循環型経済への移⾏が世界レベルで求められるなか、企業も柔軟な姿勢でサステナブルに対しての取り組みを行っています。
そんななか、FabCafe Globalと株式会社ロフトワークは、2021年にサーキュラーデザイン※を募集し表彰する、国内初のグローバルアワード「crQlr Awards 2021」を開催しました。世界から集まったプロジェクトは204点、それらを19名の審査員とともに選出しました。選出された63点のプロジェクトは、賞を授与されるだけにとどまらず、受賞認定キットや受賞者と審査員らによるサミットをグローバルに展開するなど、その取り組みは有機的に広がり、活動の後押しへ繋げています。
2022年9月に第二回「crQlr Awards 2022」がスタートするなか、企業が取り組むサステナブルな活動に「crQlr Awards」がどう寄与するのか。ここでは、アワードの開催背景から2021年の受賞プロジェクト紹介、その後の取り組みを振り返ります。
※ サーキュラー・デザインとは…循環型経済(サーキュラーエコノミー)を目指す、製品やサービスのデザインのこと。デザインは仕組みの設計も含む。
「SPACE10」共同創業者のGuillaume Charny-Brunetや、Mariko McTier、南條史生、安居昭博ほか、国内外総勢19名の審査員が参加
「crQlr Awards 2021」は、世界が注目する循環型経済に向けて、大きな「可能性」を切り拓くサーキュラーデザインを募集し、表彰、さらにその後押しをおこないました。
応募プロジェクトが可視化されることで、最先端で舵を取る未来の作り手たちやその活動を応援する企業や人々が有機的につながり、コミュニティが広がることで、さらに大きな可能性が生まれる機会を創出できると考えています。
初回の審査員には、デンマークのイノベーションラボ「SPACE10」の共同創業者のGuillaume Charny-Brunet や、給水アプリmymizu 共同創設Mariko McTier、森美術館特別顧問の南條史生、Circular Initiatives&Partners 代表の安居昭博、バイオエレクトロニック・アーティストのAna Laura Cantera など、様々な分野の第一線で活躍する19名のプロフェッショナルに審査員として参加いただきました。
彼ら彼女らが選出したプロジェクトは、63点。ここでは、受賞作品の一部をご紹介します。
プロダクトからサービスまで、2021年の受賞プロジェクト紹介
CIRamics Prize / Mohamed Muse Hassan
NIKKO Circular Lab(ニッコー・サーキュラー・ラボ)/ ニッコー株式会社
創業1905年のニッコー株式会社。100年を超す経営の中で挑戦、信頼、知恵を大切に活動を続けています。ニッコー社内で循環型の陶磁器づくりを推進している組織横断型の研究開発プロジェクトです。原料調達から製品デザイン、物流、製品利用、回収にいたるまで、陶磁器を取り巻くバリューチェーン全体において、よりサステナブルで循環型の事業の実現に向けて社員が一丸となって取り組んでいます。
https://awrd.com/creatives/detail/11782461
日が当たらなかった木に光を当てるで賞 / 竹田 達哉
Karimoku New Standard / カリモク家具株式会社
日本の木製家具メーカーであるカリモクが2009年に設立したKarimoku New Standard。国内の森林保全や林業地域の活性化といった日本の森が抱える問題に対し、未利用の広葉樹材のサスティナブルな活用というアプローチで先進的なアイデアと優れた製造技術を融合し家具を生み出しています。
https://awrd.com/creatives/detail/11702592
Systems to Save Waste Prize / Mariko McTier
社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」 / 株式会社クラダシ
「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」ことをミッションに、日本で最もフートロスを削減する会社を目指す、株式会社クラダシ。様々な理由から廃棄の対象となった食品をメーカーより買い取り、オンライン上で消費者へ販売することでフードロスを削減。売上の一部をNPO等へ寄付することで、フードロス以外の社会課題の解決にも貢献しています。
https://awrd.com/creatives/detail/11751368
Influential Event Prize / 安居 昭博
PASS THE BATON MARKET / 株式会社スマイルズ
Soup Stock Tokyoなど様々なサービス・ブランドを展開する株式会社スマイルズ。「世の中の温度を上げる」を大切なことの1つに掲げる彼らは、倉庫に眠っていた規格外品やデッドストックアイテム(食料品・衣料品・家具・アクセサリー・文房具・工芸品など)を集めた蚤の市。企業やブランド、産地が抱えている“もったいない”や“困りごと”に向き合い、世の中に紹介していく場として2019年に開始しました。
https://awrd.com/creatives/detail/11791532
▼そのほか受賞プロジェクトはこちら
URL:https://awrd.com/award/crqlr-2021/result
PRツールとしても活用できる、認定証とブランドキット
crQlr Awards 2021で授与されたブランドキット
選ばれたプロジェクトには、審査員が設定した賞をはじめ、事務局が発行する認定証とブランドキットが授与されました。ブランドキットは、企業の取り組みをより広く周知するためのプレスリリースやポートレートサイトにおいて、広報ツールとして活用いただいています。
受賞者と審査員を繋ぐ、フィードバックセッション「crQlr Summit 2021」
「crQlr Awards 2021」では、受賞者と審査員を繋ぐフィードバックセッションも開催しました。受賞者は、活動を広く発信できるだけではなく、プロジェクトに対し審査員からのフィードバックを直接受けられるほか、他の受賞プロジェクトの視点を取り入れる機会にもなり、次のアクションへ向け、より良い形の仕組みづくりを共創していくきっかけとなりました。
▼crQlr Summit 2021 イベントレポート
https://fabcafe.com/jp/tag/crqlr/?show-type=magazine
第二回「crQlr Awards 2022」スタート。新たな賞の設置やイベントも開催
現在、「crQlr Awards (サーキュラー・アワード)2022」のアイデア・プロジェクト募集がスタートしています。応募受付期間は、2022年9月1日(木)から10月14日(金)まで。
2回目の開催となる今回も、「直線型ではなく循環型の評価を行う」 「名声ではなく、行動のためのアワード」「グローバル視点を獲得できる」の3つの指標を掲げ、国内外の第一線で活躍する審査員ともに循環型経済の実現を目指す企業や人を応援し、その実現を模索します。
ぜひ、企業で取り組まれているサーキュラーなアイデア・プロジェクトをお寄せください。皆さまのご参加をお待ちしています。
名称:crQlr Awards 2022
期間:2022年9月1日(木)から10月14日(金)(日本時間正午まで)
募集サイト:https://awrd.com/award/crqlr-2022/
公式サイト:https://crqlr.com/ja/