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Sound Weaver:「日常」のためのサウンドスケープ・プロジェクト

その他
主要コンセプト:創造と鑑賞が同時に起こる「アート × 日常」のインターフェース
創造と鑑賞が同時に起こる「アート × 日常」のインターフェースである Sound Weaver は、マリー・シェーファーの提唱するサウンドスケープ(音風景)を基盤に、AI作曲と身体性の要素を組み合わせた、創造と鑑賞が同時に起こるアート・プロダクトです。
現代社会の効率化の中で失われつつある、日常の「ときめき」や「偶然性」をアートを通じて再発見し、日常の再構築を促すことを目的とします。美術館に飾られるような「アート作品」だけではなく、「日常の中の実践」としてのアートとしてこのプロジェクトを進めていきたいと思っています。

【本プロジェクトで実現すること】
1.音の固有性の発見と抽象化: WEBアプリ(スマートフォン)を使用し、リアルタイムで周囲のサウンドスケープを分析し、その音の固有性をAIが抽象化して音楽に変換します。イヤホンを通して音を聞くことで、日常の風景に潜む音の豊かさを再認識します。
2.身体性の導入(領域横断): 高校時代のスポーツ経験を活かし、身体の動作(マラソン、ダンスなど)の中に生まれる固有の動きをトラッキングするシステム(WEBアプリとスマートウォッチ連携)を開発します。これにより、身体と外界の音がリアルタイムに音楽として複合的に反映される「新しい音楽のかたち」を探求します。
3.コミュニケーションの創出: 東京藝術大学と東京都美術館が主催する「とびらプロジェクト」でアートコミュニケーターを勤めている経験を活かし、このプロダクトを用いたワークショップをComoNeで開催し、鑑賞者が自身の日常の音を他者とシェアすることで、音を介した非言語的な対話と共感が生まれる場を創出します。

本プロジェクトは、サウンド・アート、メディア論、アートコミュニケーション、デジタル工作の経験を複合的に活かし、ComoNeという領域横断の場でこそ生まれる、「日常」と「アート」の境界を脱構築する試みです。デジタルデータとして「残る音」に、「消えるもの」としての身体性を再び与えることで、デジタル時代におけるノスタルジーの新たな在り方を問いかけます。

制作したプロトタイプ(Sound Weaver WEBアプリ版)は以下から体験いただけます。
プロトタイプURL: [https://jumpeikaneko.github.io/Sound-Weaver/]

金子淳平 作家ホームページ:https://jumpei-kaneko.github.io/
人文学、音楽、美術、デジタルを横断しながら、「日常」というフィルターを通して、作品の制作や新たな場のデザインに取り組む。近年は「日常の再構築」や「メディアとエモーション」を主要なテーマとし、AR 技術を用いた作品の制作にも注力している。

BIOGRAPHY
2015- NHK 東京児童合唱団 所属
2022 国立新美術館ユースプログラム「第1 期新美塾」修了
2023 高校式野球全国大会で4 位、国民体育大会で3 位入賞
2024– 東京藝術大学・東京都美術館主催「とびらプロジェクト」にてアートコミュニケータとして活動(任期3年)
2025- YAU STUDIO コ・ワーキングスペース・レジデントメンバー
EXHIBITION
2025 鯖江市制70 周年記念 まちなか芸術祭2025
2025 させぼピース展 ―海からたどる、時の旅
AWARD
2025 tornad2025 企業賞
2025 Sasebo Sound Chronicle Award ファイナリスト

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