CREATIVES

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つらなり

【斜めの視線で生まれる新たなコト】
移動絵本書店のために計画された「つらなり」は、山型の什器を連ねて斜辺を持つ独自の書棚です。
連なる部分では棚差し、単独部分では面出しの陳列を基本とし、いずれも斜めの視線で本と関わります。
この設計により、大人と子どもの視線の高さの差を意識せずに本を選ぶことができ、子どもが自分の意思で本を見つけ、手に取り、読むという一連の行為が自然に行えます。
また、棚差しの背表紙を交互に配置することで裏表の概念をなくし、書棚を介したコミュニケーションも生まれます。
すべての什器はボルト固定で、大人一人でも簡単に組み立て・解体が可能です。
販売場所や環境が都度変わる移動書店だからこそ、子どもたちが本と自由に出会い、心のままに触れ合える場をつくることが重要であり、「つらなり」はその思いをかたちにした書棚です。

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