しいコミュニケーションの芽が、ここからどのように育つのが楽しみです。丁寧に組み立てられたプロセスも、この企画の力強さを感じさせました。

ロボットとプログラミングのメガ進化(鶴田 悠仁、城慎一、鶴田浩一)

プロジェクト概要

名古屋大学教育学部附属中学校(名大附)に通う中学2年生です。
ロボットプログラミングに興味があり、WRO(WORLD ROBOT OLYMPIA)、ロボカップジュニア(レスキュー)に挑戦しています。現在は、ロボカップジュニアの愛工大ノードで上位入賞し、12/6(土)の東海ブロック大会に向けて試行錯誤しながら練習しています。

ねのねプログラム第2期では「ロボットプログラミング活動の拡大」をテーマに活動してきましたが、ロボットの更なる進化を目指しComoNe ねのねプログラム第3期への参加を希望しました。

第2期では一緒に活動する仲間が増えました。また、同じ目標に向かって活動している仲間と交流する事が出来る様になりました。

第3期では、ロボットを更に進化させるべく、カメラを搭載した画像処理(基盤Raspberry Piの活用)に挑戦していきます。また、3Dプリンタも活用しロボットの部品製作にも挑戦します。
そのためにも、様々な分野の方と交流し、知識を増やしていきたいです。

名大附はComoNeの近くにあるので、積極的に行動し取り組みます。

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採択員コメント(河江 肖剰 氏)

意欲とさらなる伸びしろを感じさせる取り組むだと思いました。カメラ搭載や画像処理、3Dプリンタなど、新たな挑戦に向けた具体的なアイデアもいいですね。ぜひComoNeを舞台に、仲間とともに、成功だけでなく失敗も経験してほしいです。その試行錯誤が、ロボットの進化だけでなく、他者や社会とのつながりを育む経験になることを期待しています。

mamacure letters(松田 紗来)

プロジェクト概要

子育て中の母親は社会から隔離され、不安や孤独を感じやすい。
家の中での頑張りは外から見えず、褒められる機会も少ない。
しかし母親は、もっと無条件の愛をもって社会から称賛される価値がある。

一方で、「誰かのために何かをしたい」と願いながらも、
具体的にどう行動してよいか分からない優しい人たちも多い。
mamacure letters は、そんな人々の想いを形にするために、
“お母さんへの手紙”を集めて届けるプロジェクトです。

見知らぬ誰かから届く手紙が、
「自分だけじゃない」と思えるきっかけになる。
手紙を書く人にも、受け取る人にも、
人とのつながりを取り戻す優しい循環が生まれます。

まずは身近な人に「ありがとう」を伝えるところから。
やがて、見知らぬ人から見知らぬ人へ想いが届く文化へ。
お母さんたちの頑張りが、
ちゃんと認められていく社会を目指します。

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採択員コメント(南田 修司 氏)

想像しにくいこと、社会の中で埋もれて見えにくくなっていること。「mamacure letters」のプロジェクトは、確かにそこにあるのに、見えにくくなっている価値に光をあてる取り組みだと感じました。ねのねプログラムを通じて、埋もれた価値や可能性がひらいていく、そんな取り組みに発展していってほしいと思っています。

いけばな × テクノロジー ― 花のかたちを問い直す(金森 嘉宏)

プロジェクト概要

・説明文
日本の伝統文化「いけばな」と、レーザー加工機や3Dプリンターなどのデジタル技術を組み合わせて、新しい表現を探っていきたいと思っています。
いけばなの「間」や「構成」といった考え方をもとに、植物ではなくアクリルなどの素材を“花”として扱い、どんな美しさや命のかたちが生まれるのかを試してみたいです。
自然の花と人工の素材。いけばなとテクノロジー。
まったく違うものを重ねていくことで、“いける”という行為の意味をもう一度見つめ直したいと思っています。

・ComoNeでチャレンジしたいこと
いけばなは花と人との関係を通して空間や心を整える文化です。
しかし現代の暮らしの中では、花を飾る時間や余裕が少なくなっているように感じます。
だからこそ今の時代に合った“いける”かたちを考えてみたいと思いました。
例えばアクリルという素材には、光の透け方や反射、色の重なりに独特の美しさがあります。
植物ではないのにふと生命のようなものを感じる瞬間があります。
ComoNeのように人が行き交う場所で素材を試しながら、いろんな人と意見を交わしたりワークショップや展示を通して過程を見せていけたらと思います。
いけばなを通じて伝統とテクノロジー、人と自然のあいだに新しい出会いを生み出したいです。

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採択員コメント(後藤 麻衣子 氏)

いけばなが前提としてきた「当たり前」をほどき、核心をもう一度見つめ直しながら新しい形を生み出す試みとして可能性を感じます。伝統とテクノロジーが交わることで立ち上がる、予想外の美しさや生命力。ぜひ多くの人の声を取り入れながら、花がもつ生命感や、人の心、素材や空間などの関係を何度も揺さぶり、新しい世界を探ってください。

みんなでつなぐ わくわくクリーン&プレイプロジェクト(山本 真寿美)

プロジェクト概要

子ども主体の継続的な「環境保全活動」と「遊び」を融合し、地域の環境保全と次世代の主体性育成を同時に実現する事業を広めていくことを目的としています。
2023年に活動をスタートして以来3年間、
子どもたち自身が企画・運営してきた「ゴミ拾い」と「公園遊び」
子どもたちにとってはゴミ拾いは宝探し!飽きたら遊具で遊んだり休憩したり。
そんな活動をモデル化し広めるプロジェクト。
学びと楽しさを両立しながらいつの間にか社会貢献の第一歩を踏み出します。
将来は保護者・学校・自治体と連携していき、世界にも発信していきたいと思っています。
加えて子ども目線で安全に使える専用トングの開発とクラウドファンディングも成功させたいと考えています。

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採択員コメント(浅野 翔 氏)

社会正義となりがちな「環境保全」を「遊び」の視点で、子どもの頃から取り組む姿勢に共感いたしました。子ども用トングの開発にこだわらず、親子・子どもが参加しやすい環境とは、取り組み方とはをぜひ考えていただきたいです。名古屋大学の中でやってみるのも良いですね!

感じてつながる、こどももおとなのアトリエ(河出 祐理子)

プロジェクト概要

「感じてつながる、こどもとおとなのアトリエ」
―Sensory Play × Reggio Emilia Approach―

① 事業概要
感覚を使ったあそび(センサリープレイ)を通して、
子どもたちが「感じる」「選ぶ」「表現する」力を育てる活動。
ComoNe内で、素材や光・音・香りなどを使った“体験型アトリエ”を展開。
家庭・教育・福祉の垣根をこえて、地域全体で子どもの「感性の土台」を育てる場をつくる。

1ヶ月目
テーマ:「センサリープレイ」 乾燥素材をつかった感覚あそび

2ヶ月目
テーマ:「自然センサリープレイ」 自然物をつかった感覚あそび

3ヶ月目
テーマ:「光と影」

最終月には、体験ブースとアトリエ記録(映像・写真・言葉)を展示ブースで発表。

④ 展示・発表の構成案(ComoNeブース)
• 壁面:活動写真+子どものことば(ドキュメンテーション形式)
• 机上:感覚素材の見本展示(触れる・香る体験型)
• QRコード:センサリー学園の紹介・動画連携

⑤ 対象・参加者
• 未就学児〜
• 教育・福祉関係者(見学・視察歓迎)
• ComoNe来場者(自由参加体験あり)

⑥ 成果・期待できる効果
• 子どもの主体的な学びと表現の可視化
• 家庭・園・地域がつながる“共育”のモデル事例
• 感覚あそびを通じたウェルビーイング(幸福感)の促進
• 大学・地域との連携による教育的発展(共同研究や講座化の可能性)

⑦ 今後の展開(継続性)
• 学校・放課後等デイサービス・保育園との連携

• 療育・福祉施設との連携
• 教育者・支援者向けセミナーの開催
• 感覚素材の販売・キット化
• ドキュメンテーション展示を通じた啓発活動

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採択員コメント(浅野 翔 氏)

知識偏重の学びではなく五感で感じるセンサリープレイは、年齢や言語、文化が異なる誰もが享受できる学びの機会をできるのではないかと感じています。ツールも自然由来から環境へと感覚の対象が広がり、どんな楽しみやハードルがあるのかなと楽しみにしています。

Auditory Commons — 聴くことの共有地(北島 慎也)

プロジェクト概要

本プロジェクトは、複数人が同じ空間で「聴く」という行為を通して、他者との関係性を再構築する試みである。約10m四方の場に5〜6人が入り、各自がスマートフォンとイヤホンを装着する。自分の端末のマイクに入った音は別の参加者に届き、他者の音が自分に返ってくるが、その対応関係は常に入れ替わり続ける。聴くことと聴かれることが交錯するたびに、空間全体が一時的な共鳴体として立ち上がる。

ここでの“コモンズ”とは、土地や資源を共有することではなく、音を介して一時的に生成される関係そのものを指す。個々の声や足音は、他者の聴覚に重なりながら匿名化され、やがて誰のものでもない音の領域を形成する。この構造は、スマートフォンというメディアを介して私たちが常時接続されながらも孤立している社会の姿を映し出す。デバイスは通信装置としてではなく、“孤立と接続の同時性”を可視化する社会的メタファーとして用いられる。

参加者は歩く・立ち止まる・沈黙するなどの身体的行為を通して、音のつながりの変化を感じ取る。体験の終わりには、多くの人が「他者の声を聴いていたのか、自分の声を聴いていたのか」という感覚の曖昧さに気づく。それは、聴くことが情報の取得ではなく、他者と空間を共に編む行為であることの再発見である。

《Auditory Commons》は、“聴くこと”を通じて、私たちが社会の中でどのように共に在るのかをあらためて問い直すための実験である。

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採択員コメント(後藤 麻衣子 氏)

この構造自体が、接続と孤立が同居する現代を鋭く映し出しているように感じます。スマートフォンを社会的メタファーとして扱う点にも独自の美学があり、身近なデバイスを介して非日常的な共鳴空間が一時的に立ち上がる偶然性も非常に魅力的です。ComoNeという場に、新しい感受性と体験の層をもたらすことを期待しています。

電子オルガン×VR|インタラクティブなライブ音響、はじめます。(佐藤 奈桜)

プロジェクト概要

電子オルガン×VRで新しいライブ表現を描くことに挑戦します。

電子オルガンから生み出す多彩な音と、VRがつくり出すインタラクティブな視覚表現。
このふたつがリアルタイムでつながることで、音が光や映像となって動き、空間全体を使って音響表現を味わえるようなライブ体験を目指します。

例えば、演奏で生まれる音をリアルタイムに解析し、その情報をもとにVR空間上で音を視覚化し、音響と連動させることで、音を聴くだけでなく見ることや、触って介入することができるようになるかもしれません。

電子オルガンは、電子的な音と生楽器の音を同時に1人で奏でることができる珍しい電子楽器です。その楽器的なリアルな表現力と電子機器的な出力の自由度を、VR空間を用いたインタラクティブな視覚表現と掛け合わせることで、これまでの一方向的な演奏者と観客の関係ではない、音を通して双方向的に関係が混じり合うような新たな音楽のライブ表現が生まれるのではないかと考えています。

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採択員コメント(古川 千尋 氏)

音を3Dで視覚化しVRに展開するというアイデアにワクワクします!電子オルガンと、無限の可能性を秘めたVRの融合は、新しいライブ体験を定義づける、未来のエンターテイメントとなるりそうです。名大にはない音楽の知恵を他大学から取り入れるクリエイティブな挑戦で、人を惹きつける体験をぜひ追求してください。応援しています!

大人のスポーツテスト(佐藤 翼)

プロジェクト概要

世の中には、血液や臓器を調べる内科的な健康診断はある。
しかし、運動器の健康診断は存在しない。

命に直結するものではなくても、
「歩く」「立つ」「伸ばす」といった動作は、
私たちの生活を支えるもっとも身近な“生命機能”である。
それが衰えることで、転倒・痛み・不調が連鎖し、
やがて「動けない」という不自由を生む。

今、AIやテクノロジーの進化によって、
身体を使う機会は急速に減っている。
便利になるほど、私たちは“動かないこと”に慣れていく。だからこそ、意識的に身体へ適度な負荷をかけ、
不便さの中にある成長を取り戻すことが大切だ。

「大人のスポーツテスト」は、
自分の“いま”の身体の能力を知り、
未来の健康を守るための運動器の健診プログラム。

一度きりの測定ではなく、感じ、気づき、動くという行動の循環を通して、自分の身体を自分で整えていく。

最後まで、自分の足で生きる。
その当たり前を、もう一度取り戻すために。

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採択員コメント(南田 修司 氏)

誰しもが思い出の中にぼんやり覚えているスポーツテスト。いつの間にか成長を実感する機会だったことが、健康診断で胸を撫でおろす機会に変わっていました。多様な世代がスポーツテストを通じて、共通の体験をシェアし、安心だけでない小さな挑戦を楽しめる身体メンテの取り組みが広がることにわくわくしました。

みんなで作る防災マップ~防災ロコマップ~(大曽根 壱哉)

プロジェクト概要

最近、「南海トラフ」や「線上降水帯」など、大災害についてのことをよく耳
にします。その中で、緊急時にどう行動すればよいのかしることや、備蓄を準
備することは絶対に必要です。しかし、いざ大地震が発生したとき、どこが危
ないのか、どこが通れなくなるのか知っていますか?大雨が降る中、帰宅した
り避難したりするとき、危険なルートを把握していますか?

ハザードマップには、氾濫する場所は書かれていますが、どこの用水路が溢れ
るのか、どこの道が浸かるのかは書かれていません。ハザードマップには、ど
こが揺れやすいのか、どこが液状化しやすいのか書かれていますが、どこの塀
が倒れそうなのか、どこの道が危ないのかは書かれていません。
でも、その土地に長く住んでいる人は、過去の大雨の時の経験から、街の中で
どこが大変になったことを把握しています。そこで普段生活している人は、地
震の時、どこの道が危ないのか気づいています。

「ロコマップ」は、そんなずっと住んでいるからこそ知っている、水に浸かり
やすい交差点や、普段生活しているからこそ気づいた地震のときに危なそうな
場所をみんなで共有して作る、ローカルなハザードマップです。

町の地図上に、過去の雨で浸かっていた場所や、地震がおきたら危なそうな場
所を書き込んでいってください。
ハザードマップでは見えてこない、住んでいる私たちだから知っているローカ
ルな危険を共有しましょう!

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採択員コメント(古川 千尋 氏)

「もしも」を「いつも」の視点から考える、地域に根差した防災の取り組みに強く共感しました。住民が主体となる「ロコマップ」は、日々の暮らしに紐づいた安心感そのものになると思います。名大生として、この温かいプロジェクトが地域社会に貢献し、さらに広がることを願っています!

はなす、つながる、くらす、〜ComoNeから異世代ホームシェアを広めたい〜(松永 理沙)

プロジェクト概要

異世代ホームシェアとは、高齢者の空き部屋に若者が一緒に住む『新しいくらしのかたち』です。
若者がいることで、日々のちょっとした困りごとを助けてもらえたり、家に誰かがいることで安心感が生まれます。
一方で、学生にとっては、家賃を抑えながらも『まるで実家に帰ったかのようなあたたかい人とのつながり』を感じられる暮らしです。
お互いの“ちょっと困っている”を支え合い、世代をこえて助け合う、新しい共生のかたちです。

私はこれまで、異世代ホームシェアの暮らしをテーマにした研究を行いながら、京都でその実践にも関わってきました。
研究では、異世代が共に暮らすことで生まれる安心感や、ゆるやかな支え合いの関係に注目してきました。
同時に、現場では、異世代ホームシェアを広める活動や、マッチングを促進するイベントの企画にも携わってきました。

そうした経験を通して、「自分の住む名古屋にも、異世代ホームシェアがあったらいいな」と思うようになりました。
そして活動を続ける中で感じたのは、ホームシェアを始める前に、“異世代交流って楽しい”と思える人を増やすことが何より大切だということです。

だからこそ、ねのねプログラムの3ヶ月間では、展示や交流イベント、ワークショップを通して、
「異世代ホームシェアっていいかも」と感じる人を少しずつ増やしていきたいと思っています。
小さな共感とつながりを積み重ねながら、名古屋で異世代ホームシェア第1号へとつながる“関係づくりの土台”を育てていきます。

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採択員コメント(浅野 翔 氏)

私自身も大学時代に祖父母の家に居候していました。当時、祖父母の友だちと食卓を囲みながら、話をしていたことを思い出しました。東海エリアの郊外は同敷地を分筆して親・子世代が、並んで居を構えると五十嵐太郎さんが指摘していました。そうした地域性をどう捉え、異世代ホームシェアの可能性があるのか興味が湧き採択しました。

こころひらく絵本アーチング(R)〜絵本とアートと AI で広がる未来〜(桜輝 さら)

プロジェクト概要

本プログラムは、絵本とアートとAIを通じて、子どもから大人までが「感じて・考えて・つくる」喜びを共有しながら、自分の可能性をひらく共創型アートプログラムです。

絵本の世界をきっかけに、感じたことを自由に表現し、他者と分かち合うことで、「自分を大切にし、他者を思いやる心」を育てていきます。
前半は、アナログな画材を使った表現体験を中心に、心の動きを色や形で表すワークショップを行います。手のひらサイズの小さなアートから始まり、安心して自己表現ができる場づくりを大切にしていきます。後半では、AI画像生成やデジタルツールを活用し、アナログで生まれた作品をさらに発展させたいです。子どもたちが描いた絵をAIで拡張し、新しい世界を共に創り出す体験は、テクノロジーを“競争ではなく共創”の道具として捉えるきっかけとなります。
さらに、FAB機材を用いた造形にも挑戦したいです。自分たちの描いた絵や物語を立体化し、展示や発表まで行うことで、創作が社会とつながる喜びを体感します。こうしたプロセスを通して、経済的・地域的な体験格差を埋め、子どもたちに「自分の力で未来を描ける」という自信と希望を届けることを目指します。

本プロジェクトは、全体を通して『絵本アーチング(R)』の手法を導入しながら、アート・教育・テクノロジーの垣根を越えた新しい学びの実践です。大学研究者や学生、企業や団体、地域の子どもから大人までが協働し、世代や立場を超えて共に創ることで、こころがひらき、未来がひろがる——そんな共創の循環を生み出していきたいと思っています。

▶このプロジェクトの詳細はこちら

採択員コメント(南田 修司 氏)

多世代にとって経験が共有できる絵本を土台に、テクノロジーとの掛け算で作り出す実践的な学びのプログラム構想はとても面白い取り組みだと思います。ComoNeの資産を活かすことで、掛け算の幅が広がり、多世代とシェア・共創していける提案であり、モデルができることで広がる可能性にわくわくします。

Expression Hub(ツジ マサナリ)

プロジェクト概要

アートをつなぐ、社会をひらく、アートコミュニケーション。

ねのねプロジェクト第一期で完成した身体表現をベースとしたコミュニケーションデザインプロジェクト、『サイレントコミュニケーション』から更に広がりをもったプロジェクトとして、アーティスト 辻 將成を中心に新たなプロジェクトを提案。

Expression Hub はアートを「特別なもの」から「みんなのもの」へとひらいていくプロジェクト、新たな可能性をみんなで考えるプロジェクトです。誰もがもつ創造性=アーティスト性と再びつながり、表現を自分自身のものとして取り戻すことを目指します。
また、「アート思考」を社会に還元し、アートを起点とした新たな対話やコラボレーションを生み出します。そのために、アートを中心としたコミュニティやハブを形成し、異分野との協働を通してコレクティブなインパクトを生み出していきます。
さらに、アートへのアクセスをよりひらかれたものにし、誰もが気軽にアートと関われる環境を整得ることができないか、検討・実験していきます。
リテラシーの向上や公共性の回復を通じて、社会の中にアートが自然に息づく未来をつくる、根っこが育つことを目指します。

▶このプロジェクトの詳細はこちら

採択員コメント(河江 肖剰 氏)

デジタル社会のなかで、身体を媒介としたコミュニケーションがアートになるというのは、ComoNeに相応しい新しい試みです。多くの人の創造性から、どのようなものが生まれるのか見てみたいと思いました。「特別なもの」から「みんなのもの」へ、そしてまた「特別なもの」へ回帰していくような期待があります。

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引き続き「ComoNe」と「ねのねプログラム」をよろしくお願いいたします。
ComoNe事務局

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