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作品タイトル(日本語)
New Rousseau Machine
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作品タイトル(英語)
New Rousseau Machine
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制作物のコンセプトを記載してください。
「なにを」
多層都市「幕張市」が開発中のガバナンスシステムを利用し、投票内容を複数の集約ルールで同時に計算することで、集約ルール次第で投票結果、ひいては自分たちの世界線が変わる様を可視化したインスタレーションを作成した。
架空の行政区「幕張市」の未来について投票を募り、各投票内容に対して、直接民主制(多数決・ボルダルール)/間接民主制(多数決)/液体民主制の四種類の集約ルールを適用した。その結果、集団の運命がルールによっていかに変化していくのかを、公共事業の象徴とも言える工事現場で用いられる素材で構成し可視化した。
「なぜ」
集約ルールの特性を理解することで、社会を構成する一人一人が自分の意思決定に主体的に向き合い直すことを促す。
現在、多数決はあらゆる場面で集団の意思を表現するために使われている。しかし実際には、多数決を含めた種々の集約ルールはいずれも一長一短であり、どのルールをいかに適用するかこそが真に重要となる。
本作は、社会における合意形成手法として暗黙化されてしまった多数決を相対化することで、投票のルールを設定することもまた技術の選択であり、それは間接的な未来の選択でもありうるという再認識を鑑賞者に促す。これによって、主体的な意思決定への効力感を人々の手に取り戻す。これは硬直化した都市や社会システムに対するわたしたちの不能感を転回する可能性を持つだろう。
「誰のために」
本作は社会におけるあらゆる選択に携わる人々、そしてその選択に対する効力感を失っている人々に向けて制作された。
われわれが未来を選び取るための仕組みは糸のようにか細く、些細なことで変化してしまう。しかしそれは未来を選択によって変えうることの裏返しでもある。本作は鑑賞者に、集団意思決定の難しさや民意とは何かを考えさせ、自らが何を選び取るのかを意識させることで、未来へとつながる運命の糸をその手に握らせる。 -
制作物のコンセプトを記載してください。(英語)
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作品の素材・仕様
サイズ:W5520mm x H3000mm
素材:水糸、ネオジウム磁石、全ねじ、仮囲い、テプラ
技術要件:合意形成システム(Rust、GO、IPFS、NFT)、集約結果ビジュアライザー(Houdini) -
作品の素材・仕様(英語)
Dimensions: W5520mm x H3000mm
Material: leveling line, neodymium magnet, Screw(full thread), temporary enclosure, label tape
Technical Requirements: Consensus building system (Rust, GO, IPFS, NFT), Aggregate result visualizer (Houdini) -
作品のリファレンスURL
https://docs.google.com/document/d/1kb_Qh0Q7jCtkyZdykurs2pnO8zNxFGXMqvo5e15NZAA/edit#
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作品の映像URL
https://www.youtube.com/watch?v=9uygFErNjS8
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公式サイト、もしくはSNSのURL
https://metacity.jp/projects/makuharicity/
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特別賞のテーマにどう作品が関連しているか説明文を記載
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New Rousseau Machine
本作は、集約ルールが変更されると選択される結果が変わる様子を可視化し、集団の意思決定の困難さと民意とは何かを投げかける。社会における合意形成手法として暗黙化されている多数決を相対化し、投票のルールを設定することもまた技術の選択であり、それは間接的な未来の選択でもありうるという再認識を鑑賞者に促す。これによって、主体的な意思決定への効力感を人々の手に取り戻す。これは硬直化した都市や社会システムに対する「もはや何も変えることはできない」という認知を転回する可能性を持つだろう。
集団でものごとを決める際に使用される方法として多数決がある。まるで集団の意思を表現する最高のツールかのごとく、あらゆる場面で当然のように使われている。しかし3つ以上の選択肢があると問題が発生しうることは一般的には知られていない。集団が望む選択肢が、少し異なる選択肢として分けられてしまった場合、集団としては人気のない選択肢が選ばれる場合がある。
集団の意見を集約するルールは多数決以外にも多く存在し、投票内容は同じでも集約ルールによって採択される選択肢、つまり投票結果は変わりうる。この特性を元に、多層都市「幕張市」プロジェクトで開発している合意形成システムを利用し、集約ルールが集団の運命を変える様を糸で表現した。
本作では架空の行政区「幕張市」の未来について投票を募り、そしてその一つの投票内容に対して、直接民主制(多数決・ボルダルール)/間接民主制(多数決)/液体民主制の四種類の集約ルールを適用した。そしてそれぞれがどのような投票結果になるのかを、公共事業の象徴とも言える工事現場で用いられる素材で構成し可視化した。
これによって投票による「ありうる選択結果」を俯瞰的に眺められるとともに、集約ルールごとの特性を直感的に理解することができる。またこのシステムには、集約結果を投票の適性度としてフィードバックすることも期待される。たとえば集約結果が有意な差を持つものなのか、意思決定にバイアスが作用していなかったか、といった事項を検討し、議論の俎上に乗せることができる。
このように、われわれが未来を選び取るための仕組みは糸のようにか細く、些細なことで変化してしまう。しかしそれは、未来を選択によって変えうることの裏返しでもある。本作は鑑賞者一人一人に、集団意思決定の難しさや、民意とは何かを考えさせ、そして何を選び取るのかを意識させることで、未来へとつながる運命の糸をその手に握らせる。
集団でものごとを決める際に使用される方法として多数決がある。まるで集団の意思を表現する最高のツールかのごとく、あらゆる場面で当然のように使われている。しかし3つ以上の選択肢があると問題が発生しうることは一般的には知られていない。集団が望む選択肢が、少し異なる選択肢として分けられてしまった場合、集団としては人気のない選択肢が選ばれる場合がある。
集団の意見を集約するルールは多数決以外にも多く存在し、投票内容は同じでも集約ルールによって採択される選択肢、つまり投票結果は変わりうる。この特性を元に、多層都市「幕張市」プロジェクトで開発している合意形成システムを利用し、集約ルールが集団の運命を変える様を糸で表現した。
本作では架空の行政区「幕張市」の未来について投票を募り、そしてその一つの投票内容に対して、直接民主制(多数決・ボルダルール)/間接民主制(多数決)/液体民主制の四種類の集約ルールを適用した。そしてそれぞれがどのような投票結果になるのかを、公共事業の象徴とも言える工事現場で用いられる素材で構成し可視化した。
これによって投票による「ありうる選択結果」を俯瞰的に眺められるとともに、集約ルールごとの特性を直感的に理解することができる。またこのシステムには、集約結果を投票の適性度としてフィードバックすることも期待される。たとえば集約結果が有意な差を持つものなのか、意思決定にバイアスが作用していなかったか、といった事項を検討し、議論の俎上に乗せることができる。
このように、われわれが未来を選び取るための仕組みは糸のようにか細く、些細なことで変化してしまう。しかしそれは、未来を選択によって変えうることの裏返しでもある。本作は鑑賞者一人一人に、集団意思決定の難しさや、民意とは何かを考えさせ、そして何を選び取るのかを意識させることで、未来へとつながる運命の糸をその手に握らせる。