作品動画:https://www.youtube.com/watch?v=OeMOM6XjMzk
本作品は、光害や大気汚染などによって、普段は星をほとんど見ることができなくなってしまった都市において、星を音で聴くことによって天体観測を行うイベントである。
位置天文衛星ヒッパルコスの星表データを利用して作られた天体可聴化システムを利用して体験会は行われる。システム上では、仮想空間にプロットした星の位置データと、専用のヘッドホンにより取得する体験者の頭の向きを照らし合わせ、体験者の目線の先に星がある場合に、その星の持つ数値情報が音に変換される。使用している星のデータは「地球からの距離、明るさ、温度、スペクトル分類」であり、それぞれが「リバーブ、音量、音程、波形」に対応している。体験では、現実空間の星の位置に合わせてコンピュータ上で処理が行われるようになっており、まるで実際の星を眺めているかのように星を聴きながら空を眺めることができる。
都市部において、多くの人が見上げることを忘れてしまった星空の存在を思い出すきっかけを作り、都市の一角に「夜空を見上げている人がいる」という風景を作り出すことを試みた。
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2024/05/24(金) Updated