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一晩だけの付き合い by NAMI

その他
春は大学生が毎日のように公園にやってきてバーベキューを楽しむ。高揚感とぎこちない戯れ。その中心にわたしは呼ばれた。炎に輝く彼らの表情を眺めていた。宴の終わり、わたしは突然水がかけられ、そして、コロナ対策を啓発する看板の下、柔らかな芝生の上にそっと置かれた。乾かしてくれるのだろう。季節は夏になり、わたしはすっかり乾いたが、彼らは取りに来てくれない。

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